Apple Watch series 6とApple Watch SE登場
本日の秋イベントで新型Apple Watch「Apple Watch series 6」(以下、Apple Watch 6)と廉価版「Apple Watch SE」が発表された。
昨年発売の「Apple Watch series 5」(以下、Apple Watch 5)も合わせて比較してみます。
- Apple Watch series 6とApple Watch SE登場
- ケースサイズ
- ディスプレイ
- チップ
- 血中酸素濃度
- 心拍数の通知
- 電気心拍センサー
- 高度計
- Wi-Fi
- 素材
- カラー
- 価格
- まとめ
ケースサイズ
3モデルとも全く一緒。series 3以前よりも4mm大きい。
ディスプレイ
Apple Watch SEだけ「常時表示」ではない。Apple Watch SEの中身はApple Watch 5とほとんど変わらないのにSEはなぜか常時表示できない。
腕時計なんだからいつでもどこでも時刻を確認したい。
イベントでは語られていなかったと思うが、Apple Watch 5にあった「感圧タッチ」がApple Watch 6とSEでは廃止されている。iPhoneで3D Touchが廃止されたのと同様に感圧タッチから長押しにインターフェイスが変更になっている。
チップ
Apple Watch 6には新設計のS6チップが組み込まれた。S6は従来のS5より最大20%高速だそうだ。さらにU1チップも内蔵された。昨年発売のiPhone 11にも搭載されたU1チップはUWPと言われる主に近距離で用いられる無線通信チップだ。AirDropを行うデバイスの特定や、将来的にはAirTagsやCarPlayにも使われると言われている。
SEには5と同じS5チップを載せている。速度的には全く問題ないだろう。
血中酸素濃度
Apple Watch 6は血中酸素濃度の計測ができる。コロナウイルスに感染して肺炎を起こすと血中酸素濃度が低下する。Apple Watch 6は血中酸素濃度が下がったら自動的にアラームを出すことができるので、知らずうちに感染しても感知できる。
心拍数の通知
Apple Watch SEはApple Watch series 3までの旧型心拍センサーを搭載している。背面の画像がなかったけど、SEの背面は旧型のようになっているはずだ。
電気心拍センサー
- Apple Watch 6・・・あり
- Apple Watch SE・・・なし
- Apple Watch 5・・・あり
日本でも使えるようになる心電図機能(ECG)はApple Watch SEでは利用できない。心拍センサーはあるので心拍数は計測できるし、アラートも出せる。
高度計
Apple Watch 6とSEの新機能の一つが常時計測の高度計だ。今までのモデルにも高度計は内蔵されていたが、新型モデルの機能は高度を常時計測できるようになったので登山などのトラッキングが便利になった。
Wi-Fi
- Apple Watch 6・・・802.11b/g/n 2.4GHz、5GHz
- Apple Watch SE・・・802.11b/g/n 2.4GHz
- Apple Watch 5・・・802.11b/g/n 2.4GHz
Apple Watch 6のみ5GHzに対応。5と同じチップのSEは未対応。Bluetoothは全モデル5.0。
素材
廉価版であるApple Watch CEはアルミニウムのみ。Apple Watch 5にあったセラミックがApple Watch 6ではなくなっていて、Apple Watch Edition以来の高級モデルが消えた(HERMESなどのバンドによる高級化路線は継続)。今回の発表もそうだが、Apple Watchがラグジュアリー目当てではなく、健康と運動の2つを中心に売っていくということだろう。
カラー
目を引くのは、Apple Watch 6のカラーの豊富さだ。アルミニウムには従来の3色に、ブルーとREDが加わった。ステンレススチールとチタニウムのバリエーションは変わらないので、ここでも健康と運動向けが主体になっていることがわかる。
価格
- Apple Watch 6・・・42,800円から
- Apple Watch SE・・・29,800円から
- Apple Watch 5・・・45,800円から
Apple Watch SEはApple Watch 6よりも13,000円安い。この差額をどう見るか。Apple Watch 6がSEよりも優れているのは、「常時表示」「血中酸素濃度」「第2世代の光学センサー」「カラーの豊富さ」だ。これらの機能が不要ならSEを選んでも後悔しないだろう。
筆者的には、13,000円の差額ならApple Watch 6を選びたい。「常時表示」の存在が大きいからだ。Apple Watch 5以前のモデルは手首を捻っても、表示されないことがある。6からは常時表示もさらに賢くなり、明るい場所でも参照できやすくなっている。
比べて、わかったけど6は5よりも3,000円安い。5は4より3,000円安かったので、この2年で6,000円安くなったことになる。Apple Watchはディスプレイ大型化した4から値上げになったが、ここにきて求めやすい価格になってきた。
まとめ
- 6とSEの差:チップ性能、常時表示、血中酸素濃度、第2世代の光学センサー、ECG、カラーの豊富さ
- 5にあって6にない機能:感圧タップ、セラミックモデル
- 6にあって5にない機能:チップ性能、血中酸素濃度、常時計測の高度計、5GHz、カラバリ
Apple Wath 6とSE、そして5を比較してみた。
並べてみると、微妙な違いはあれど、3モデルの差はそれほど多くはない。
特にSEと5の機能は似通っていて、5を販売中止にしてSEを発売する意味がどこまであったかは疑問だ。3までの小さなボディでもっと安いならわかるが、同じボディサイズでは差別化が難しい。
5を残すよりも、ソフトウェアで制限できる常時表示の有無で差別化を図った方が製造しやすかったのかと勘繰ってしまう。
とは言え、今から購入するなら5を買う選択はなく、6かSEを選ぶべきだろう。個人的には常時表示機能がある6を選びたいと思う。
現在Apple Watch 5を持っているひとはApple Watch 6またはSEに買い換える必要性はない。血中酸素濃度計測の機能がどうしても必要なら別だが、現行のパフォーマンスに不満もないと思うので、iPhoneなどの別デバイスの買い替えを検討した方がお得だ。