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【レビュー】スマートロックを半年使ってみた (Qrio Smart Lock)

Qrio Smart Lockを購入

半年間使っているスマートロック「Qrio Smart Lock」(以下、Qrio)をレビューします。

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スマートロックとは、スマートフォンなどの電子機器を用いて、物理的な鍵を使わずにドアを施錠・解錠するシステムのことだ。スマートロックを導入しようとしたのは、単純に物理的な鍵を使いたくなかったから。外出時しか使わない鍵より、常時使うスマートフォンの方が取り出しやすく、スムーズだ。

いくつかの製品がでているが、日本ではQrioが一番人気のようだ。

Qrio Smart Lockを選択した理由

  • 比較的安価で、自宅の鍵の形状に合う
  • Apple Watchに対応
  • オートロックができる
  • デザイン
  • SONYが出資しているベンチャー企業

17,367円(2018/06/08現在 Amazon)はスマートロックの中では比較的安価でシンプルなデザインも悪くない。Apple Watch対応なので、iPhoneを取り出さなくても使える(と思った)。

セットアップは簡単だ。アプリのガイダンスに従って行えば間違えることはないだろう。ドアに傷もつかない。気をつけるのは、本体とドアを両面テープで接着させるので、ずれないように曲がらないように慎重に付けることぐらいか。

鍵の形状によってアダプタが必要だったり、使えなかったりするので注意(アダプターは1,500円する。ただのプラスチックなので、無料で付属しても良いと思うけど)。

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実際に使ってみて

半年間使ってみた結論は、「可能性は感じるが、技術力が追いついていない」だ。Wi-Fi経由でスマートロックと接続できる「Qrio Smart Lock Hub」(以下、Hub)は使用していない(本体のみだとBluetoothでの接続)。

購入目的の一つだったオートロック機能は筆者の自宅では使わなくなった。勝手に閉まると閉め出されるおそれがあると家人が反対するので。

「手ぶらで解錠」機能も使用していない。「手ぶらで解錠」はGPSでスマートフォンの位置をチェックし、鍵を設定した場所に近づいたら自動的に解錠する仕組みだ。

一見便利そうだが、筆者の環境だと自宅にいても勝手に解錠してしまうことが何回かあった。自宅を移動しているうちにBluetoothでの接続が途切れて、再び接続した時に外出先から帰宅したと判断したようだ。

 Qrioは鍵が開いているか閉まっているかは認識しているが、ユーザーが自宅にいるのか外出しているのかはわからない。

一度寝ている時、勝手に解錠したので怖くなってオフにした。Wi-Fiで接続するHubを用いると、この挙動は変わるかもしれない。

良い点

物理的な鍵が不要

当たり前だが物理的な鍵が不要なのは便利。玄関前で鍵を取り出す必要がない。多くの人はスマートフォンを取り出しやすいところに身に着けていると思う。出かける時にスマートフォンのアプリを起動してロック、帰ってきた時は同じくアプリを立ち上げアンロック。

すべてをデジタルで操作できるのは気持ちが良い(筆者だけ?)。

悪くないデザイン

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デザインは悪くないと思う。思ったより大きかったが、余計な装飾がないシンプルなデザインは好感が持てる。金属に見えるが外装はプラスチックなのでよく見ると安っぽくはあるが、じっと見つめるものでもないし。

履歴がみえる

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誰がいつ鍵を開けたかわかるので、外出時に誰かが侵入したとしても記録に残る。ただ、物理的な鍵を使って手動で開けた人を特定することはできない。

改善すべき点

施錠・解錠が遅い

アプリが悪いのか本体の性能の問題かわからないが、動作が決定的に遅い。鍵を開けるとき、遅いと30秒ぐらい待たされる(早いと5秒ぐらい)。多くの人が指摘しているように物理的な鍵をとりだして開けたほうが、はるかに早い。玄関に近づきながら、アプリで先に命令することはできるが、Bluetoothで接続できる範囲内でないと動作しないのでタイミングが難しい。

アプリの出来が悪い。起動が遅い

多くの不満はアプリに起因している。まずアプリの起動が遅い。アプリ起動前にBluetoothでの接続を試みているらしく、遅い時は30秒以上かかる。これだけ起動に待たされるiPhoneのアプリは珍しい(ポケモンGOぐらい?)。

iPhoneのアプリなのに、3D Touchやウィジェットにも未対応。鍵の開け締めしかやることがないのだから、素早く操作できる3D Touchやウィジェットに適しているはずなのに、対応する気配がない。

これも多くの人が指摘していることだが、サポート体制があまりに貧弱だ。ベンチャー企業だから資金がないのかもしれないが、本製品も発売してから3年が経過するがモデルチェンジも行われていないし、遅いレスポンスなど当初から指摘されている問題点も解消できていない(最初の頃よりは改善しているらしいが)。

Apple Watch対応?

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購入した動機のひとつはApple Watchに対応していることだったが、筆者はApple Watchから使うことはほとんどなくなってしまった。

iPhoneと違ってApple Watchアプリの起動は速いが、Qrioと接続していないと、画面を強く押して更新する必要がある。更新にはiPhoneアプリの起動と同様に時間がかかる。

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筆者が試した限りでは、Apple Watch単体では動作しない。iPhoneと一緒でないとQrioに接続できないのだ。つまりApple Watchネイティブアプリではないと思われる。

これではApple Watchだけでランニングに出かけることができない。仕方がないので筆者は玄関にiPhoneを置いて、走って戻るとドア越しにiPhoneとApple Watchを接続させて、Qrioに接続している。

Apple Watchネイティブアプリが登場してから2年経過しているのに、いまだ対応しないのはメーカーとしての見識を疑う。

両面テープの効きが弱い

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これも多くの人が指摘しているが、付属の両面テープの効きが弱く、しばらく使用しているとテープが剥がれてくる。筆者の自宅でも三ヶ月で剥がれた。純正の両面テープは500円もするので、ホームセンターで購入した両面テープを使用している。物理的な鍵を持たずに出歩いて、もしも外出中にQrio本体が取れたら部屋に入れなくなってしまう。

電池切れ防止に予備の電池をセットできるようになっているぐらい不慮の締め出しには気をつけているのに、肝心の本体が取れてしまったら、どうにもならない。

メーカーの真摯な対応を望む

一番の問題は動作が遅いに尽きる。あまりに時間がかかるので、筆者以外の家人はすぐに使わなくなった。デジタルに毒されている筆者は時間がかかってもスマートフォンでの動作を好んでいるが、アプリの不出来に毎回イライラする。

何でもかんでもデジタルで行いたいという人は「買い」だ。ただ、「鍵を素早く開けたい」という人には全く向かない。

ハードウェア性能の限界もあるのかもしれないが、3D TouchやApple Watchアプリのネイティブ化はアプリを改善すればよいことだ。

ぜひ改善をお願いしたい。