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Apple Watch 3とApple Watch 4の両方をつけてランニングして比較してみた

両腕にApple Watch

左腕にApple Watch 4、右腕にApple Watch 3を身に着けてみた。Apple Watch 3を売るまでの間だけ可能な試みである。

両腕につけても、まあ別にいいことはなくウザいだけなので、折角だから走ってみた。

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ワークアウトとNike+ Run Clubの比較

どうせだからと、左腕のApple Watch 4では純正アプリ「ワークアウト」、右腕のApple Watch 3では久々に「Nike+ Run Club」(以下、Nike+)を起動して30分ランニングしてみた。

音で知らせるNike+、振動で通知するワークアウト

耳に装着したAirPodsは携帯していたiPhoneに接続していたので、Apple Watch 3のスピーカーからNike+の音声ガイダンスが流れた。ワークアウトは音声ガイダンスがないので、新鮮な感じがする。

両方のアプリを併用して気づいたのは、Nike+は音声でペースや距離を設定した距離・タイムで教えてくれるが、振動では教えてくれない。AirPodsから音楽を聴いていると音声ガイダンスは気づかない。もちろん、AirPodsをNike+が起動しているApple Watchに繋げば音声で確認できる。

対するワークアウトは一キロごとに振動で教えてくれて、信号などの停止時も知らせてくれる。

iPhoneで音楽やラジオを聴いている時は、音声ガイダンスのNike+より振動で知らせてくれるワークアウトの方が便利なのは新しい発見だった。

微妙に距離が長いNike+

左がワークアウト、右がNike+で走った結果だ。ワークアウトが4.95km、Nike+が5.05kmと微妙にNike+の走行距離が長い。走行時間は逆にワークアウトの方が少し長い。ワークアウトはiPhoneに接続していたので、GPS情報はiPhoneから取得しているはずだ。誤差はその影響か、左右腕の振り方の違いかわからないが、5km走って100mと4秒違いなので、筆者は許容範囲だが、きになる人もいるかも。

iPhoneのGPS情報とApple Watch 3のGPS情報で大差はないのは、Apple Watch単体でランニングするときに安心できる。

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左がワークアウト、右がNike+

計測項目が多いワークアウト

改めて比較してみると、ワークアウトの方が計測できる項目が多い。

  • ワークアウト:アクティブカロリー、トータルカロリー、距離、上昇した高度、合計時間、平均ケイデンス、平均心拍数、平均ペース、心拍数
  • Nike+:アクティブカロリー、トータルカロリー、距離、合計時間、平均心拍数、平均ペース、心拍数

違いは上昇した高度と平均ケイデンス(1分あたりの歩数)だ。

Apple Watch 3・Apple Watch 4の両方に内蔵されている気圧高度計で高度は計測している。ワークアウトはトレッキングなどランニング以外の運動にも使えるので高度を計測する必要があるが、ランニングに特化しているNike+では高度を知る必要はあまりない。

平均ケイデンスは、watchOS 5のワークアウトに搭載された新しい項目だ。

微妙にペースが速いNike+

1キロごとのペースを比較すると、すべてのスプリットでNike+の方が速い。0.05秒程度なので対して違いではないが、最後の1キロでは0.22秒異なる。

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左がワークアウト、右がNike+

おそらくスプリット毎のペースの計測方法が、Apple WatchとNike+で異なるのだろう。走行中の両アプリのペースを比べても、Nike+の方が微妙に速かった。

ワークアウトの「平均ペース」はかなり直近のペースを平均ペースとしていて、Nike+の平均ペースはもう少し長い時間のペースを平均としているようだった。

信号待ち後に走り出すと、ワークアウトのペースの方がすぐに元のペースに戻るが、Nike+のペースは暫く遅いペースを表示し続ける。停止時から走行を再開するとどうしてもペースが遅れるからだ。

全く同じ心拍数

心拍数の記録は両アプリとも全く同じ。左右腕で計測しても心拍数が変わらないのと、Apple Watch 3とApple Watch 4で心拍数計測の性能が変わらないことがわかった。

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左がApple Watch 4、右がApple Watch 3

Apple Watch 4には新たに電気心拍センサーを内蔵しているが、通常の心拍数計測には使っていないようだ。日本では心電図への利用が許可されていないのでセンサーの機能もロックしているのかもしれない。

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Apple Watch 3とApple Watch 4の比較

転ばないとわからない転倒検出

Apple Watch 4の新機能で話題になった「転倒検出」だが、当たり前だけど転ばないとわからない。さすがにわざと転ぶ勇気もなかったので、試していない。

カタログスペックを見ると、Apple Watch4には「進化した加速度センサー」「進化したジャイロスコープ」が搭載されているが、今回の比較では、目立った数字の差異は見られなかった。

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視認性

Apple Watch 4に買い換えるのに期待したのは、走行時の視認性の改善だった。ディスプレイサイズが大きくなったので、ペースなどを確かめやすいと思ったが、大した違いはなかった。腕を動かしていると、少しぐらいディスプレイサイズが大きくても視認性に違いは出ない。

Apple Watch 4でも表示される項目に違いはなく、ただ文字サイズが大きくなるだけだ。

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操作性

違いを感じられたのは、操作時の応答性だ。Apple Watch 4のほうが画面も大きく、反応も良いので、操作が簡単だ。走りながら音楽のボリュームを変更するとき、ランニングし終わって記録を止めるとき、Apple Watch 4の方が手早く、確実に操作できる。

ちょっと前のスマートフォンを買い替えたときと同じぐらいの気持ちよさが味わえるといえばわかりやすいだろうか。

装着性

Apple Watch 4の方が少し大きく、少し薄い。個人的にはApple Watch 4の方が0.7mm薄く平たいので、腕の平らな部分に密着する気がして、走行中も気にならない。

もちろん、腕の太さなど個人差が多いところなので、40mmを含めて試着した方が良い。

どちらでも支障はない

以上、色々みてきたとおり、ワークアウトとNike+で計測されたデータに大きな違いは見いだせなかった。

歩数や高度を気にする人はワークアウトを選択したほうがいいだろうし、あとは以前から指摘しているように「音声ガイダンス」の有無がどちらを選択するか決める大きな要素となるだろう。

今回両方をつけて走ってみて、振動の通知のほうがランニングに集中できる気がしたので、筆者は暫くワークアウトを使おうと思う。 

Apple Watch 3とApple Watch 4でもデータ上の差異は少ないので、正確な計測データを取得するために買い換える必要はないと思う。

一方で、Apple Watch 3の動作の遅さにイライラしている人はApple Watch 4への買い替えを検討してもよいかもしれない。後悔することはないでしょう。