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アツい定額動画配信サービス

先日、レンタルビデオチェーン店舗を統括する社長と話したら、現在のレンタル業界は散々たる状況だそうだ。一本50円にしてもDVDを借りる人は全く増えない、いずれなくなると相当悲観的だった。CDはまだ少し動くようだが、動画は全然駄目だそうだ。

背景には、Hulu、amazonビデオ、dTVなどの定額動画配信がある(その社長曰くNetflixは大して強くないとのこと)。

www.hulu.jp

動画配信は便利すぎて勝負にならないと社長は言う。店舗へ赴き、好みの作品を探し、観た後返却しなければならないレンタルビデオ店と、スマホで検索し好きな作品をすぐに観られる動画配信サイトでは雲泥の差がある。

特に返却の手間が大きい。DVDのディスクが時間制限で使い物にならなくなり返却不要になればいいのにと社長は愚痴ていた。

昨日アップしたAmeba TVの記事でもビュー数が伸びない理由に地上波と比較してアクセスに手間がかかる点を挙げた。地上波は容易にアクセスできるが、コンテンツの選択肢は限られている。定額動画配信サービスなら月々1000円そこそこで数多くの作品をいくらでも鑑賞できる。地上波とインターネットテレビのいいとこ取りが定額動画配信サービスだ。

 

今この定額動画配信サービスに激しい競争が起きている。Huluが日本でサービスを開始した2011年以来、多くのサービスが現れた。日本ではNTTドコモが運営するdTVが強い。月500円という低価格と日本発のコンテンツを多数抑えているので人気が先行しており、会員数は500万人を突破している。

こういったサービスでは珍しく国産が気を吐いているので、アメリカ発のサービスも日本語コンテンツを充実させざるを得ず、日本のユーザーに恩恵がある良い競争になっている。

定額なので一度ユーザーを囲ってしまえば毎月の収入が安定し、コンテンツの購入も計画的に行える。地上波とレンタルビデオにない良さを実感すれば、会員は容易に退会しない。定額サービスで会員を維持する方法は、月に一度は必ず利用させることだ。一度でも便利だと思えば、月に500円程度なら会員は容易に手放すことはしない。

一ヶ月無料などの特典を掲げて、どのサービスも囲い込みに必死だ。US大手のNetflixも進出してきて激化してきた競争に参入してきたのがAmazonプライムのビデオサービスだ。Amazonプライム会員なら追加費用なく多くの動画を鑑賞できる。最近ではAmazon独自のコンテンツも増えてきている。

他の動画配信サービスと異なり、AmazonはAmazonプライムに囲い込むための手段として動画配信を利用している。有料会員にしてしまえばお急ぎ便などの特別なサービスが利用できるAmazonで買い物をする頻度は増えるし、動画鑑賞のためにサイトへアクセスが増えれば商品に目がいく機会も増える。だから追加費用なく大量のビデオを配信できるのだ。

おそらく他のサービスも動画配信だけではなく、商品の販売を遅かれ早かれサイトで行わないとAmazonと競争できない時期が来ると思う。また、別の新たなサービスで対抗するのか。この分野は当面アツい。

Amazonプライム・ビデオ

Amazonプライム・ビデオ