Apple Watchのバッテリー
Apple Watchは初代からバッテリーが話題になることが多かった。FitbitなどApple Watch以前は24時間以上連続使用できるスマートウォッチが多かったからだ。初代Apple Watchのバッテリーの連続使用時間は最大18時間。寝る時は外して充電しないといけない。筆者としては寝ている時に時計をつけたくないし、毎日充電するのはiPhoneも同様なので面倒ではないが、気にする人は多い。
では、今販売しているApple Watch series 3 と 4(以下、Apple Watch 3、Apple Watch 4)はどうなのか見ていきたいと思います。
どのモデルも連続使用時間は18時間
Apple Watch 3も4もバッテリー連続使用時間は初代と変わらず最大18時間だ。バッテリー連続使用時間は、バッテリー容量と消費電力で決まる。バッテリー容量を増えやせば連続使用時間は伸びるし、消費電力が増えれば連続使用時間は縮む。
バッテリー容量も性能もモデル毎に変わっているのに、連続使用時間が同じなのはAppleが意図的に連続使用時間が18時間になるように調整しているからだ。
各モデルのバッテリー容量
各モデルのバッテリー容量を見てみよう。
- Apple Watch 1:38mm 205mAh(42mm:246mAh)
- Apple Watch 2:38mm 273mAh(42mm:334mAh)
- Apple Watch 3:38mm 279mAh(42mm:350mAh)
- Apple Watch 4:40mm 225mAh(44mm:292mAh)
Apple Watchのバッテリーは初代からApple Watch 3にかけて増量してきた。
Apple Watch 4のバッテリーは小型の40mmで約20%減、44mmでは約17%減少している。Apple Watch 4からボディが大きくなったのにバッテリー容量はApple Watch史上初めて削減された。
Apple Watch 4はディスプレイが大型化された。ディスプレイが大きくなれば消費電力が増えるはずなのに、バッテリー容量が減っても連続使用時間が変わらないのは、新しいCPUであるS4プロセッサの省電力化が進んだのだろう。
S4プロセッサはApple Watchの自社設計なので、Apple Watchに特化して性能を高めることができる。S4は高性能と省電力のバランスを高い次元で保っているプロセッサだ。
最大18時間とは?
Appleがいう最大18時間とは、8時間に90回の時刻チェック、90回の通知、45分間のアプリケーション使用、Apple WatchからBluetooth経由で音楽を再生しながら60分間のワークアウトを行った場合を想定している。実際は、ここまで頻繁に通知を受け取ることもないだろうし、iPhoneがあればApple Watchと接続して音楽を聴くこともしない。筆者の使い方では、Apple Watch 4のバッテリーは1日半ぐらい保つ。
それ以外の用途では、どれぐらい使用できるのだろう。使用用途別の連続使用時間がこちら。
- 通話:iPhoneとの接続で最大2時間。Apple Watch単体で1時間以上
- 音楽再生:Apple Watchストレージで最大10時間。LTE接続で最大7時間
- ワークアウト:屋内ワークアウトで最大10時間。GPS利用で最大6時間。GPSとLTE接続で最大5時間。音楽再生、GPS、LTE接続で最大4時間
もっともバッテリー消費が大きいのは通話だ。iPhoneとの接続で最大2時間、LTE接続での通話では最大1時間と極端に短くなる。Apple Watch単体でのLTE通信はバッテリー消費が多い。
iPhoneとのBluetooth通信も、かなりバッテリーを消費する。特に通話ではApple Watchへの発話をiPhoneに伝えないといけないので、通信量も多い。
次にバッテリーを消費するのがGPS通信。Apple WatchはApple Watch 2からGPS機能を内蔵している。iPhoneと接続している時はiPhoneのGPSを使用するが、Apple Watch単体の場合はApple Watchが単体で位置情報を取得する。ワークアウトを例にすると、GPSを使用するだけで4時間も使用時間が減る。
バッテリーを消費する順に並べると、LTE>Bluetooth>GPSとなる。Apple Watchを長く使用するには、CellularモデルであればLTE接続を減らすことだ。GPSモデルならiPhoneとのBluetooth通信する頻度を減らせば良い。通話だけではなく、通知を減らす必要がある。
充電
- 80%までの充電に約1.5時間
- 100%までの充電に約2時間
0%から80%まで充電に約1.5時間、100%までの充電に2時間かかる。バッテリー容量は決して多くはないので、iPhoneと比較して素早く充電できる。
まとめ
- Apple Watchはバッテリー使用時間は全モデルとも最大18時間
- iPhoneとのBluetooth通信が最もバッテリーを消費する
Apple Watchを使うなら、毎日の充電は必須だ。就寝中のライフログを記録したい人は入浴中などで充電する必要がある。Apple Watchは急速充電に対応しているので、毎日充電するなら短時間で済むはずだ。
少しでもバッテリー消費時間を伸ばしたいなら、LTE通信とBluetooth通信を減らすことが大事だ。iPhoneを携行する、通知を減らすことでバッテリーを少しでも伸ばすことができる。
バッテリー節約に注力すると、Apple Watchをつける意味がなくなってきてしまうが。