第2世代AirPods Pro発表
9月のイベントで第2世代AirPodsが発表された。3年ぶりに登場した新型AirPods Proは初代と比べて様々な変更点がある。
初代(第1世代)と第2世代のAirPods Proを徹底的に比較します。
- 第2世代AirPods Pro発表
- チップ
- バッテリー駆動時間
- 耐汗耐水性能
- アクティブノイズキャンセリング
- 適応型環境音除去
- 操作性
- 空間オーディオ
- センサー
- 充電ケース
- マイク
- イヤーチップ
- イヤホンのサイズと重量
- ケースのサイズと重量
- 価格
- まとめ
チップ
第1世代:H1チップ
第2世代:H2チップ
第2世代AirPods Proは新型H2チップを内蔵している。新しいチップ「H2」は、改善されたノイズキャンセリング性能、新しいドライバとアンプと連携したサウンドを出力できる。
バッテリー駆動時間
第1世代:最大4.5時間(ケース併用で最大24時間)
第2世代:最大6時間(ケース併用で最大30時間)
第1世代AirPods Proのバッテリー駆動時間は4.5時間だったが、第2世代は6時間保つ。33%アップだ。イヤホンの重さはほとんど変わらないので、バッテリー容量も同じはずなのに、この駆動時間の差は新チップの省力化によるものだろう。
ケースを使った駆動時間も24時間から最大30時間と大幅に伸びた。最大30時間は第3世代AirPodsと同等。
耐汗耐水性能
第1世代:耐汗耐水性能
第2世代:耐汗耐水性能
耐汗耐水性能の表記は新型も変わらない。MagSafe充電ケースなら初代も同等の性能だった。ただ、初期の充電ケースは耐水ではなかった(はず)。
アクティブノイズキャンセリング
第1世代:あり
第2世代:第1世代の最大2倍
前モデルからノイズキャンセリング機能はあったが、第2世代モデルは最大2倍の性能らしい。何を持って2倍かよくわからないから、早く試してみたい。
適応型環境音除去
第1世代:なし
第2世代:あり
やたら漢字ばかりの機能だが、外部からの環境音を除去する機能だ。外音取り込みモードは、自然な音を取り込んでくれるが、同時に環境音も取り込んでしまう。この機能は、余計な環境音だけを除去してくれる。
第1世代AirPods Proにはない機能で、外音取り込みモードが「適応型環境音除去」の名称に変わるようだ。
操作性
第1世代:感圧センサー
第2世代:タッチコントロール
第2世代AirPods Proはタッチコントロールを採用した。そのおかげで、ステムをスワイプすることで、音量を変更できるようになった。
第1世代の感圧センサーは「摘んで指に力を加える」動作が必要だったが、第2世代は触れるだけなので、素早く操作できるはずだ。
タッチセンサーだと髪の毛を触れた時などに誤動作するのが気になるが、AirPods Proのタッチセンサーはイヤホンの耳部分ではなくステム部分なので、間違えて操作することは少なそうだ。
軽快に操作できて、ボリュームを変更できる第2世代の方が感圧センサーより優秀そうだ。
空間オーディオ
第1世代:あり
第2世代:あり
初代同様に第2世代も空間オーディに対応している。第2世代の表記に「パーソナライズされた」とあるが、iOS 16からは初代AirPods Proもパーソナライズできるはず。
センサー
第1世代:デュアル光学センサー
第2世代:肌検出センサー
第3世代AirPodsに採用された「肌検出センサー」が第2世代AirPods Proに搭載された。「肌センサー」は人間の肌を識別して、テーブルの上においても誤動作しない。
操作性で触れたように、感圧センサーからタッチコントロールに変更になっている。
充電ケース
第1世代: MagSafe充電ケース
第2世代:スピーカー搭載。ストラップループ付き
充電ケースは大きく変わった。第2世代の充電ケースは、スピーカーを搭載してストラップループ(要するにストラップ用の穴)がついた。スピーカーは音楽を出力するためではなく、「探す」機能で見つけるためだ。
第1世代は当初ワイヤレス充電のみだったが途中からMagSafe対応に変更になっている。第2世代は、MagSafeに合わせて、Apple Watchの充電器でも充電できるようになった。旅行中など、荷物を減らせるので便利だ。
ストラップを取り付ける穴が増えた。ただ、ケースを装着するならストラップの穴は不要だ。
マイク
第1世代:2つのマイク
第2世代:2つのマイク
第2世代のマイクは初代と表記は変わらない。
イヤーチップ
第1世代:3種類
第2世代:4種類
イヤーチップが第2世代はXSが追加されて4種類になった。Sでも大きいという苦情が多かったのだろうか。画像ではよくわからないが、イヤーチップの形状が変わったそうで、初代には流用できない。外すときにイヤーチップが外側にめくれる問題をなんとかして欲しいけど、画像を見る限りは見込み薄だ。
イヤホンのサイズと重量
第1世代:重さ5.4g
第2世代:重さ5.3g
イヤホンの形状は初代と同等。第2世代の方が0.1gだけ軽い。
ケースのサイズと重量
第1世代:重さ45.6g
第2世代:重さ50.8g
ケースのサイズは全く変わらないが、5.8gと約10%重くなっている。スピーカーやU1チップを内蔵した結果だろう。
価格
第1世代:30,580円(第3世代AirPods発売時)
第2世代:39,800円
第3世代AirPodsが出た時の価格よりも約9,000円高くなっている。円安、インフレもあるが、これだけ性能が向上しているので、仕方がない気もするが、イヤホンに4万円というのはさすがに高い気もする。
まとめ
第2世代AirPods Proは、初代よりノイズキャンセリングや音質が進化しているそうなので、どの程度向上したのか早く試したい。3年前の時点でかなりの完成度だったので、H2チップによりどこまで進化しているのか気がかりではある。特にノイズキャンセリングは初代でもかなり高性能だったので、それ以上ともなると、どこまでの領域に達しているのか。
ケースのアップデートは嬉しい点が多い。スピーカー、U1チップ、Apple Watch充電器への対応と、実際に役に立ちそうな機能が多い。
ネックはやはり価格だ。約4万円のワイヤレスイヤホンは高級モデルになる。ただ、本日発表になったBoseの最新ワイヤレスイヤホンは3万6300円で、AirPods Proより安いがその差は約3,000円だ。
AirPods Proが高いなら、今回は比較しなかったが、ノイズキャンセリングがない第3世代AirPodsを選ぶ選択肢もある。AirPodsは26,800円なので、AirPods Proより1万3000円安い。