絶好調な業績
AppleがQ1の業績を発表した。懸念されていたiPhoneの売上は落ちておらず、過去最高の売上を達成した。
iPhone Xは売れていた
サプライヤー関連の情報から、iPhone Xの売上減少が予想されたが、台数は昨年同期比でマイナス1%だが、売上は伸びている。
高価なiPhone Xが売れて製品単価が伸びたからだ。iPhone Xは高すぎて売れていない噂は何だったのだろうか。
ハイエンド志向な日本
ひとつのポイントは「日本」だ。地域別で最も売上が伸びたのは日本だ。前年同期比で26%伸びている。ハイエンド志向の日本ではiPhone Xが他の地域よりも売れた。ITニュースの情報源はUSがほとんどなので、安価なiPhone 8が売れているUSの状況からiPhone X退潮の報道がされたのだろう。
廉価版iPadの売れ行きに注目
iPadは売上・台数とも伸びている。前年同期比では製品単価は向上しているが、前期比では製品単価は下がっている。iPad Proにより製品単価は上がったが、今後廉価版の新型iPadにより製品単価は下がると予想される。それでも総売上が伸びるかが、今後の注目点。
やっぱり「Appleプライム」を
セグメント別で最も伸びたのは「その他製品」だ。Apple WatchやApple TVがこのセグメントに含まれていて、Apple Watchが好調という報道を裏付けている。
Apple MusicやiCloudなどの「サービス」も伸びている。スマートフォンが飽和状態な今、サービスの分野はまだ伸びしろがある。
以前、提案したように「Appleプライム」のような統合型サービスが登場すればもっと伸びると思う。
みんなワクワクしたい
ジョブズのiPhoneのように革命的な製品を売るのも大変だが、固定化しつつある製品を伸ばすのも難しい。スマートフォン市場の成長が止まっても、事業全体をそつなく伸ばすクックの手腕は大したものだ。
今のAppleに課題を見出すなら、新規分野の開拓だろう。大幅な市場拡大をスマートフォンに期待できない現状、iPhone以外の新規分野を見出す必要がある。
だが、HomePodの不調をみてのとおり、スマートスピーカーという新規分野ではライバルのAmazon・Googleに遅れを取っている。
Apple Carなどの新規事業もまだ見えてこない。
これだけ儲けているのだから当面問題はないが、みんながAppleに期待するのは世界を変えるプロダクトだ。iPhone登場のときのように、みんなワクワクしたいのだ。
そろそろ、次の革命的な製品がみたい。それはクックの仕事ではないかもしれないが。