Appleのサイトが刷新
Appleのサイトが突然刷新された。どこがどのように変わったかチェックしながら、変えた理由を考えてみます。
「ストア」が復活
トップメニューに「ストア」が復活した。それまではMacから製品名が並んでいたが、Appleマークの隣に「ストア」項目がある。「ストア」がなくなったのは最近で、以前はずっとストアがこの位置にあった。
ストアがなくなったのは、各製品ページの製品説明に「購入」アイコンが付くようになり、総合的なストアページが不要だと判断したからだろう。
なくなったのに、今回「ストア」を復活させた理由は、カテゴリーを横断して製品を見せる意図があると思われる。
「ストア」をクリックすると、画像付きで製品一覧が並ぶ。トップメニューでは選べないAirPodsやHomePad miniが選べる。
トップメニューのカテゴリーはAppleの全製品とサービスをカテゴライズしているので、AirPodsは「Music」カテゴリーに含まれていて、1クリックでは販売ページに行くことができない。
「ストア」は各カテゴリーよりも素早く販売ページにたどり着くことができる。製品説明も大事だが、「Appleの製品はみんな知ってるでしょ?」というAppleの自信が伝わってくる。
ストアページの下の方には、旬の製品が並ぶ。トップページも同じように製品が並んでいるが、ストアページの方がより直線的だ。
例えばAirTagも説明だけではなく、4個入りの販売ページへも直接いける。
ストアページの製品をクリックすると、各製品のストアへ行ける。この構成はiPhoneのApple Storeアプリと同じ構成だ。「Apple Store」とアプリの名称が示すとおりに製品販売を主体のアプリになっている。
今回追加された「ストア」もiPhoneのアプリによく似ている。
サイトリニューアルの目的
今回のサイトのリニューアルは、カテゴリーを横断した製品表示、販売ページへのダイレクトアクセス、iPhoneアプリとのインターフェイスの統一が目的と思われる。
近年のサイト作りでは、ユーザーを販売ページへいかに早く誘導するかが問われる。販売ページを見た頻度によりサイトの売上が左右されるといわれる。
さまざまな情報が溢れる現代では製品の仕様を細かく伝えなくても、ある程度の製品情報をみんな持っている。時間がない現代人には、欲しい時にはすぐ買える方が嬉しい。
インターフェイスの統一も重要だ。iOS、macOSの機能が統一されてきたのと同様に、販売のインターフェイスも合わせることで、ユーザーは迷わず、すぐに欲しい情報へアクセスすることができる。
現代の流行に沿って、Appleが目指すインターフェイスの統一をOSだけではなく、販売機会でも統一するというのが今回のサイトリニューアルの目的と思われる。