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AppleがQ2の決算を発表。iPhone、iPad、Macで記録的な売上を達成

2021年度Q2決算

Appleが2021年度第2四半期の決算を発表した。売上高で前年同期比プラス52%、営業利益プラス11%の記録的な業績だった。

カテゴリー別ではiPhoneの売上がプラス66%、Macがプラス70%、iPadがプラス79%と驚異的な伸びになっている。

細かく見てみます。

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絶好調のハードウェア事業

iPhoneはiPhone 12シリーズの売上が絶好調だった。iPhone 12 miniの不振がニュースになっていたが、全4モデルとラインナップを増やしたこともあり、iPhone 12シリーズ全体としては大成功となった。

Macも売れた。コロナ禍のリモートワークの需要もあったが、何より大きかったのはM1搭載新型Macbookシリーズだ。インテルチップから切り替えたことで圧倒的な性能を手に入れた新型Macbookを求めた人が多かった。

先週はボディデザインを一新したM1搭載iMacも発表されたので、この勢いはしばらく続きそうだ。パソコンがオワコンと言われていた時代が嘘のようにWindows PCもMacも売れている。

今回の決算で最も売上の伸び率が高かったのは、iPadだ。昨年発売された新型iPad Airの貢献が大きかった。こちらもM1搭載の”真”のiPad Proが発表されたことで、この勢いは持続されると思われる。

Apple Watch・AirPodsなどの周辺機器の売上も前年同期比プラス25%と伸びたが、他のハードウェアカテゴリーに比べると振るわない(十分すごい数字なんだけど)。

AirPodsの成長が鈍化していると報道がある。AirPodsより安いライバル製品が増えたのが背景にある。他社の製品はAirPodsより安い価格でノイズキャンセリングを実現しており、本家AirPodsもそろそろフルモデルチェンジの時が近いのでは。

Apple Watchは、iOS 14.5で実現したマスク姿でのFace ID認証に必要なので、この機能を試したくて購入する人もいると思われる。

また、次回決算から発表されたAirTagもこのカテゴリーに含まれると思う。

ハードウェアの伸びに追いつかないサービス部門

売上が一番伸びなかったカテゴリーはサービス部門で前年同期比プラス18%だった。普通の企業だったら大成功の業績だが、ハードウェア事業に比べると見劣りしてしまう。

Apple Musicは成功しているが、Apple TV+はAmazon Prime VideoやNetflixの後塵を拝したままだ。豊富なコンテンツ資産を持つネットフリとアマプラの「ちょい足し需要」もディズニーが新たにスタートしたDisney+が大人気で、Apple TV+の存在感は希薄だ。

ストリーミングゲームサービス「Apple Arcade」もゲームのラインナップは増やしているが、加入数が増えている印象はない。

今年のアカデミー賞ではNetflix、Amazonが製作した作品が目立った。サービス部門を伸ばすためには、2社に追いつくのは難しくても三番手を確保する投資が必要に思える。

iPhoneの売上比率は54%

iPhone依存が近年のAppleの課題だった。Q2ではiPhoneの売上比率は50%を超えた。他のカテゴリーも伸びているが、iPhoneも伸びているので、iPhone依存は解消されていない。

ただ、「iPhone依存」を解消する意義が薄れていると感じる。

Apple製品は全て連携しているので、複数のデバイスをAppleで揃えることでより便利な環境を構築できる。iCloudを用いたデータ連携、クリップボードの共有、AirDropなど、MacとiPadを効果的に使うためにはiPhoneが欠かせない。

今回のAirTagの発売で、iPhoneを中心としたAppleのエコシステムはより強固なものになった。他のApple製品を揃えたあとで、iPhoneだけを別のスマートフォンへ買い換えるのは容易ではない。Appleの他の製品が売れれば売れるほど、iPhoneも一緒に使われるという強力なサイクルができつつある。

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次なる投資は?

今年のAppleは、Appleシリコン搭載のMacへの切り替えが大きなタスクだ。続いて、秋に登場するだろうiPhone 13はノッチの縮小化、画面内指紋認証の導入が噂されている。

AppleのITでの地位は盤石に見える。現行ビジネスで得た豊富な資金を使った次のビジネスに注目が集まる。

ひとつは、前述した映画などのコンテンツ制作への投資だろう。昔からAppleはカルチャーと親和性が高い。現代のコンテンツビジネスはいかに良質なコンテンツを確保するかにかかっている。今後、Appleがより多くのコンテンツ制作に投資することが考えられる。

その先にあるのは噂のApple Carだろうか。Apple Carの全貌が明らかになるのが今から楽しみだ。

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