対話型AIの衝撃
瞬く間に浸透した対話型AI「ChatGPT」。質問の回答を得るだけではなく、翻訳や文章の要約などさまざまな用途に使われ始めている。
今は単体で使用されているが、将来的に対話型AIは既存のアプリケーションに組み込まれていくに違いない。現実の業務を支援することで対話型AIの真価が発揮されると思う。新しいアプリが浸透するより、既存のアプリの延長線上にある方が使いやすい。
今後、対話型AIがどのように使われていくか考えていきます。
ワープロ・メール
Wordなどのワープロソフトやメールアプリに対話型AIが組み込まれていくだろう。メールの返信や、招待状などの条件を入力することで文章を作成してくれるようになると思われる。人間が1から文章を作成する機会が今後はどんどん減っていくと思われる。
表計算ソフト
21世紀の今でも、多くの人がExcelに数字を毎日入力し表やグラフを手動で作成している。Excelも昔よりは随分改善されてきたけど、まだまだ手作業が多い。
対話型AIが導入されれば、条件を伝えるだけで表やグラフを作成してくれるはずだ。
Webブラウザ
現在のブラウザの使い方は、アドレスバーにワードを入力して検索するのが一般的だ。対話型AIを搭載すると、ワードではなく質問や命令を文章で入力するようになるだろう。
そうなると、現在上部にあるアドレスバーではなく、画面の中央の質問ボックスが設けられるかもしれない。レイアウトも変わり、四角いウィンドウではなく、対話しやすい縦長のブラウザが増える可能性もある。
対話型AIの先にあるもの
さまざまなアプリに対話型AIが組み込まれた先には何があるだろう。人間が行うことは、AIに命令をし条件をつけることが主になる。どのように条件をつけるかが腕の見せ所になり、能力の差になるのだろうか。
AIが文章やグラフを作成するなら、それから情報の意味を分析するのもAIの仕事になるだろう。例えば株価のグラフからどのように投資するのが良いのか判断し、文章を要約し、申請書ならAIが可否を判断する。
それらの判断までAIができるようになった先に何があるのか、その時に人間の「作業」とは何になるのだろう。今はまだ見えていないが、対話型AIをきっかけにして徐々に明らかになっていくかもしれない。