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Macがなくならない理由とSmart Keyboardにタッチパッドがない理由

iPadとMac両方に新製品を投入

今回のイベントでAppleは、iPad ProとMacの両方に意欲的な新モデルを投入した。春にはエントリーモデルのiPadを発売し、今回はフルモデルチェンジしたiPad Proを投入した。

Macには、エントリーモデルのMacbook Air、10万円以下から50万円台までカスタマイズできるMac miniを発表した。

iPadが「次世代パーソナルコンピュータだ」とAppleは言っているのだから、「旧世代パーソナルコンピュータ」であるMac事業は縮小すべきだが、Appleは両路線の維持を決めたようだ。

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 Macがなくなるメリット

Macがなくなり、iPadに統合するメリットは大きい。Appleは4つのOSをもっているが、macOS以外はiOSをベースとしている(そのiOSはMacOSをベースとしているのが、スマートフォンに特化して拡張を続けてきたiOSはすでに別のOSとなっている)。

Apple製品の中で、Intelからチップセットを購入しているのもMacだけ。他の製品は自社開発のARMアーキテクチャーベースのチップを搭載している。

今ではApple製品の中で「特殊なポジション」にあるMacがなくなれば、コスト削減の効果はかなり大きい。

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iPadを阻む12cm

大きなメリットがあるのにAppleがMacを廃止ししないのは、自身のルーツであるMac事業を消滅させたくないという感傷的な理由もあるだろうが、iPadでは、Macが担っている機能を包含できないと判断したからだろう。

タッチパネルキーボードがいくら進化しても、生産性の面で物理的キーボードにかなわない。だから、iPad ProにSmart Connectorをつけて、Smart Keyboardを進化させたのだ。

文字入力はSmart Keyboardでよいが、画像などのコンテンツを移動したり、修正したりするには指またはApple Pencilで画面を触れる必要がある。

キーボード操作を習う際に、キーボードのホームポジションに指を置けと習ったはずだ。指で画面を触るためには、キーボードから画面まで指を約12cm動かさないといけない。この移動量は生産性に大きく影響する。キーボードから手を離してApple Pencilに持ち替える手間はもっと大きい。

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iPadにタッチパッドがない理由

SurfaceなどWindowsのタブレットPCを使った事がある人なら、「iPadのSumart Keyboardには、どうしてタッチパッドがないのか?」と疑問を抱く人がいるだろう。Surface標準のキーボードにはタッチパッドがあって、キーボードから指を大きく移動させることなく、画面をポインティングできて、通常のWindows PCと同様の操作が可能だ。

そんなに便利なのに、iPadにタッチパッドがない理由は単純だ。「矢印」がないからだ。画面のどこを指しているかわかる矢印がiOSにはないから、タッチパッドを使うことができない。

では、どうして矢印がないのか? iOSはタッチパネルでの操作をベースにしたOSである。タッチパネルには、画面上でポインティングを移動させる概念は存在せず、指を移動させて選択地点を示す。

これはタッチパネル専用OSの操作の基本に関わることなので、Appleとしては容易に変更できない。

マルチスクリーンや画面分割など、PCの動作の多くを採用してきたiOSだが、矢印を採用できない理由は、ここにある。

トラックパッドモード

ただ、状況は変わりはじめている。iOS 11からiOSはトラックパッドモードを取り入れた。キーボード部分を3D Touchすることで、キーボードの文字が消えて、トラックパッドのようにカーソルを移動させることができるようになったのだ。

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これは、iOSデバイス史上画期的な変更だ。カーソルの移動は文章内だけだが、はじめて自由にカーソルを移動させることができるようなったのだ。

しかもiOS 12では、3D Touch非対応のデバイスでも、トラックパッドモードが使えるようになって、このモードが今後も継続することになった。

いずれはトラックパッドモードのように、矢印アイコンを表示してコンテンツを選択するモードができるようになるかもしれない。そのときは、iPadのキーボードにもタッチパッドが採用されて、iPadの領域がさらに広がるだろう。

それでもMacの生産性を上回り、iPadがMacに取って代わるのは当分先だと思うが。

Apple WatchでiPhoneのバッテリー残量を無料で確認する方法。Apple Watch4にも対応済み

Apple WatchでiPhoneのバッテリー残量はわからない?

Apple WatchからiPhoneのバッテリー残量を確認することは、標準アプリではできない。簡単にできそうだけど、AppleはApple Watchのバッテリー消費量を気にしてiPhoneとApple Watchの通信頻度をできるだけ減らそうとしているため、Apple WatchではiPhoneのバッテリー残量をチェックしていない(逆に、iPhoneでApple Watchのバッテリー残量を確認することは可能)。

しかし、無料アプリを使うとApple WatchのコンプリケーションでiPhoneのバッテリー残量を確認できるようになるので、紹介します。

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BatteryPhone

BatteryPhone

  • Keietsu Yasuhara
  • ユーティリティ
  • 無料

Apple WatchでiPhoneのバッテリー残量を確認する方法

バッテリー残量を確認できるアプリはいくつかでているが、無料で比較的アップデートが早いアプリは「BatteryPhone」だ。

「BatteryPhone」は無料のiOSアプリで、インストールして設定するとApple WatchのコンプリケーションからiPhoneのバッテリー残量が確認できる。

  1. iPhoneの「App Store」で「BatteryPhone」をインストール

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    BatteryPhone

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  2. iPhoneの「Watch」アプリ→「マイウォッチ」→「コンプリケーション」で「BatteryPhone」が含まれているのを確認

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  3. 「マイウォッチ」→「マイ文字盤」で文字盤を選び、自分が設定したいコンプリケーションの位置で「BatteryPhone」を選ぶ(コンプリケーションはアルファベット順で並んでいるので、前の方ですね)。
    ※ 筆者環境では、たまにiPhoneの「Watch」アプリから選択できないことがあった。その場合は、「Watch」アプリを再起動するか、Apple Watchでコンプリケーションを選択する。

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多くのコンプリケーションに対応

BatteryPhoneをインストールして驚いたのは多くのコンプリケーションに対応していることだ。よく使われるモジュラー下(正式名称はModular Small)や、一番大きい箇所(正式名称はModular Large)など多くのコンプリケーションに対応している。

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それだけではなく、Apple Watch 4専用の文字盤「インフォグラフ」のコンプリケーションにも対応している。インフォグラフの角(正式名称は「Graphic Corner」)、インフォグラフの丸いコンプリケーション(正式名称は「Graphic Circular」)でも表示できる。筆者がインストールした中では、初めてインフォグラフに対応した初のアプリだ。

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インフォグラフのコンプリケーションにも対応

表示画面

コンプリケーションかアプリのアイコンをタップすると、

  • iPhoneのバッテリー残量
  • iPhoneの充電状況(「充電中」か「非充電中」)
  • Apple Watchのバッテリー残量

が表示される。Apple Watchのバッテリー残量もわかるのが、なにげに親切。最新の状態を知りたい時は「更新」をタップ。

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BatteryPhoneの設定

iPhoneの「BatteryPhone」アプリから「通知」と「更新頻度」、「コンプリケーションの設定」(表示方法)を設定できる。

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「コンプリケーションの設定」をタップすると、コンプリケーションの表示を変更できる。内側の数値をiPhoneのバッテリー残量にしたり、反対に外側の円の表示をiPhoneのバッテリー残量にもできる。

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【おまけ】iPhoneでApple Watchのバッテリー残量を確認する方法

iPhoneでの確認はiOSの標準仕様で可能だ。一番簡単な方法はiPhoneのウィジェットに追加する方法だ。

バッテリー残量表示をウィジェットへ追加

  1. ホームスクリーンで右スワイプ
  2. 一番下の「編集」をタップ

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  3. 「ウィジェットを追加」の中から「バッテリー」の「+」をタップ

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  4. 追加されたら、右の三本線をタップして位置を変更したら「完了」をタップ。

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  5. ウィジェットを開くと、こんな感じ。
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有能かつ無料なアプリ

iPhoneのバッテリー残量を表示してくれて、多くのコンプリケーションにも対応済みの非常に有能なアプリだ。これが無料というのは申し訳なくなるぐらい。

iPhoneのバッテリー残量が気になる人は、インストールしよう。

BatteryPhone

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  • 無料

Appleが決算発表。iPhoneの製品単価が伸びる。Appleフルラインナップ戦略が今後の鍵

過去最高の決算

AppleのQ4決算が発表された。売上が前年同期比19.6%増、純利益が31.8%増と過去最高の売上と利益を記録した。

高価格帯のiPhoneが貢献

Q4は7月から9月までなので9月の新iPhoneの売上は限定的だが、iPhone XS, iPhone XS Maxの高価格モデルが貢献して、iPhoneの製品単価は前年同期比28%増と、大幅に上昇した。

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製品単価が上がっても、台数も14%伸びているのでまずまずかと思うが、市場予測には届かなかった。

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引用:Apple

10月発売のiPhone XRもiPhone 8より値段が高いので、製品単価はさらに上昇するだろう。フルスクリーンとFace IDを売りにしたAppleの高価格戦略が功を奏した結果だ。

iPadの不調

iPadは台数が前年同期比6%減、売上も15%減と不調だった。春にiPadを値下げした影響で、製品単価もここ一年で最低の結果だった。

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今週発表したiPad Proがクリスマスシーズンでどこまで伸びるかが、大きなポイントになる。高価格帯の製品を導入し、かつ大量のラインナップを維持するAppleの戦略が成功するかが、来期にわかるだろう。

対照的なMac

Macは台数が前年同期比2%減だが、売上は3%増。一時はMacが退潮して、次世代コンピューターはiPadに収斂される予測もあったが、今週のイベントでMacBook AirとMac Miniを発表し、Macの存続をAppleは高らかに宣言した背景には、Macの好調さがあった。

iPad Proを大幅アップデートしつつ、Macに手を入れたのは、両方のプロダクトを拡大成長させることをAppleが選択したことを意味する。

好調なApple Watch

Apple WatchやAirPodsが含まれる「その他」は前年同期比31%増と大幅に伸びた。「その他」の中で製品単価が高いApple Watchが売れたのだろう。当初は懐疑的だったApple Watchが4G対応、今回のフルモデルチェンジを経て、定番プロダクト化した印象だ。街でもつけている人をよく見かけるし。

iPhone偏重の販売構成は変わらず

iPhoneの売上はAppleの売上全体の59%と、前年同期比の55%よりも増えている。iPadの売上が減ったのが大きい。ひとつのプロダクトに頼っていると、不具合が出たり、政治的要素が絡んだりしたときに、経営の大きなリスクとなる。

Appleとしては、iPhone偏重を解消するために今回iPad、Macのラインナップを増やして、経営の安定化を図っていると思われる。

製品別売上構成            
  Q2 2017 Q3 2017 Q4 2017 Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018
iPhone
63% 55% 55% 81% 80% 71% 59%
iPad 7% 11% 9% 14% 14% 20% 7%
Mac
11% 12% 14% 5% 6% 9% 12%
サービス 13% 16% 16% 0% 0% 0% 16%
その他 5% 6% 6% 0% 0% 0% 7%
  100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

 クリスマスシーズンに新型iPad、新型Macが伸びて、この販売構成が変わっていくかどうかが、Appleの今後の業績にあらわれ、今後の戦略に繋がっていくに違いない。

iPadの5シリーズ全65モデルを比較検討。どのモデルを買うべきか?

iPadシリーズは全65モデル!

新しいiPad Proが発売されて、iPadシリーズは5モデルになった。色やサイズ、Wi-Fiかセルラーモデルの選択肢も考えると、全部で65モデルもある。多すぎませんか? 多いですよね。サプライチェーンの担当者は大丈夫か心配になってくる。

これはAppleのフルラインナップ戦略に基づいた結果だ。

モデルが多いとどれを買ったらよいか迷ってしまう。各モデル比較して、どのモデルを買うべきか考えてみよう。

モデル一覧

  • 12.9インチiPad Pro
  • 11インチiPad Pro
  • 10.5インチiPad Pro
  • iPad
  • iPad mini 4

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モデル比較

サイズ

  • 12.9インチiPad Pro・・・280.6 x 214.9 x 5.9
  • 11インチiPad Pro・・・247.6 x 178.5 x 5.0
  • 10.5インチiPad Pro・・・250.6 x 174.1 x 6.1
  • iPad・・・240 x 169.5 x 7.5
  • iPad mini 4・・・203.2 x 134.8 x 6.1

ディスプレイサイズに合わせて、本体サイズも変わるのは当然だが、ホームボタンがない新しいiPadの2モデルがディスプレイサイズに割にコンパクトだ。多くの人にとって150mmが本体をつかめる上限なので、iPad mini 4以外のモデルは、片手で摘むようにして持つか、机に置いて使うスタイルになる。

ホームボタンがない11インチiPad Proの方が10.5インチモデルよりも本体が3mm短い。

12.9インチとiPad mini 4以外の3モデルのサイズは1cm以内の差なので、大きさはあまり気にしなくて良いと思う。

厚みは随分異なる。新型iPad、特に11インチは5mmとかなり薄い。iPhone XSの厚さが7.7mmなので、11インチiPadの薄さがわかるだろう。薄いとデザインも良いが、持った時に軽く感じるメリットもある。

最新型の11インチiPad Proは、タブレットとしてバランスが良い印象だ。スマホの大型版のように片手で操作もしたい人にはiPad mini 4、雑誌や新聞を読むためにまたはデザイン系でガッツリやりたいことがある人は12.9インチiPad Proが最適解ですかね。

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重さ(Wi-Fiモデル)

  • 12.9インチiPad Pro・・・631g
  • 11インチiPad Pro・・・468g
  • 10.5インチiPad Pro・・・469g
  • iPad・・・469g
  • iPad mini 4・・・298.8g

まんなかサイズの3モデルは、重さがほとんど変わらない。12.9インチは170g、iPhone一個分重い。600gを超えると片手で長時間操作しづらい。12.9インチは置いて使うのが基本だ。

ディスプレイサイズ

  • 12.9インチiPad Pro・・・12.9インチ
  • 11インチiPad Pro・・・11インチ
  • 10.5インチiPad Pro・・・10.5インチ
  • iPad・・・9.7インチ
  • iPad mini 4・・・7.9インチ

まんなか3モデルはディスプレイサイズも近い。ホームボタンがない11インチiPad Proのディスプレイは細長い。従来モデルと比率も異なる。

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セキュリティ

  • 12.9インチiPad Pro・・・ Face ID
  • 11インチiPad Pro・・・ Face ID
  • 10.5インチiPad Pro・・・ Touch ID
  • iPad・・・Touch ID
  • iPad mini 4・・・Touch ID

新型iPad Proの売りのひとつであるFace ID。他モデルはTouch ID。iPhoneと異なりiPadのFace IDは横向きでも逆さ向きでも反応する。iPhoneのセンサーと仕様が異なる?

チップ

  • 12.9インチiPad Pro・・・A12X Bionic
  • 11インチiPad Pro・・・A12X Bionic
  • 10.5インチiPad Pro・・・A10X Fusion
  • iPad・・・A10 Fuison
  • iPad mini 4・・・A8

新型iPad Proは、最新チップの拡張版A12X Bionicを搭載。従来のチップの約2倍のグラフィックスピードだそうだ。ARやゲームをやらないなら、A10Xでも問題ないと思う。A10はiPhone 7に搭載のチップだし、iOS 12は旧モデルに優しく、動作が遅くならないようになっている。

Apple Pencil

  • 12.9インチiPad Pro・・・第2世代
  • 11インチiPad Pro・・・第2世代
  • 10.5インチiPad Pro・・・第1世代
  • iPad・・・第1世代
  • iPad mini 4・・・未対応

転がりやすい、キャップを無くすなどの欠点を改善した第2世代に対応した新型iPad Proはやはり魅力的。初代はパイロットだったのでは?といいたくなるぐらい第2世代は完璧な仕様だ。

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キーボード

  • 12.9インチiPad Pro・・・Smart Keyboard FolioとBluetoothキーボードに対応
  • 11インチiPad Pro・・・Smart Keyboard FolioとBluetoothキーボードに対応
  • 10.5インチiPad Pro・・・Smart KeyboardとBluetoothキーボードに対応
  • iPad・・・Bluetoothキーボードに対応
  • iPad mini 4・・・Bluetoothキーボードに対応

キーボードをくっつければすぐに使用できるSmart Keyboardは、物書きには嬉しい機能だ。新型iPad Proは、Smart Connectorが背面に移動して、カバー代わりになり、角度を2段階調整できるSmart Keyboard Folioが使えるようになった。

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コネクタ

  • 12.9インチiPad Pro・・・USB-C
  • 11インチiPad Pro・・・USB-C
  • 10.5インチiPad Pro・・・Lightning
  • iPad・・・Lightning
  • iPad mini 4・・・Lightning

今回のiPad ProよりコネクターがUSB-Cに変更となった。MacはすでにUSB-Cに移行しているので、iPhoneの大型版という位置からはじまったiPad Proが次世代コンピューターに移行した象徴的な変更だ。

価格 (64GB Wi-Fiモデル。iPadは32GB、iPad mini 4は128GB)

  • 12.9インチiPad Pro・・・111,800円(税別)
  • 11インチiPad Pro・・・89,800円(税別)
  • 10.5インチiPad Pro・・・69,800円(税別)
  • iPad・・・37,800円(税別)<32GB>
  • iPad mini 4・・・45,800円(税別)<128GB>

比較的安い組み合わせをしても12.9インチは11万超え。容量を増やしてセルラーモデルを選んだら、15万円も超える。これにApple PencilとSmart Keyboard Folioをつけたら20万円! 高級ノートPCを超える金額だ。一緒にモデルチェンジしたMacBook Air(128GBモデル)は134,800円ですからねえ。 

11インチの価格も結構なものだ。10万円以上のタブレットというのは、かなり高価な印象はあるが、ライバルのMicrosoftのSurface Pro 6の最小構成が129,384円。それほど差があるわけではないが、Surfaceはキーボード付き。

並べてみると、3万円台のiPadが割安に見えてくる。iPadって、こんな価格のイメージのプロダクトだ。Apple Pencilも使えるし、A10はiPhone 7と同じ。動作が遅いと感じる機会は少ないだろう。

ただ欠点が多い初代Apple Pencilではなく、2代目に対応してくれると本当に良いモデルだと思う。

価格を気にしなければ11インチiPad Pro

フルスクリーンで軽量薄型、欠点がないApple Pencil対応と新型11インチiPad Proは隙きがないモデルだ。Smart KeyboardとApple Pencilと一緒に買えば、できないことはほとんどない。ネックは価格だ。256GBでWi-Fiモデルでもコミコミで152,388円。

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今回のモデルチェンジで魅力的になったMacBook Airの価格も上回る。文章を書いたり仕事で使うならMacでよいし、iPadを選ぶのはApple Pencilでデザインやメモをしたいかどうかが判断材料となると思う。

Macのモデル数も増えて、Appleは当分(永遠?)Macも存続すると思うので、iPad ProとMacのどちらを選んでも長く使えると思う。

12.9インチiPad Proは、雑誌や新聞を大画面で読みたい人にはいいだろうし、がっつりデザインをやる人向きだろう。価格や大きさを考えると、多くの人は11インチモデルで十分だと思う。

それ以外のモデルだと、3万円台で購入できるiPadのコストパフォーマンスが良いと思う。初代Apple Pencilを買うのは躊躇するが、タブレットとして気軽に使うには最適なモデルだと思う。

今回のイベントでAppleが語らなかったこと。AirPodsは?

フルラインナップ化を選んだAppleが隠したいこと

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今回のイベントで、Appleは、MacBook Air、Mac Mini、iPad Proの新型を発表した。過去モデルの多くも継続販売として、Appleはラインナップを拡大して、より多くのユーザーを獲得する選択をした。

1時間強のイベントで語られたのは、他に新しいApple Store、iOS 12.1の公開ぐらいだったか。

語られなかったことに、Appleの真意、隠したいことがあるものだ。いくつか見てみよう。

iPhoneの売上

イベントの冒頭で、過去の販売実績をクックCEOが自慢するのが、よくあるパターンだが、今回は販売したばかりのiPhoneの売上には言及しなかった。今回はMacとiPadのイベントだから控えたのか、決算発表が近いからかわからないが、iPhoneの売上が予想通りではない可能性もある。

AirPower

昨年9月に発表になってから、いつまでも登場しないAirPower。9月のイベント後にホームページからも記載が消されて、今回も全く言及なし。もう登場しない可能性のほうが高そう。

AirPods

登場から2年が経過したAirPodsのモデルチェンジもなかった。ワイヤレス充電、防水、ノイズキャンセリングと対応すべき点は多々あるにもかかわらず、だ。

Appleのサイトには「別売りのワイヤレス充電ケース(発売日未定)」と記載があるので、AirPowerの開発中止(延期?)の影響を受けたのだろうか。初期に購入したユーザーのAirPodsのバッテリーがへたってくる時期なので、そろそろ登場してほしいところだ。f:id:tkan1111:20181031110606p:plain

iPad mini

少し噂になったiPad miniも登場せず。とりあえずモデル数を増やす戦略のおかげで、継続販売とはなったが。大型ディスプレイ搭載のiPhone XS Maxの登場で、iPad miniのカバーできる範囲は狭まっている。今後も登場しない可能性が高いと思うが、Appleのフルラインナップ化戦略の恩恵を受けて、今後モデルチェンジがあるのか?

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Apple TV

言及なし。あまり注目されていないような……。スティックタイプなんてでれば売れそうな気がするけど。

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サービス関係

「クリエィティブ」がテーマのイベントだからか、Apple Musicや噂になったAmazonプライムみたいな統合サービスについての言及もなかった。どうするのかまだまとまっていないのか、来年、別のイベントで発表する予定なのだろうか。

Amazonプライムだけではなく、Netflix、Huluと定額動画配信サービスの勢いに対して、何らかの対抗策を打ち出す必要があると思うが。

iPad Proのオーディオジャック

iPhoneに続き、iPad Proのオーディオジャックがなくなった。Bluetoothイヤフォンも増えてきたので、自然な流れですかね。

個人情報の取扱

「集めた個人情報を商売に利用しない」Googleなどのライバル企業に対しての優位点として、Appleが最近主張していることだが、今回は言及しなかった。

ハッキング報道

Bloombergが報じたサーバーハッキング問題についても言及しなかった。プレスリリースで強く抗議済みなので蒸し返さないのは当然の対応か。

 

WatchOS 5.1公開されたが、不具合発生?

WatchOS 5.1登場

iOS 12.1登場に合わせて、watchOS 5.1も公開された。

Apple Watch series 4の転倒検出後の緊急通報サービスが実行されるようになった。あとは、トランシーバーやアクティビティバッジの不具合解消がアップデートの内容には記載されている。

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早速試してみたが、特別おかしな点も改善された点もわからなかた。

問題発生?

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Twitterやネットの情報では、「アップデート途中でフリーズした」と一部のユーザーが報告している。いわゆる「文鎮化」して再起動しても何をしても改善されない。

Apple Watch series 4のユーザーに文鎮化が多いようだ。

今回のアップデートは無事だったが、以前のアップデートの時に筆者のApple Watch series 3も文鎮化して、Appleに修理を依頼したことがある。

今回もしも文鎮化したApple Watchは同じようにサポートに依頼することになると思われる。

アップデートしてもあまり変化はないので、暫く様子を見たほうがいいかもしれない。

 

Appleイベントレビュー。なぜMacBook AirとMac miniが復活したのか?

驚きのAppleイベント

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2年ぶりにAppleの10月イベントが開かれた。新型iPad Proの仕様は噂通りだったが、MacBook AirとMac miniの復活は驚きだった。廉価版MacBookの登場は予測できたが、「MacBook Air」の名前で現れるとは思わなかった。

噂通りに登場したMac miniだけど、個人的にはガセだと思っていた。

今回のイベントでわかったのは、Appleのフルラインナップ化が、iPhoneだけではなく、iPad・Macのクリエィティブ向けデバイスまで広がったことだ。

ひとつずつ見ていこう。

復活したMacBook Air、放置されたMacBook

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新型MacBook Airは、13インチRetina Display、小型軽量化、最新チップセットとAirの名にふさわしい内容だ。特に2,560 x 1,600ピクセルはMacBook Proと同等の解像度で、現代のノートPCとして、ようやく一般的な仕様になった。

一方で、MacBookも消されることなく残された。価格はMacBook Airよりも高く、ディスプレイサイズは11インチ、重さは0.92kgとMacBook Airよりも小型な高級デバイスの位置づけなのだろうが、性能と価格を比較した時、多くのユーザーがMacBook Airを選ぶのではないか。

それでも、MacBookをラインナップに残したのは、より多くの選択肢を用意して、少しでも多くのユーザーを呼び寄せる目的のためだと思われる。ちなみに旧MacBook Airも廉価版として継続販売となっている(価格は99,800円から)。

これにより、13インチ以下のMacBookは、MacBook、旧MacBook Air、新MacBook Air、13インチMacBook  Pro(Touch Barなし)、13インチMacBook Pro(Touch Barあり)と5種類となった。あまりに過剰なラインナップから「ユーザーを獲得するために、多少被ってもたくさんのモデルを用意しとけ」というAppleの思惑が透けて見える。

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4年ぶりのMac mini復活

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新型Mac miniは「最大5倍スピードアップした」とありえない進化をイベントで発表したが、4年前のマシンと比較すれば当然の数値だ。4年間ずっとモデルチェンジされていない間に、セパレート型デスクトップPCはレガシーと言われるほどにシェアを失い、一体型PCとノートPC、SurfaceのようなタブレットとのハイブリッドPCがPCマーケットを席巻している。

そのような現代のマーケットで、Mac miniをモデルチェンジした理由はなんだろう。元々、Mac miniはデスクトップMacのエントリーモデルとの位置づけだったが、新型Mac miniは、第8世代の6コアおよびクアッドコアの最新プロセッサ、最大64GBのメモリ、4つのUSB-Cと最新スペックを搭載している。

だけど、価格は89,800円からと安価な値付けにとどめている(もちろん、この価格はキーボード、モニター、マウスが別売りの本体のみ)。

Mac miniの復活でデスクトップPCも、iMac、iMac Pro、Mac Pro、Mac miniと4つのモデルが揃い、フルラインナップ化が行われた(Mac Proのスペックは放置されたままだが)。これもノートPCと同様に、とにかく多くのモデルを用意してユーザーを獲得する戦略に基づいている。

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予想通りのiPad Pro

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新しいiPad Proは、

  • フルスクリーン
  • Face ID
  • 最新チップA12X Bionic
  • USB-C
  • 次世代Apple Pencilに対応

と、噂通りの仕様となった。以前の10.5インチiPad Proは継続販売となり、新型の噂もあったiPad mini 4も残り、無印iPadも合わせてiPadシリーズは5モデルになった。

この豊富なモデル数は、Macと同様に少しでも多くのユーザーを獲得するために、「シンプル」よりも「混沌」を目指しているように思える。

MacシリーズとiPadシリーズの売上を増やして、iPhone偏重の売上構造からの打破をAppleは目指しているのだろう。

MacとiPad Proの棲み分け

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今回のイベントのスローガンは「クリエィティブ」。Mac、iPad Pro両モデルともクリエィティブ向けのデバイスだ。将来的には統合も言われていたが、今回のイベントでAppleは両モデルの性格を明確にした。

iPad Proは、2代目Apple Pencilに対応し、紹介ビデオでもApple Pencilを使った映像がメインだった。先日発表になったAdobeのiPad版Photoshopのプレビューもイベント内で行われた。新しいSmart Keyboardの発表もあったが、iPad Proを用いた文書作成、ビジネス、プログラミングなどを行う描写はほとんどなかった。

これはiPad Proがデザイン系のクリエィティブデバイスだとAppleが明確にしたということだろう。

一方で、Macはスペックの説明に終始し、用途の説明はなかった。これはMacが従来どおりオールラウンダーで使えるPCとしての役割を維持するというAppleの宣言に思える。

遠い将来はわからないが、MacとiPadは統合されることなく、別モデルとして当面継続していくことになるに違いない。

フルラインナップ化のリスク

iPhone、iPad、Macの発表が終わり、モデル数は飛躍的に増えた。Appleの成長エンジンだったスマートフォン市場の飽和化が進む中、売上を伸ばすためにあらゆるニーズを吸収するためにモデル数を急増させたのは理屈に合うが、販売する製品が増えれば管理コスト、開発コストも増大する。投資ほど売れなければ、経営上のリスクとなる。

もうひとつ気になるのは、Appleの方針転換だ。少ない厳選されたモデルを販売し高いマージンを確保するのがAppleのビジネスモデルだったが、その方針は大きく変わった。

方針転換といえば、Apple Pencilの改善はAppleらしくないと感じた。初代Apple Pencilの不満点だった「キャップがなくなる」「転がって落ちやすい」「充電している状態がダサい」「iPadと携帯しづらい」が、新しいApple Pencilでは綺麗に解消されている。製品が改善されるのは良いことだが、ユーザーが不満に思っても、自分たちの信念を貫くのが今までのAppleだった。改善するのが企業として当たり前の行動だが、Appleは当たり前から離れた場所にいたから、斬新な製品を開発できたのも事実だ。

世界最大の時価総額企業であるAppleが企業規模に見合う「普通の企業」に今後なっていくのか、そのときAppleは現在の「クリエィティブな企業」の地位を維持できるのか今後注目である。

意外と知らないApple Watchのコントロールセンターの使い方と裏技的要素一覧【2020年版】【watchOS 7】

Apple Watchのコントロールセンター

iPhoneのコントロールセンターみたいにApple Watchにもコントロールセンターがあるが、筆者を含めて使っている人が少ない気がする。

意外と知らないコントロールセンターの使い方と裏技を解説します。
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コントロールセンターの呼び出し方法

文字盤下端から上にスワイプする。

裏技的要素:文字盤下端で指を留めておくとコントロールセンターの先端が表示して、上に引っ張ることができる。いきなりスワイプするのが苦手な方は。

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コントロールセンターの戻し方

コントロールセンター画面で下から上にスワイプする。

裏技的要素:Degital Crownかサイドボタンを押しても閉じることができる。

左上のアイコンの意味

コントロールセンターの左上にiPhoneらしきアイコンが表示される。これはiPhoneと接続していることを意味する。iPhoneが機内モードになるなど接続できない状態になると、赤く表示される。

 

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左がiPhoneと接続している状態、右がiPhoneと切断している状態

iPhoneと未接続でApple Watch単体でWi-Fiに接続しているときは、このアイコン。

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セルラーモデルなら、モバイルデータ通信の信号強度が表示される。

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コントロールセンター機能一覧

Wi-Fi

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Wi-Fiの接続をオン・オフできる。iPhoneのコントロールセンターと同様に、現在接続しているWi-Fiの制御で、他のネットワークのWi-Fiは無関係。一度オフにしたWi-Fiに再接続する条件は、以下のとおり。

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裏技的要素:iPhoneがWi-Fiに接続していたのに、Apple Watch単体だとWi-Fiに接続できないことがある。接続しているWi-Fiが802.11acだと、Apple Watchは802.11acに未対応なので単体では接続できない。watchOS 5からApple Watch単体でWi-Fiの接続設定ができるので、Apple Watchで使用できるWi-Fiの設定をしておこう。パスワード入力画面は無駄に格好いいので一度試してみてほしい。

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機内モード

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機内モードのオン・オフができる。

裏技的要素:iPhoneの機内モードと連動する設定にしておくと、iPhoneの機内モードをオンにすると、Apple Watchの機内モードもオンになる。iPhoneとApple Watchの接続も切断されるので、iPhoneの機内モードをオンからオフにしても、Apple Watchの機内モードは解除されない。Apple Watch側でも手動で解除する必要がある。

  • iPhoneの「Watch」アプリ→「マイウォッチ」→「一般」→「機内モード」→「iPhoneを反映」をオン

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バッテリー

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バッテリー残量を確認できる。

裏技的要素:画面をタップすると、省電力モードに移行するスイッチが現れる。

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iPhoneを探す

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接続しているiPhoneの音を鳴らして見つけることができる。Bluetooth接続できない距離にiPhoneがあると反応しない。

裏技的要素:アイコンを長押しすると、iPhone背面のLEDフラッシュが点滅する。暗い場所でもiPhoneを見つけることができる(iPhoneが表面になっていると気づかないかな)。あまり見慣れない状態なので一見の価値あり。

フラッシュライト

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フラッシュライトを点灯し、簡易懐中電灯代わりになる。

裏技的要素:左右スワイプでフラッシュライトのタイプを変更できる。右スワイプだと点滅、もう一度右スワイプすると赤くなる。画面をタップすると明るさが増す。

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左右スワイプで変更できる。タップすると明るくなる

AirPlay

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AirPodsなどBluetoothデバイスと接続できる。

裏技的要素:AirPlayだけど、Apple TVとは接続できない。Apple Watchの画面を大画面で観たいシーンはないので、困らないけど。

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消音モード

消音モードをオン・オフできる。

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裏技的要素:設定からも消音モードに設定できる。Apple Watch充電中は消音モードにしていても、アラームなどは鳴る。

  • Apple Watchの「設定」→「サウンドと触覚」

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シアターモード

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シアターモードをオン・オフできる。映画鑑賞や観劇のときに画面が点灯しないようにするモード。シアターモードをオンにすると同時に消音モードになり、手首を上げても画面が点灯しなくなる。点灯したいときは画面をタップ。

裏技的要素:シアターモードをオンにしてDegital Crownを回すと、画面が徐々に明るくなる。

おやすみモード

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おやすみモードをオン・オフできる。Apple Watchの「おやすみモード」は、電話や通知が来ても音が鳴らず画面も点灯しなくなる。設定したアラームは鳴動するので、目覚ましは動作する。

おやすみモードはただオンするだけではなく、「1時間オン」「今日の夜までオン」「ここを出発するまで」と期間を選べる。

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裏技的要素:iPhoneのWatchからも設定できる。

  • iPhoneのアプリ「Watch」→「マイウォッチ」→「一般」→「おやすみモード」→「iPhoneを反映」をオン

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イベント(スケジュールで予定が入っている状態)だと、「イベント終了までオン」が選べる。会議中とか、その行事の間だけ音を鳴らしたくない時は便利。

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防水ロック

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防水ロックをオンする。防水ロックすると水中で誤動作しなくなる。画面上部の「水滴マーク」が目印。

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解除する時は、Degital Crownを回す。スピーカーから出る音を使って、Apple Watchに入った水を排出して、防水ロックが解除される。

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トランシーバー

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watchOS 6からトランシーバーがコントロールセンターに加わった。オンにしておくと、トランシーバーを受けることができる。トランシーバーって、使っている人いますか?

睡眠モード

Apple Watchで睡眠を記録できる。睡眠アプリで睡眠時間を把握したり過去14日間の睡眠動向を確認できる。

裏技的要素:睡眠モードに入ると自動的に「おやすみモード」になる

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スクールタイム

「スクールタイム」をオンにできる。管理対象のApple Watchだとアクティブの時間帯を設定できる

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Siriで着信メッセージを読み上げ

第2世代以降のAirPodsを装着しているとSiriが着信したメッセージを読み上げてくれる。読み上げてくれるメッセージは「ホーム」と「メッセージ」のみ。この機能を使うためにはiPhoneの「設定」アプリの「Siriと検索」の「着信メッセージの読み上げ」をオンにする

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消えた「ロック」

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以前はコントロールセンターに「ロック」アイコンがあって、タップするとApple Watchをロックできたが、最新のwatchOSだと見当たらない。

「手首検出」をオフにすると「ロック」アイコンが表示される。

  • 「設定」→「パスコード」→「手首検出」をオフ

「手首検出」をオフにすると、Apple Watch 4の新機能「転倒検出」が使えないなどの警告が出るので、オフにしないほうが無難かと。

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アイコンの配置 

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画面下の「編集」をタップすると、アイコンの配置を変更できる。

意外と知らないことが多かった

この記事を書くのに調べてみると、意外と知らないことが多かった。iPhoneと違ってApple Watchはコントロールセンターを使わなくても、それほど問題ないということだろう。

iPhoneのコントロールセンターにある「ミュージック」「ストップウォッチ」「アラーム」「タイマー」「電卓」「カメラ」(iPhoneのカメラと連動)「Wallet」がApple Watchのコントロールセンターにあれば、もっと使う機会も増えると思う(電卓は純正アプリもないけど)。

ぜひ次のバージョンアップで検討してほしい。

Appleイベント当日!過去の予想記事のまとめ

いよいよ本日!

30日23時から10月のAppleイベントがニューヨークで開かれます。

過去の記事をまとめました。

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 イベントの全体の予想記事は、こちらiPad Proについては、こちら

 iPad miniについては、こちら

Macについては、こちら

予測記事の答え合わせも楽しみですが、iPad ProとMacの今後の関係をAppleがどのように説明するか興味があります。今日の23時開始です。

Appleイベント直前!どんなMacBookが登場するのか?iPad Proとの関係は?

2年ぶりの10月イベント

30日、2年ぶりの10月イベントが開かれる。過去の10月イベントはiPadかMacBook中心に発表することが多く、今年も「There's more in the making.」のメッセージからもわかるとおり、クリエティブに関係するデバイスの登場が予想される。

iPad Proについてはフルディスプレイ、Face ID、USB-Cと情報が出尽くした感がある。残りの謎はSmart Connectorの場所が本当に移動しているのかどうか、ぐらい。

MacBookのエントリーモデル登場?

もうひとつのメインであるMacはどうなるのだろう? 

最も多い情報は、ずっとほったらかしになっているMacBook Airの後継機についてだ。

ディスプレイサイズだけで言うと、iPad Pro、MacBook、MacBook Air、MacBook Pro

 と多くのデバイスが10インチから13インチに密集しているので、整理が必要だ。

Windows(とくにSurface)の世界に学生がいかないようにエントリーモデルのMacBookは重要だ。MacBook Air後継(おそらくMacBookと統合)の登場は間違いないと予想する。

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iPad Proとの関係は?

iPad Proは次世代パーソナルコンピューターとして売っていきたいAppleが、MacBookを開発・販売する意味はどこにあるのだろう?

将来的にはiPadに統合したいだろうが、現状ではMacも必要だ。

タッチパネルでApple Pencilが使えるiPad Proはデザイン系デバイスとして特化するとして、プログラムや文書入力のためにキーボード付きのMacBookはまだ不可欠だ。

引用:9to5Mac

iPad ProとMacの棲み分け、MacからiPad Proへの橋渡しについて、今回のイベントでAppleがどのように説明するか興味深い(まったく説明しない可能性も多分にある)。

新型iPad Proのフォルムが確定? 究極フォルムのiPadが次に目指すのはPCの座

次期iPad Proのフォルムが確定?

おそらくきっと30日のAppleイベントで発表される新型iPad Proのフォルムが流出した。報じたのはAppleニュースでおなじみの9to5Mac、ソースはiOSの中というから、確度はかなり高い。

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引用:9to5Mac 

ノッチなしのフルディスプレイ

新型iPad Proはノッチなしのフルディスプレイモデル。フルディスプレイと言っても、iPhoneと違って掴む場所が必要なので、ベゼルはそこまで細くない。ノッチがないのは、ベゼルにカメラやセンサーが埋め込まれているからと思われる。

 この辺りはずっと噂されていた情報どおり。ハイエンドiPhoneの技術が他モデルに広まっていくのはAppleお決まりの流れ。

新型iPad Proは究極の到達点

改めて見ると新型iPad Proは本当にシンプルなフォルムで、Appleが目指していたミニマルデザインの究極に到達した感じがして、今後Appleがデザインについてやることがないのではと不安になるぐらいだ。

初代よりiPadは大型のディスプレイの上で情報を入手し、指やApple Pencilで創作することが目的のデバイスだ。ディスプレイが主役であり、それ以外の部分が無いほうが望ましい。

そう考えると、今回の新型iPad Proは究極のiPadになる可能性が高い。

次世代パーソナルコンピューターとしてのiPad Pro

では次にAppleが取り組むことはなにかと言えば、iPadのパーソナルコンピューター化だ。Appleもクックもずっと言い続けているが、目的を達成したとは言い難い。今でも、パーソナルコンピューターとして使われているのはWindwosでありMacだ。

いわゆるパソコンに取って代わろうとしているのはiPadではなく、スマートフォンかもしれない。「情報を得る」という意味では人はスマホで事足りている。スマホのサイズが大きくなり、世の中のサイトのほとんどがスマホに対応している、情報入手だけなら、多くの人はスマホで十分なのだ。

パーソナルコンピューターの残りの使用用途「クリエティブ」(創作)はどうだろう。自分はスマホとBluetoothキーボードで小説を書くけど、そういった人はおそらく少数だ。やっぱりキーボードがあるマシン(たとえばSurface)の方が便利と思う人が多いと思う。

 美術系クリエイターの多くは、いやゆるパソコンを使っている。もちろんiPadで絵を描く人もいるだろうけど、ペンタブレットを使っている人のほうが多いのでは? 今回のイベントでは次期Apple Pencilの登場も予想されている。

iPad Proが本当にパーソナルコンピューターとして一般化するためにAppleが取り組む点はまだ多い。今回のイベントで、その辺りが見られるか楽しみだ。

近未来SFサスペンス小説「箱の中の優しい世界」をKindleで期間限定無料配信中

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箱の中の優しい世界

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そこに、ライバル企業の暗躍、死んだと思っていた昔の上司の登場。欲望と裏切りが渦巻く世界をより良くするために、佐野は再び走る。 箱の中の優しい世界

新スマートロック「セサミミニ」と「Qrio Lock」を比較する

新スマートロック「セサミミニ」発表

以前、レビューした「セサミ」の日本仕様に完了「セサミミニ」が発表した。筆者は初代「Qrio Smart Lock」を使っているが、2代目「Qrio  Lock」がでたので「セサミ」と比較検討を行ったが、結局両方とも買わずに至っている。

スマートロックはハードウェアの性能だけではなく、ファームウェアによって性能が変わってくる。ここ三ヶ月で両プロダクトともバージョンアップを行っている。「セサミミニ」がでたので、改めて比較してみる。

小型化されたセサミミニ

日本の住宅事情に合わせてセサミを小型化したのが、セサミミニだ。色々調べてみたけど、おそらく性能はセサミと同等と思われる。

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引用:CANDY HOUSE

セサミミニとQrio Lockの比較

サイズ

  • セサミミニ:幅 57mm × 長さ 92.7mm × 高さ 54.5mm
  • Qrio Lock:幅 57 mm × 長さ 115.5 mm × 高さ 77 mm 

幅は一緒だけど、長さが異なる。2cm以上もQrio Lockの方が長い。2cm長いからといって、取り付けられない小さなドアも少ないと思うけど、見た目は小さい方がいい。

高さは使い勝手に影響を及ぶす。高さがあるとドアノブがドアから離れて操作するとき少し不安定だ。

  • サイズ:セサミミニ

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引用:CANDY HOUSE

重さ

  • セサミミニ:107g
  • Qrio Lock:207g 

持ち歩くものではないので重さは関係ないと思いがちだが、実は大きな意味がある。ドアに傷がつかないように両プロダクトとも両面テープでドアに貼り付ける。本体が重いと剥がれて落ちてしまうのだ。

筆者所有の初代Qrioは剥がれて落ちてカバーが割れてしまった。落下防止対策として二代目にあたるQrio Lockは軽量化されたが、セサミミニは、そのQrio Lockの半分の重さ。軽ければ軽いほど安心である。

  • 重さ:セサミミニ

電池寿命 (一日10回使用を想定)

  • セサミミニ:約510日
  • Qrio Lock:約1年以上

両プロダクトともリチウム電池を内蔵し、通信やモーターの動作に電力を消費する。電池が切れれば、当然鍵は開かなくなるので、鍵を持たずに外出していると致命的だ。電池の寿命は安心に繋がる。 セサミミニは小型だからか電池の保ちが非常に良い。

Qriok Lockは、4本の電池を搭載できて2本は予備用。1年以上という電池寿命は4本の電池を使い切った場合だ。

セサミミニの電池は2本なので、セサミミニが省電力なのがよくわかる。

  • 電池寿命:セサミミニ

ハンズフリー施錠

スマートロックを導入する一番の目的は、鍵を持たずに出かけることだろう。両方ともスマートフォンのアプリで施錠・解錠できる。初代Qrio Smart Lockは、アプリで施錠してから、しばらく経たないと反応せず、普通に鍵で閉めたほうがいいと家族に嗤われたけど、デモを見る限り、次世代モデルは両方とも1.5秒ぐらいで反応している。

  • ハンズフリー施錠:互角

オートロック 

スマートロックを取り付けて意外に便利に思えるのがオートロック機能。ホテルなどと同じでドアを閉めれば自動で鍵が閉まる機能だ。両方ともオートロック機能を装備しているが、仕組みが異なる。

セサミミニは、鍵を開けてから、設定した秒数後に鍵が自動で閉まる。初代Qrio Smart Lockはセサミと同等の機能だったが、Qrio Lockは、壁側に開閉センサーを取り付けることで、ドアの開閉を検知し、ドアを開けて閉めたらすぐにロックする方式に変わった。

設定した秒数でオートロックすると、ゴミ捨てなどの一時的外出でも閉まってしまうので、どんなときでもスマートフォンを持ち歩かないといけない。Qrio Lockはオートロック機能を一時的に停止できる。

壁側に開閉センサーを取り付けるのは見栄えは良くないが、使い勝手が良いに越したことはない。

  • オートロック:Qrio Lock

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引用:Qrio

手ぶら解錠機能

外出先から帰ってきてスマートフォンのアプリを立ち上げるのは煩わしい。両方共GPSで自宅の場所を登録し、スマートフォンが自宅から一度離れてから、再度自宅に近づくとBluetoothで通信し、自動で解錠する仕組み。

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引用:CANDY HOUSE

室内にいるとGPSでの位置情報取得が不正確になることがあるので、自宅にいても外出先と認識されることが、初代Qrioにはあった。寝室で寝ているのに、勝手に解錠することがあって怖かったので、手ぶら解錠機能はオフにしていた(初代の手ぶら解錠機能はβ版だった)。

二代目Qrio Lock、セサミミニとも改良されているらしいが、使用レポートを読むと、今でも誤動作があるようだ。一戸建てやマンションなど住宅環境も大きく影響する。勝手に解錠してしまうのは怖いので、100%信頼できる仕様でないと使いづらい。

Qrioも問題を認識して改善しているが、苦労しているようだ。

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  • 手ぶら解錠機能:互角

Apple Watch対応

Apple Watchで解錠できれば、ランニングなどでiPhoneを持ち歩かなくても済む。当初Qrio Lockは対応していなかったが、10月10日のアップデートで対応した。両方共Apple Watch単体で施錠・解錠できる。

 

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左がセサミ、右がQrio
  • Apple Watch対応:互角

鍵のシェア

友人などが自宅に来る時に、実物の鍵を渡さなくても、アプリで鍵をシェアすることができる。有効時間も設定できるので、鍵を返してもらう必要もない。

Qrioは20名、セサミは99人まで鍵をシェアできる(99名もシェアするシチュエーションはあるかどうかわからないけど)。

鍵のシェアは相手がスマートフォンを持っていないとできない。スマートフォンを持っていない子どものために、QrioはQrio KeyというBluetoothデバイスを販売している。これを購入すれば、子どもも鍵を持ち歩かなくてすむし、子どもが帰宅した履歴をリモートで参照できる。

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  • 鍵のシェア:Qrio

遠隔操作

別売りのWi-Fiデバイスを購入すると、遠隔で鍵を操作できる。遠隔操作できる以上にメリットがあるのは、操作履歴をリモートで確認できることだ。子どもが自宅に帰宅したかどうかがわかるのは大きい。できる機能は両方とも変わらない。

  • 遠隔操作:互角

スマートスピーカー対応

Amazon EchoやGoogle Home、Siriに対応していれば、声で解錠・施錠できる。たとえば鍵を持っていない訪問者が来た時、リビングで鍵を開けることができれば、便利だ。セサミは、Amazon Echo、Google Home、Siriに対応済み、Qrioは、Amazon Echo、Google Home、Line cloverに対応予定だそうだが、現時点(2018/10/28)では対応完了していない。

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  • スマートスピーカー:セサミミニ

価格

  • セサミミニ:9,800円(現時点)
  • Qrio Lock:22,580円

いろいろ比較してみたけど、価格を見たら、そもそも比較対象ではないことがわかる。セサミミニの価格はQrioの半額(現時点)。圧倒的にセサミの方が安い。

  • 価格:セサミミニ

セサミミニの5勝2敗4分け

  • サイズ:セサミミニ
  • 重さ:セサミミニ
  • 電池寿命:セサミミニ
  • ハンズフリー施錠:互角
  • オートロック:Qrio Lock
  • 手ぶら解錠機能:互角
  • Apple Watch対応:互角
  • 鍵のシェア:Qrio Lock
  • 遠隔操作:互角
  • スマートスピーカー:セサミミニ
  • 価格:セサミミニ

比較した結果は、セサミミニの圧勝だった。あとはどちらのデザインが好みが決めるポイントでしょうか。

もうひとつ、どちらの企業姿勢が好きかも大きいかもしれない。

セサミはベンチャー企業らしく、対応が早いのが特長。スマートスピーカーの対応も素早く、使っていて次にどう改善されるのか買った後でも楽しみがある。セサミに未対応の鍵を使っている場合でも、3Dプリンターでアダプターを作成してくれるらしい。

一方で、スピードが早い反面、若干雑な点も目につく。

たとえば、公式ホームページ上で、製品の名称が「セサミミニ」「セサミmini」「SESAMI Mini」「SEAMI mini」「Sesami mini」「SESAMIミニ」と安定していない。細かいことだけど、自宅の鍵というセキュリティの重要部分を担うので、ちょっと心配だ。

Qrioはソニーが出資しているだけにベンチャー企業の割に安定感がある一方で新規対応に慎重だ。手ぶら施錠の改善も検証したのに明確な対策がでてこなかったり、スマートスピーカーへの対応も遅い。

初代Qrio顧客への塩対応も気になる。初代Qrioは、鍵の解錠にかなりの時間がかかる半ば実験的モデルだったが、ユーザーは企業への期待を込めて購入した。

初代と二代目でハードウェアは異なるが、ソフトウェア面で初代に反映できる部分もあるはずだが、二代目モデルが登場した以降、初代Qrioのアップデートは行われず、最初は対応していたApple Watchへの対応も止めてしまった。

初代ユーザーへの優待販売もない。商売としては正しいのかもしれないけど、初代ユーザーとしては少しさびしい。

最も大事な導入メリットである「スマホで解錠できる」点は、どちらを買ってもできる。筆者はもう少し考えて、どちらかを購入したいと思う。

新Apple Watch 4しか使えない機能一覧。Apple Watch 3との比較。買い替えの参考に

Apple Watch 4を使って一週間

Apple Watchseries 4 Nike+をつかいはじめて、一週間。Apple Watch 3を持っていたので、劇的な生活の変化はないが、キビキビした動作や新しい文字盤は気に入っている。

だけど、Apple Watch series 4(以下、Apple Watch 4)は一番安いGPSモデルで45,800円する。既存モデルから買い替える意味がどれだけあるか、過去のApple Watchとの比較してみた。

Apple Watch 4にしかない機能

新しい文字盤

旧モデルと機能面で最も大きな違いは「新しい文字盤が使える」ことだ。新しい文字盤のうち「インフォグラフ」「インフォグラフモジュラー」はApple Watch 4専用文字盤。両方の文字盤とも、Apple Watch 4の大画面を活かして最大8つのコンプリケーションを一画面に表示できる。

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専用のコンプリケーション

新しい文字盤「インフォグラフ」では4隅にコンプリケーションを設置できる。このコンプリケーションはインフォグラフ専用で、今までのアイコンだけのコンプリケーションと異なり、多くの情報を提供してくれる。

オススメは、株価と天気(その日の最低最高気温と現在の気温を表示)。

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左から、UV指数、株価、アクティビティ、アラーム
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左から、ミュージック、バッテリー、タイマー、空気質指数
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左から、スケジュール、月、天気、日の出/日の入

「インフォグラフ」「インフォグラフモジュラー」の丸いコンプリケーションも、以前のコンプリケーションとは違う特別なコンプリケーションだ(似ているけど)。

筆者が便利だと思ったのは「お気に入り」だ。iPhoneの「電話」で「よく使う項目」に設定した人物をコンプリケーションとして画面に表示することができる。人物のアイコンをタップすると、連絡先が開き、電話できたり、メッセージを簡単に送れたりする。

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人物のアイコンをタップすると連絡先が開く

初期のApple Watchはサイドボタンに「お気に入りの人物」割り当てられていた。その機能が復活した感じだ。

それ以外に「インフォグラフモジュラー」の中央部分にある大きなコンプリケーションは、今までの「モジュラー」のコンプリケーションと異なる。

ただ、多くのサードパーティがまだ対応していないので、このタイプのコンプリケーションが使えるのはApple純正ばかりだ(今のところ)。

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左が「インフォグラフモジュラー」。時系列の株の動きがわかる

転倒検出

iPhoneのアプリ「Watch」→「緊急SOS」から「転倒検出」機能をオンにできる。

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幸いなことに、まだ転んだことはないから機能はわからないけど、設定しておくと安心だ。

第2世代の光学式心拍センサー

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医療機関用の心電図作成はアメリカでしか許可されていないとよく言われる電気心拍センサーは使えなくても、第2世代の光学式心拍センサーがApple Watch 4にはある。Apple Watch 4の方が装着を検知する反応が速くなった気がする。

高心拍数・低心拍数だと通知する機能は日本でも使えるので、センサーの性能が良いに越したことはない。

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えっ? これだけ?

Apple Watch 4でしかできない機能を見てきた。思ったよりも少ないと感じた人が多いかもしれない。

もちろん大きくなった画面、薄くなったボデイ、最新のチップ、Bluetooth 5.0搭載と違いはあるが、できることは旧モデルと変わらない。

個人的には、キビキビした動作と薄型化だけで買い替えた価値はあると思うが、買い替えを考えている人は、自分に必要な機能があるか考えて決めてください。

Abema TVのタイムリミットはあと2年?「ながら視聴」を獲得できるが焦点

サイバーエージェントは増収減益

FY18(2017年10月から2018年9月)のサイバーエージェントの決算は増収減益。年率で13%増の売上、営業利益は−1.1%だった。広告とゲーム事業の売上利益とも好調だが、課題はAbema TV。FY18も208億円の赤字だった。

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引用:サイバーエージェント決算資料

投資時期なので赤字は予定通りと藤田社長は言っているが、Abema TVがなければ営業利益は60%増加になるのだから、株主から事業撤退のプレッシャーも強まりかねない状態だ。

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Abema TVはマスメディアを目指す

Abema TVは若年層の「テレビ離れ」を踏まえて、スマホでの動画視聴者を獲得するのが目的だった。たしかにYoutueや動画のスマホで視聴がスタンダードになってきていて、若者のテレビ視聴時間は減り続けている。

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引用:総務省 学術雑誌『情報通信政策研究』

一方で、Abema TVアプリのダウンロード数は3400万に達し、視聴時間も増えているが、伸びは鈍化し始めている。

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一番の課題は収益化だ。Abema TVの収益は、テレビと同様のCMと、有料ユーザーの課金だ。 3ヶ月前も指摘したが、利益構造に変化はなく、視聴してみると企業CMは少なく番組宣伝ばかりだ。

広告代理店の提携

それでも、藤田社長はAbema TVへの投資を増やす予定だ。麻雀のMリーグ発足、将棋の第二回Abemaトーナメント、多くの恋愛リアリティショーとコンテンツの質を向上し、テレビからAbema TVへの流れを確固たるものにすれば、スポンサーも有料ユーザーも増大すると考えているのだろう。

新たな取り組みは、電通・博報堂との資本提携だ。既存広告代理店と提携して、広告の拡大を図る戦略だ。

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能動的視聴と受動的視聴

映画やアニメを自分で選択する能動的視聴者はレンタルビデオからAmazonビデオやNetflixなどの動画配信サービスに移動している。

問題は受動等的視聴だ。

テレビの強みは「ながら視聴」だ。朝起きたら、とりあえずテレビをつけて、視ているかどうかわからないが、テレビがついているのは現代でも家庭の一風景となっている。

「ながら視聴」する受動的視聴者が、CMを視聴してくれる顧客だ。

スマホは受動的視聴には向かないデバイスだ。小さい画面なので自ら注視しないといけない。スマホはテレビと異なり、SNSやメールなど多くの用途に使う。動画だけを流し続けるわけにはいかない。

サイバーエージェントもそれに気づいて、ソニーやパナソニックのテレビのリモコンにAbema TVボタンをつけてもらった。既存の地上波テレビチャンネルに加えてAbema TVをチャンネルとして選択肢にいれてもらう作戦だ。

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Abema TVが既存のチャンネルと並べば、選択する基準はコンテンツ勝負だけになる。

テレビ番組を上回る優良コンテンツをAbema TVを提供できればテレビから顧客を奪える。

ただ、若者はテレビコンテンツだけではなく、テレビ受像機からも「離れている」。前述したようにテレビをもたない若者が増えると、Abema TVが欲しい「ながら視聴」できなくなる。

2020年がタイムリミット

タイムリミットは2年後ぐらいだろう。2020年東京オリンピック以降、テレビの視聴者は大きく減ると思われる。今年開始する4K / 8Kの視聴環境構築に投資したくない人も若年層を中心に増えるだろう。

それまでに、「ながら視聴者層」を掴むことができるかがAbema TVの命運を決める。