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PS VRが雲隠れしている理由

解体されるソニービルから銀座四丁目交差点の『銀座プレイス』(旧サッポロ銀座ビル)へソニーショールームとソニーストアは移転した。ソニービルから展示場面積は縮小しているので、全体的に窮屈でソニーのブランドイメージ向上というより普通のショールームとしてホームシアターや一眼レフカメラαなどの既存ソニー製品に触れることができる。もちろんヘッドホンなどを買ってその場で持ち帰ることができる。

取り立て面白い展示があったわけではないが、気になったのはPS VRの扱いだ。ここ一年で最も注目を集めたソニー製品といえばPS VRだ。多くのテレビ番組でも取り上げられ、発売から三ヶ月経過した今でも品切れの人気商品だ。

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 ところが、ショールームではPS VRの体験デモを行っていなかった。Webや紙面では感動が伝わりにくいVRは体験してもらことが大事なのに何故ソニーはデモを行わないのだろう。昨年の11月以降、体験会は実施されていないようだ。

まさかソニーが運営するショールームがデモ機を確保できないとは思えないので、何らかの意図があって体験デモを行っていないのだろう。

 

ひとつ考えられるのは子どもへの配慮だ。PS VRは他のVR機器と同様に12歳未満は使用禁止のガイドラインがある。親子連れの客で親だけが体験できると子どもがやりたいと騒ぎだすのを防ぐためという理由だ。

だがソニーのショールームはビルの上階にあり、親子連れが来る雰囲気でもなく、筆者が訪れたときも子どもはいなかったので、そこまで大きなリスクだとは思えない。

 

次に考えられるのは、新規モデルが控えている説だ。PS VRは初代モデルとしてはよくできているが、解像度がHDではない、コード接続が複雑などの課題は残った。課題を解消するために次期モデルを開発しているとは思うが、あまりに早い新モデル投入は、すでに購入した現行ユーザーの離反を招くリスクがある。これからVRを盛り上げていこうとしている段階でブームに水を差すリスクは負わないだろう。

 

なにか別の理由があるのだろうか。PS VRの販売台数は極端に少ないのでは? とネットで最近騒がれている。ソニーはPS VRの販売台数を開示していない。

一ヶ月に一度程度、追加販売の予約が設定されるだけで、店舗で気軽に購入する状況に至っていない、販売から三ヶ月経って、ここまで品切れなのはおかしい、大量生産できない不具合があるのか、販売台数を制限して品薄商法を行っているかどちらかだというのだ。

需要に供給が追いついていない現状、故意に台数を制限する理由はソニーにはない。品薄商法を意図したとしても現状のデマンドを見れば戦略を改める時期だ。

生産に苦労しているとは考えられる。需要を喚起する体験会を行わず、生産台数に見合うように需要をコントロールしている可能性はある。加熱しすぎたブームは冷めるのも早い。

ただ、今のままの供給状況が続くと、ブームを終わらせてしまう危険性も高まってくる。

 

ちなみに、ソニーのショールーム下にある日産ショールーム『NISSAN CROSSING』にはPCに接続したVR機器が置いてあり、日産車の試乗をバーチャル体験できた。休日でも空いていてすぐに試すことができた。これぐらいイージーにPS VRを体験できて、感動したその場で購入できれば、今後成長が見込まれるVR市場をソニーはリードできるだろう。

 

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