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ホンダ・ソニーのEV「AFEELA」の隠し球はナイト2000?

AFEELA登場!
CES2023で「ソニー・ホンダモビリティ」が、2025年販売開始予定のEVのプロトタイプを発表した。ブランド名「AFEELA(アフィーラ)」だそうだ。

隠された部分も多いが、判明したことから、ソニー・ホンダが考える次世代EVを予想してみたいと思います。

さっぱりしすぎの外観

今回お披露目になったプロトタイプの外観は、えらくさっぱりしている。ボディにうねりはほとんどなく、CADで最初に引いたラインのまま実車にしたみたいだ。実際には細かいラインが多く使われているが、全体の印象としてはとてもすっきりしている。

ソニー・ホンダの説明では、「装飾となる線や造形を研ぎ落とした佇まいは、まるでスペースシップ」とある。これがどうやらエクステリアのコンセプトのようだ。

今回はプロトタイプなので、完成版のデザインはもっと凝っている可能性はあるが、それほど大幅に変わらないのではと思われる。

過去の自動車とは離れ、独自の雰囲気を持った造形にしたい意欲が窺われる。

エクステリアからわかるのは、アフィーラが外見よりも内部に重きをおいていると言えそうだ。

内装も外観と同様にソニーデザインっぽくシンプルだが、ダッシュボードにディスプレイが一面に貼られている。ソニー・ホンダは、新型EVを「走るスマホ」と称している。このディスプレイでは、カーナビ、音楽だけではなく、動画やゲームができるようになる。

運転中のドライバーはもちろん遊べないが、自動運転ができるようになったときには、運転中も楽しめそうだ。

タイパの向上

自動車メーカーではないソニーが自動車産業に参入した目的は、自社製カメラとセンサーの活用もあるが、映画や音楽などの自社グループのコンテンツを流注させたい意図があると思われる。

自動車の車内は、閉鎖空間だ。搭載するOSやソフトウェアは明らかになっていないが、AppleがiPhoneにApple MusicやApple TVを予めインストールしておくように、自社のコンテンツを優先的に選んでもらえる仕組みを構築するのではないか。

現時点では運転時間に音楽やラジオを楽しむぐらいしかできないが、自動運転が可能になれば、その他のコンテンツを運転中に楽しめるようになる。

現代のエンタメは時間の奪い合いと言われる。大型ディスプレイとマルチスピーカーで贅沢な視聴環境を車内に構築できれば、自社のコンテンツを消費してもらいやすくなる。

車内のタイムパフォーマンスを向上できるわけだ。

隠し球はナイト2000?

発売開始までまだ2年ある。その間、他社に真似されないように今回の発表では隠している機能があるはずだ。

その一つが「メディアバー」の機能だろう。車体のフロントとリアにディスプレイが内蔵されている。運転していたら見えない箇所のディスプレイを何に使うのか。デモでは天気やバッテリー残量などを表示していたが、本命はコミュニケーション機能かもしれない。

メディアバーを使ってAFEELA同士がコミュニケーションを図ることを考えている可能性はある。他のAFEELAが表示するコードをカメラで読み取り、メッセージや渋滞情報を得ることができそうだ。

もう一つの隠された機能はAIだと思う。もちろんAFEELAはAIを搭載しているが、そこまで大胆な使い方は提示されていない。

AIBOやアシモなどのロボットを多数開発してきたソニーとホンダは、自動車のロボット化を考えているに違いない。古い例えになるが、「ナイト2000」のようなことを考えているのでは。

音声認識で自動車と対話し、命令したり情報を得たりできるだけではなく、温かみすら感じるAI。メディアバーも温かみを持たせるために使われるかもしれない。近づいたら、メディアバーに「こんにちは」とかAFEELAからのメッセージを表示して、ペットのような親しみを持てるようになる仕掛けがありそうだ。

とにかく楽しみ

ある世代にとってソニーとホンダという企業はスターだった。以前の両社は、先進的でカッコよかった。外資系企業に押されて、勢いが落ちてきた両社がタッグを組むことで、今までにないクルマができそうだ。まだ2年、日本にデリバリーされるまで3年以上あるが、今から楽しみだ。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は高山環(たかやま かん)というペンネームで小説を書いています。
ブロックチェーンなどITを題材とした小説の他に、ミステリー、恋愛物、児童文学など様々なジャンルの作品を取りそろえています。
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