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子供を切り捨てたNintendo Switchに勝算はあるか?

発売日から一ヶ月を切って、Nintendo SwitchのCMが流れはじめた。

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家族はどこに?

コンセプト映像もそうだったが、家族で遊ぶ姿が映像にでてこない。大泉洋をメインキャラクターにしているので、大きくなってゲームを辞めた若年層とそれより少し上の層をターゲットしているのだろう。

3DSのCMは子供に人気がある嵐だった。任天堂のポータブル機はゲームボーイの頃から子供向けなので、ターゲットは変わっていない。

 

家族がターゲットだったWii U

Switchと同じ据置機であるWii Uはどうだったのだろう。Wii Uのローンチソフト『Nintendo Land』のCMでは家族が遊んでいる。

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ライトゲーマーを獲得して売れに売れたWiiの後継機種として発売されたWii Uで、Wiiと同じ客層を狙ったのは当然だろう。だが、そのライトゲーマー層は、Wiiとの違いが見えづらかったWii Uへの買い替えは行わず、Wii Uの販売は不振を極めた。

 

ターゲットを変更した事情

Switchのローンチソフトである『1-2-Switch』の紹介映像には、『Nintendo Land』とは異なり家族がでてこない。Switchの映像からは子供が遊ぶ姿はほとんど見かけない。

 

Switch関連の機能で子供を対象しているのは、「みまもりSwitch」だ。子供が遊んだゲームを保護者が管理できる機能だ。子供がゲームをやりすぎる懸念はファミコンの頃からあるし、ネットに繋がる現代は不特定者とのコミュニケーションも親が気にするのはわかる。

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Switchは子供から大人にターゲットを変更して、ボイスチャットなどのコミュニケーションも計画されているから、今まで以上に子供を保護したいのはわかるが、監視機能だけを強調されると子供がゲームをやってはいけないように思えてくる。

今までのメインターゲットである子供を切り捨てた理由はなんだろう? 少子化だろうか? ひとつの理由は子供が買うにはSwitchが高価になりすぎたからだろう。液晶画面をつけた据え置き機という仕様になったSwitchは、任天堂ゲーム機の中では最も高価だ。本体だけで3万円を超えると子供では容易に手が出ない。

ハードゲーマー向け据置機PS4とライトゲーマーが遊ぶスマホの間を狙ったSwitchは、いつでもどこでもジョイスティック付きで快適に遊べる液晶付き据置機というコンセプトで開発された。その結果、製造原価は上がり、子供ではなく大人をターゲットにせざるを得なかったのだ。

もちろん、そのターゲットはPS4とスマホでゲームを遊ぶ層と重複する。

ふたつのカテゴリーの狭間をSwitchが広げることができるか、押しつぶされるのか今後注目だ。

Nintendo Switch Joy-Con (L) ネオンブルー/ (R) ネオンレッド

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