次期Apple Watch 5の季節
例年通りだと、9月末にApple Watch series 5(以下、Apple Watch 5)が登場するはずだ。そろそろ量産体制に入っている時期で、パーツの流出などがあってもおかしくない。
いま出ている予測や噂の実現可能性を考えてみます。
watchOS 6からわかる隠し機能
現在ベータテスト中のwatchOS 6がApple Watch 5に搭載されるのは確実だ。ただ、新しいOSが発表されても、新モデルに搭載する新機能は隠されている。たとえば昨年は、大型化したディスプレイサイズとそれに伴い新しい文字盤はwatchOS 5の発表時には隠された。
watchOS 6でまだ未発表な部分、言い換えれば隠された部分が新機能のヒントになる。
AppleのサイトにあるwatchOS 6プレビューで説明している項目は、こちら。
watchOS 6の大きなテーマは、「iPhoneからの独立」「健康」だ。
本バージョンからApple Watchはアップデートもアプリインストールも単独で行うことができる。セルラー機能を搭載したApple Watch 3以降、Apple WatchはiPhoneから独立して単体での動作を目指してきた。今回はその集大成とも言える。
iPhoneが必要なくなれば、Apple WatchとAndroidが接続できるようになるかもしれない。OSの問題なのでApple Watch 5だけの機能になるかわからないが、可能性はありそうだ。
もうひとつの「健康」。これも近年のApple Watchがめざすテーマだ。アクティビティの表示が見やすくなり、月経周期なども記録できるようになる。また耳に障害を与えるような騒音を検知し警告を与えてくれる機能も付与される。
ただ、正直に言って、細かい変更修正ばかりで、目玉の機能とは言えない。どれもサードパーティ製のアプリでも実現できそうなものばかりだ。Appleはなにかを隠していそうだ。
健康のために追加されそうな機能は、まずは心電図を測定できるECGの拡張だ。現在アメリカ・香港・EUでは利用できるが日本では使うことが出来ない。関係機関の許可が降りていないと思われるが、実現のためにはOSのアップデートが必要だろう。
他にも、vo2 MAX(最大酸素摂取量)についても計測できるようになる。これはwatchOS 6の説明にも記載があるので、確実だろう。
センサーの追加
また、新たなセンサーも追加されそうだ。watchOS 5でには「UV指数」と「空気質指数」のコンプリケーションが追加されたが、ふたつのデータはインターネット経由で取得するだけで、Apple Watchが計測しているわけではない。
このふたつの項目の計測は難しいかもしれないが、気温センサーは搭載されるかもしれない。スポーツウォッチとしてのライバルであるガーミンには気温センサーを搭載しているモデルもある。
ディスプレイサイズ
Apple Watch 4では、Apple Watch史上初めてディスプレイサイズが拡大された。watchOS 6の新しい文字盤も拡大したディスプレイサイズを前提にしている。
昨年変更したばかりなのに、今年のディスプレイサイズの変更はありえないだろう。ディスプレイサイズだけではなく外観の変更もないと思われる。
Qi対応
Apple Watchはワイヤレス充電に対応しているが、ワイヤレス充電の実質標準規格であるQiには非対応だ。iPhoneもAirPodsワイヤレス充電を搭載し、Apple Watchだけが別の専用のワイヤレス充電器を用意しないといけない。新しい充電器を買わせるには良いけど、旅先などでは不便だ。
OSのアップデートでは対応できなかったので、ハードウェアの改修が必要なのだろう。Apple Watch 5では実現するかもしれない。
カメラ機能
Apple Watch単体での運用を考えた時に、iPhoneにあってApple Watchにない機能のひとつがカメラだ。ランニングしている時に風景を撮影したいことがある。テレビ電話がApple Watchでできたらサイバーっぽくてかっこいい。
ただ、腕時計の表面積は小さいので、カメラを内蔵する余裕はなさそうだ。
そこで考えられるのは、バンド側にカメラを搭載するアイディアだ。すでにAppleは特許を申請している。
引用:9to5Mac
Apple Watchの大きな特徴は気分や用途によってバンドを付け替えることができることだ。定期的にAppleは新しいバンドを発表しているし、ひとつの市場として確立されている。
バンドビジネスを拡大するために、カメラ内蔵や別機能搭載のバンドが販売する可能性はある。その場合、バンドとApple Watchは今まで使われていない端子で接続すると思われる。初代からApple Watchのバンドと本体の接続部分に端子があるのだが、今まで使われたことはない。
今までのモデルは新機能の付与よりバッテリー使用時間を維持することが主眼だったので、電源供給も必要な機能付きバンドは導入されなかった。
次期Apple Watch 5は新しいプロセッサにより省力化が見込めるので、機能付きバンド投入には良いタイミングだ。隠し端子はすべてのApple Watchに搭載されているので、新モデルだけではなく使うことができるだろう(OSのアップデートが停止した初代は無理かもしれないが)。
機能付きバンドはApple Watchの新たな地平を広げる
次期Apple Watch最大の目玉は、機能付きバンドかもしれない。機能付きバンドは従来のモデルでも利用できるが、新モデルは最初からセットで購入できるはずだ。
「iPhoneからの独立」というApple Watchの主要なテーマとも合致する。9月に向けて、多くの噂と流出があると思われる。目が覚めるような新しい機能の登場を期待したい。