AirPods Pro Lite?
ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」の廉価版「
AirPods Pro Lite」が登場する噂が流れている。台湾紙のDigiTimesが伝えている。
名前からすると、現行AirPodsにノイズキャンセリング機能を付け加えたモデルに思えるが、その名前で発売されることはないと思う。
その理由を記します。
「Pro Lite」という名称は過去に使われていない
昨年のAppleは製品の名称を整理して、標準モデルはブランド名(またはブランド名 + ナンバリング)のみ、上位モデルには「Pro」をつけるようになった。「iPad」と「iPad Pro」、「iPhone 11」と「iPhone 11 Pro」、昨年発売のAirPods上位モデルも「AirPods Pro」と名付けられた。
Proというネーミングは、2006年の「MacBook Pro」登場以来使われているが、「Pro Lite」という名称が使われたことはない。
Proは、文字通りプロユースの上位モデルという位置付けなので、「Pro Lite」なら「上位モデルの簡易版」という意味になり、それでは「標準モデル」と差別化が難しい。
「ノイズキャンセリング」はすでに標準性能
AirPods Proの最大のセールスポイントは「ノイズキャンセリング機能」だ。Pro Liteは、AirPodsの形状でノイズキャンセリングを搭載したモデルだと想像できるが、ワイヤレスイヤホンの「ノイズキャンセリング機能」は、すでに普通の機能になっている。
たとえば、この製品は3,580円というプライスにもかかわらず、ノイズキャンセリング機能つき完全ワイヤレスイヤホンだ。ノイズキャンセリングの性能が、AirPods Proやソニーの「WF-1000XM3」と比較できるものかは不明だが、あまり詳しくない人だと、購入前に違いがわかりにくい。
すでに標準機能になってきているノイズキャンセリングを搭載して、上位版の廉価モデルとして販売するのは無理がある。
価格帯が狭い
AirPods Proの価格は27,800円。ワイヤレス充電ケース付きのAirPodsが22,800円で、価格差は5,000円だ。AirPods Pro Liteが登場すると、その間の価格になるだろう。そうなると、AirPodsとの価格差は2,500円ぐらいになる。同じ形状で2,500円を追加してノイズキャンセリング機能がつくなら、そちらを選ぶ人が多いだろうから、無印AirPodsの存在価値が限りなく薄くなる。
AirPodsのモデルチェンジ版では?
もしもノイズキャンセリング機能イヤホンの廉価版があるなら、それは無印AirPodsのモデルチェンジと考える方が自然だ。現在発売中の二代目AirPodsは2019年3月に発売されていて、もうすぐ一年になる。その間にノイズキャンセリング機能は一般化してきている。発売から一年でモデルチェンジしてノイズキャンセリング機能付き三代目AirPodsが登場する可能性はありそうだ。