クレカ嫌いの日本人
スマホ決済が注目を浴びているのは、日本でキャッシュレス決済が浸透していないことが背景にある。
日本のキャッシュレス決済比率は18.4%。ドイツ以外のほとんどの国より低い。
どうして日本では普及しないのか理由をあげてみます。
治安が良い
現金を扱わないメリットのひとつは盗難に合わないことだ。現金を店に置いておけば強盗にあうかもしれないし、財布を持ち歩けばスリや落とすリスクがある。治安が良い日本では盗難のリスクが低いし、落とした財布も返ってくることも多い。
入金しやすい
現金で集金すると日々の売上を銀行へ持っていって入金する必要がある。銀行が遠ければ手間だし、輸送中に強盗に遭うかもしれない。
日本の街のいたるところに金融機関がある。郵便局やコンビニ、地方銀行、信用金庫。他国と比較して入金しやすい。
紙幣がきれい
外国へ行って驚くのは紙幣が汚いこと。アメリカ、中国、東南アジア、紙質によるかもしれないが、どこの紙幣もくしゃくしゃ。不潔なだけではなく、揃えて数えるのも大変だ。その点、日本の紙幣はきれいで、整理しやすい。
偽札がない
日本で偽札事件って、随分ないですよね。
現金が手に入りやすい
日本のコンビニは大体ATMが設置してあり、いつでも現金が引き出せる。逆にカードを使うメリットが小さい。
借金が嫌い
人様から借金してはいけないと親に教わる日本人。借金できるのは信用があるからだし、負債は資産のひとつでもあるのだが。いまだにクレジットカードを使うのが怖い、嫌だという人も多い。
デビットカードの失敗
1998年、日本の金融機関がデビットカードを流行らそうとしたが、うまくいかなかった。決済手数料が高く個人商店が躊躇したのが理由だった。その嫌な記憶があるので、クレジットカードや電子マネーに日本人が消極的になったと言われる。
アメリカのクレジットカードにはデビットカード機能も付帯しているほど一般的だ。
個人商店が多い
日本は個人商店の割合がアメリカよりも高い。クレジットカード払いに対応するためには店舗は端末を用意し、決済手数料も取られる。大手企業なら手数料をカバーできるだろうし、端末を一括で注文できるが、個人商店にとっては数%の手数料も死活問題だ。
まとめ
日本は治安が良くて、街がコンパクト。銀行もコンビニもたくさんある。要は日本の街が便利すぎて、新しいサービスを入り込む余地がなかったから、クレジットカードが普及しなかった。
ITの進歩で、キャッシュレスのメリットは増大している。キャッシュレス化が進めば、個人情報と売上情報をリンクさせてマーケティングに使えるし、現金管理の手間もなくなる。
個人商店の負担が小さいQRコード決済は良いチャンスだ。