iOS版Evernoteが大幅アップデート
Evernoteがバージョン10.0にアップデートした。iOS 14に合わせたのか、久々の大幅なアップデートでインターフェイスがガラリと変わり、新機能も増えた。一方で、現時点で失われた機能もある。
ご紹介します。
ユーザーインターフェイス
新しいインターフェイスですぐに目立つのは、メニュー下部の「+新規ノート」。画面の下の方にあるので、タップしやすい。「新規ノート」がダサいので「+」マークだけでも良いのでは?
「+新規ノート」をタップすると、すぐにテキストノートが作成できる。∧をタップすると、さまざまなタイプのノートを作成できる。
新たに増えたのは、「書類をスキャン」。起動するとファインダーに入った書類を自動スキャンしてくれる。スキャンした後に、その場で修正できる。



上部には「ノート」と「リマインダー」タブが並ぶ。リマインダーを使う人にはいいだろうけど、使わない人には少し邪魔。上部分に空白が多いのは気になる。
雷マークは現状タップすると「エラーが発生しました」と表示されるので機能がわからない。その横の「…」をタップすると、「オプションの表示」と出て、タップするとノートのリストの表示が変わる。でも、どうして「オプションの表示」というキャプションなんだろう。


左下のハンバーガーアイコンをタップすると、サイドメニューが表示される。「すべてのノート」「ショートカット」「ノートブック」「他のユーザから共有」「タグ」「ゴミ箱」が選べる。「ショートカット」を広げておけるので、いつでも見たいノートに素早くアクセスできる。
「アップグレード」がちょっとうざい。有料のプラス会員なんだから消せると嬉しい。


右上の歯車からは「設定」に入れる。
今までになかった新しい機能が「編集保護」。「設定」→「ノート」→「編集保護」が選べる。今まではノートに触れると編集モードに入って更新したことになってしまうことがあった。
「編集保護」をオンにすると、ダブルタップしないとノートを編集できなくなる。
エディタ
ノートの編集画面。青い「+」ボタンを押すと、様々なコンテンツを挿入できる。


検索
Evernoteにとってノート追加以上に重要なのが「検索」。右下の虫眼鏡ボタンをタップすると検索ができる。
リアルタイム検索が可能なので、語句を入力している間にヒットしたノートが表示される。検索のスピードも早い。右上の「…」ボタンをタップすると、検索条件の保存もできる。
ここでも「アップグレード」の広告がうざい。


改善点も
インターフェイスは改良されたが、まだ未完成だと思う。
まず起動が遅い。これはノートアプリとして致命的だ。一度起動すれば早くなるけど、最初の起動が遅い。
前述したように「+新規ノート」はちょっとダサいかな。あと、上部の隙間があきすぎ。もう少し詰めても良いかと。
過去にあった機能もいくつか失われている。
- Apple Watch
- 3D Touch
- ウィジェット
- Siriショートカット
- 印刷機能
現時点ではApple Watchでのアプリは削除されている。今後対応してくれるそうだけど。
3D Touch非対応はちょっと痛い。長押しでもだめ。今まではショートカットや新規ノート作成もすぐにできたのに。
iOS 13になってホームスクリーンに置けるようになったウィジェットにも現時点では未対応。備忘録とか表示したいのに。いずれは対応してくれると思うけど。
筆者の環境だけかもしれないが、オフラインノートブック保存がいつまで経っても終わらない。過去のバージョンではきちんと保存できたのに。
これも前述したようにアップグレードの広告もちょっとうざい。
まとめ
Evernoteを12年も使っている。何度もアップグレードされてきたEvernoteだが、今回のアップグレードでデザインがすっきりして良いが、いくつかの機能に対応していなかったり、起動が遅いなど、未完成な部分も多い。
GoogleやAppleなどメガITが強いので、Evernoteのポジションは厳しい。iPhone付属のメモ機能もEvernoteの機能に徐々に近付いている。
どちらかというと新しいOSにも積極的に対応してきたEvernoteなので、今後もアップデートを頻繁にして改善してくれると思うので期待したい。