BALMUDA Phone販売再開
技適に関する確認事項があるという理由で、販売停止していたBALMUDA Phoneが販売再開した。販売停止した期間はわずか一週間。どうして、こんなに早く販売再開できたか考えてみます。
製造委託している京セラの尽力
バルミューダはファブレスで工場を持たない。スマホを製造した実績もノウハウもないので、BALMUDA Phoneの開発は京セラに委託している。今回の技適問題は、一部の周波数帯域で干渉ノイズが許容値を超える可能性があるという事象だ。
ユーザーが発見できる問題ではないので、京セラ自身がこの問題を発見したと思われる。自身で発見したわけだから、改善策に直ぐに着手できたに違いない。
発生事象と対応について
BALMUDA Phoneにおいて、一部の周波数帯域で干渉ノイズが許容値を超える可能性があることが判明しました。この事象を解消するため、更新ソフトウェアをリリースいたします。BALMUDA Phoneをご利用いただいているお客様におかれましては、必ず最新のソフトウェアへの更新をお願いいたします。
ソフトウェア更新
今回の問題はソフトウェア更新で改善した。ハードウェア変更の問題ではなかったので、本体の回収が不要だった。ハードウェアの変更が必要であれば、在庫分を工場へ引き戻し、改修しないと販売再開できなかった。
その代わり、販売された製品を使用する際は、提供された新しいファームウェアを必ず更新するように促されている。
予期できた早期解決
今回の問題が発覚しても、販売済み製品は使用を続けることができた。通信に関する深刻な問題なら、全ての製品が使用停止になったはずだ。おそらく早期に解決することがわかっていたので、販売済みの製品は使用しても良いと監督官庁と折衝していたと思われる。
早期に解決したのは良かったが、今回の件でBALMUDA Phoneのブランドイメージに傷がついたのは間違いない。販売停止前も「性能の割に価格が高い」など評価は決してよくなかったが、今回の販売停止のダメージを回復するのは容易ではないだろう。
家電の販売で評価を高めてきたバルミューダにとって、ブランドイメージの低下は死活問題だ。この先どのようにブランドイメージを改善し、BALMUDA Phoneを成功に導くのか注目したい。