AirPodsにもプロ化の波
2代目AirPods発売から半年で上位版であるAirPods ProをAppleが発表した。AirPods初のノイキャン機能搭載モデルの登場に、AirPodsを買ったばかりの人も、買ったことがない人も気になると思う。
2代目AirPodsとAirPods Pro(以下、Pro)を比較してみました。
- AirPodsにもプロ化の波
- イヤホンのサイズ
- ケースのサイズ
- 形状
- ノイズキャンセリング
- 耐水性能
- 操作性
- イヤホンのバッテリー
- ワイヤレスケースのバッテリー
- 同梱物
- 価格
- AirPods Proの3勝2敗4引き分け
イヤホンのサイズ
- AirPods・・・40.5mm x 16.5mm (片耳4g)
- AirPods Pro・・・30.0mm x 21.8mm (片耳5.4g)
AirPods Proは特徴的だった耳から伸びるマイク部分が短くなり、ノイズキャンセリング機能を追加した本体部分は太くなり、ずんぐりむっくりのスタイルになった。AirPods Proは片耳で1.4g重いが、耳に装着した時に耳の下に伸びなくなったので、下手に目立たなくなったし、重心が耳の穴に近いのでProの方が耳に装着した時に安定しそうだ。
- イヤホンのサイズ:AirPods Pro
ケースのサイズ
- AirPods・・・53.5mm x 44.3mm x 21.3mm (40g)
- AirPods Pro・・・45.2mm x 60.6mm x 21.7mm (45.6g)
ProのケースはAirPodsより横に伸びた。厚さはAirPodsのケースとほとんど変わらない。体積比ではProの方が17%多い。また、Proのケースは14%重い。ポケットにいれたときに2代目AirPodsの方が違和感が少ないだろう。と言っても。Proのケースも他社製品と比べれば十分小さい。
- ケースのサイズ:AirPods
形状
- AirPods・・・オープン型
- AirPods Pro・・・カナル型
イヤーチップを持たないAirPodsはプラスティック部分を耳に刺す感じだが、シリコン製のイヤーチップを備えるProは耳に押し込むイメージで装着する。
耳に違和感がないのはAirPodsの方だが、耳から落ちづらいのはProだ。どちらが良いかは好みによるが、3サイズのイヤーチップが選べ耳の形状によって調整できるProの方が万人受けしそうではあるが、開放感があるAirPodsも捨てがたい。
- 形状:互角
ノイズキャンセリング
Proの売りであるノイズキャンセリング機能。AirPodsにはマイクで収集した音を逆位相で打ち消すノイズキャンセリング機能はないので、Proの圧勝である。
- ノイズキャンセリング:AirPods Pro
耐水性能
ProにはIPX 4相当の耐水性能がある。AirPodsも水には強い報告も多いが、正式な基準を満たしているProは雨中でも安心して使用できる。
- 耐水性能:AirPods Pro
操作性
- AirPods・・・ダブルタップ
- AirPods Pro・・・スイッチを押す
AirPodsはイヤホンをダブルタップすることで、左右1つずつの機能を割り当てることができたが、Proではイヤホンのスイッチに再生や早送りなどの機能が付与されている。イヤホンのダブルタップは時々失敗することもあるので、物理的なスイッチがついたProの方が使いやすそうだ。
- 操作性:AirPods Pro
イヤホンのバッテリー
- AirPods・・・最大5時間の再生
- AirPods Pro・・・最大4.5時間の再生
AirPodsの方が0.5時間長く再生できるが、これはノイズキャンセリング機能をオンの状態の時。ノイズキャンセリングと外部音取り込みモードをオフにした素の状態だと最大5時間再生で、AirPodsと同等になる。通話は、AirPodsが3時間、Proが3.5時間で、Proの方が逆に30分長い。
- イヤホンのバッテリー:互角
ワイヤレスケースのバッテリー
- AirPods・・・24時間以上の再生
- AirPods Pro・・・24時間以上の再生
ケースと併用した時の再生時間は24時間でAirPodsもProも同等の性能。AirPods Proのケースの方がバッテリー容量は約30%多いので、AirPods Proの方が消費電力が高いのがわかる。
- ワイヤレスケースのバッテリー:互角
同梱物
- AirPods・・・Lightning - USB-Aケーブル
- AirPods Pro・・・Lightning - USB-Cケーブル
両モデルともLightning端子を内蔵するが、終端がAirPodsは従来のUSB-Aだが、ProはUSB-C。現行Macbookシリーズ、iPhone 11シリーズの電源アダプタで充電できるUSB-Cの方が将来性はあるが、飛行機の機内や従来の電源アダプタなどはUSB-Aの方が圧倒的にまだ多いだろう。現在の環境を取るか、将来性を取るか難しいところ。
- 同梱物:互角
価格
- AirPods・・・22,800円
- AirPods Pro・・・27,800円
ワイヤレスケース付きのAirPodsの方が5,000円安い。
- 価格:AirPods
AirPods Proの3勝2敗4引き分け
- イヤホンのサイズ:AirPods Pro
- ケースのサイズ:AirPods
- 形状:互角
- ノイズキャンセリング:AirPods Pro
- 耐水性能:AirPods Pro
- イヤホンのバッテリー:互角
- ワイヤレスケースのバッテリー:互角
- 同梱物:互角
- 価格:AirPods
当たり前だけど、上位版のAirPods Proの方が性能で上回る。ただ、AirPodsも小さいケースや気軽に装着できる点では捨てがたい。
選ぶポイントのひとつは、ノイズキャンセリング機能や防水性能が5,000円に見合うかどうかだ。5,000円の差なら機能豊富なProを選びたくなるが、ワイヤレスケースではないAirPodsのケースなら、1万円の価格差になる。AirPodsは毎日充電しなくてよいので、ワイヤレス充電でなくてもそんなに手間にならない。
1万円の価格差なら、AirPodsの方が気楽に買えて使えると判断する人もいるだろう。
もうひとつの選ぶポイントは開放型かカナル型かだ。音質だけを考えたら耳が密閉されるカナル型の方がよいが、耳に押し込める感覚を嫌う人もいる。AirPods Proのイヤホンはカナル型の中では耳にあたる部分は少ないが、それでもAirPodsよりは耳に接する部分が多い。
カナル型を使用したことがない人は、AirPods Proを買う前に、他のイヤホンでカナル型を試してみると良いと思う。
すでにAirPodsを買った人はProに買い替えるべきかどうか。特に、半年以内に2代目AirPodsを購入した人は悩むところだ。状態にもよるが、メルカリやヤフオクで売れば、1万5千円程度の投資でProに買い替えることができる。
カナル型で構わない人でProが気になるなら買い換えてしまった方が精神衛生上良さそうな気がする。