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フジテレビの5G騒動を笑えない。ITの規格名のわかりづらさ

5G騒動

フジテレビが番組の中で、Wi-Fiの5GHzをモバイル通信の5Gと誤解し、次世代通信を紹介し、批判を受けている。

番組内では「電話の電波が届かないので5Gのケーブルが来てます」など、明らかに誤解している字幕を表示して、間違った情報を提供したことは間違いなく、フジテレビも謝罪している。

正しい情報を提供をしなければいけないのはテレビ局として当然だし、我々ITに従事している人間にはありえない間違いだけど、一般人からすると、「5Ghz」と「5G」の違いなんてよくわかえないのは無理ないことでもある。

IT用語って、わかりづらいものが多い。

5Gって?

次世代モバイル通信を「5G」と呼ぶが、5Gは「5th GENERATION」の略でモバイル通信という意味は全く含まれていない。それでも3Gの頃から「G」がつけばモバイル通信の世代を意味するようになった。本来なら、5th Generation Mobileの略で5GMぐらいにしとけば良かったのに。

IT関係者は何でも略したがるけど、意味を想起しづらくなるまで略しちゃうと一般人にはなんのことかわからない。

Wi-Fiはなお難しい

Wi-Fiという言葉はドラマでも使われるぐらい一般化したけど、Wi-Fiの規格ほどよくわからないものはない。

「IEEE 802.11n」なんて、そもそもどうやって呼んだら良いかわからない。IEEEとは規格を標準化する機関の名前だけど、ネーミングのセンスが悪すぎる。

「IEEE 802.11」は1997年に規格統一された無線LAN規格だけど、なんともわかりづらい。なんですか?「802.11」って。

おまけに「IEEE 802.11a」やら「IEEE 802.11ac」など、規格が進化するに従い、英字が追加され、これまたわけわからない。

規格を統一する機関もさすがにまずいと思ったらしく、略称を決めて、わかりやすくした。「IEEE 802.11ac」は「Wi-Fi 5」となった。

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引用:Wikipedia

ところが、ナンバリングしたことでわかりやすくはなったが、モバイル通信の「5G」と重なってしまい、混乱してしまう。

しかも、Wi-Fiには規格だけではなく、周波数がある。Wi-Fi 6ことIEEE 802.11acの周波数は5GHz帯を使用する。ここでも「5」が使われる。おまけに「5GHz」で「5」に「G」がつく。フジテレビは、これを誤解した。

フジテレビをフォローするわけではないけど、一般の人から見たら間違いやすい、訳のわからなさはある。モバイル通信とWi-Fiの違いぐらいわかってほしいけど、それすらわからない人も多い。

よりわかりやすくする努力を

IEEE 802.11acよりWi-Fi 5のほうがわかりやすい。誰でもわかるような努力を業界もしているけど、まだ甘いと思う。モバイル通信は、水道や電気と同じく、すでに社会のインフラとなっている。とは言え、水道や電気は「枯れた技術」となっているので、規格が進化したり、使用者が規格名を意識することもないが、ITの世界は進化もまだ早く、一般人が新しい規格を覚えないといけない。

それでも敷居を低くして、誰もが混乱することなくインフラを使えるようにしたい。そのためにもわかりやすく、統一された名前を業界全体で決めるべきだと思う。

 

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は小説家です。
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