宝島社より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」 が発売になりました。私にとっては初の商業出版になります。
自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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AndroidがAppleに勝てない唯一の理由

iPhoneの新規購入者の30%がAndroidからの乗り換えだそうだ。 

japan.cnet.com

Android OSはスマートフォン・タブレットのOSとしては世界最大のシェアを持つ。それでもiOSは一定のシェアとスマホ業界のほとんど全ての利益率を得ている。

デファクト・スタンダードになった製品が圧倒的に強いIT業界で、なぜAndroidは力を発揮できないのだろうか。

すべての問題はAndroid OSがバージョンアップできないことに起因する。

iOSは新しいバージョンがでる半年前の発表会から話題になる。それは既存ユーザーのほぼ全員が恩恵を被ることができるからだ。

Androidでは新しいOSが発表されてもほとんどのユーザーはアップデートできない。ベンダーが独自にAndroid OSを改造しているので、対応が終わるまで最新OSは意味をなさない。これでは既存ユーザーはOSに興味が持てないし、ロイヤリティも高まらない。Appleのブランド力の源泉が、ユーザーのロイヤリティにあるのは周知の事実だ。

Androidは多くのバージョンのOSが市場に混在することになる。各バージョンへの対応を手間に感じて、アプリ開発者はiOSでのアプリ開発を優先する。

グーグルも、この問題をもちろん理解していて、自社ブランドのスマホを強化するために昨年Pixelを発表した。

OSのブランドを維持して利益を確保するためには、水平分業ではなく垂直統合モデルを採用するべきだとAppleを見てGoogleも気づいたのだ。今までWindows OSだけでPCを開発していなかったMicrosoftがSurfaceを強化しているのも同様の理由だ。

シェアを握り、多くのアプリを呼び込むために効果的だった水平分業モデルからの転換は、この十年のIT業界で起きた大変化の一つだろう。