Galaxy Watch登場!
サムスンから新しいスマートウォッチ「Galaxy Watch」が登場した。名前の通り、Galaxyのスマートフォンと一緒に使うのに適しているが、他のAndroidでもiPhoneでも使える。
最大のライバルであるApple Watchは四角い形状が嫌だと言う人も多い。Galaxy Watchの形状は多くの腕時計と同じ円型。
Apple Watchではない、ちょっと変わったスマートウォッチを探している人のために、Apple Watch 4とGalaxy Watchを比較してみる。
Galaxy WatchとApple Watchとの比較
サイズ
Galaxy Watchは46mmモデルと42mmモデルの2種類がある。Apple Watch series 4(以下、Apple Watch 4)も44mmと40mmの2種類展開で、Galaxy Watchよりそれぞれ2mm小さい。とは言っても、Galaxy Watchは円型なので、四角いApple Watchと形状が異なる。
Apple Watchの「44mm」は縦の長さなので、横は38mm。Galaxy Watchの46mmモデルは縦が49mmで、横が46mm。Galaxy Watchの方が一回り大きいが円形と方形の比較なので、数字ほどの差はない。
厚さ
腕時計としてのフィット感を左右する厚み。Galaxy Watch 46mmモデルの厚さは13mm。Apple Watch 44mmは10.7mm。Apple Watch 4の方がかなり薄い。見た目と合わせてApple Watchの方が腕にフィットしやすいだろう。
- Galaxy Watch 46mm:13mm
- Galaxy Watch 42mm:12.7mm
- Apple Watch 44mm:10.7mm
- Apple Watch 40mm:10.7mm
重量
Galaxy Watch 46mmモデルの重量は63g(ストラップを除く)。Apple Watch 44mmアルミニウムケースモデルが36.7g(本体のみ)。ストラップをつけると、Galaxy Watch 46mmモデルが約82g、Apple Watch 44mmアルミニウム+スポーツバンドで約64g。
Apple Watchの方が軽い。Apple Watchはスポーツループバンドを装着すると約34gなので、さらに軽い。
腕時計は軽ければ良いわけではないが、スポーツで使うには軽さは正義だ。
ディスプレイ
Galaxy Watch 46mmモデルのディスプレイは1.3インチ(360 x 360ピクセル)、42mmは1.2インチ(360 x 360ピクセル)。Apple Watch 44mmが約1.78インチ(368 x 448ピクセル)、40mmは約1.57インチ(324 x 394ピクセル)。
形状の違いもあり、Apple Watchの方がディスプレイ面積は大きい。Galaxy Watchはモデルによってディスプレイサイズは異なるが、解像度は同じ。
センサー
- Galaxy Watch:加速度、ジャイロ、気圧、心拍、環境光
- Apple Watch 4:加速度、ジャイロ、気圧高度計、電気心拍、光学式心拍、環境光
両モデルとも一通りのセンサーを揃えている。後発として、Apple Watchにはないセンサー、例えば紫外線センサーなども内蔵してほしかった。
通信
- Galaxy Watch: Bluetooth®4.2, Wi-Fi b/g/n, NFC, A-GPS/Glonass
- Apple Watch:Bluetooth®5.0, Wi-Fi b/g/n, A-GPS/Glonass
Galaxy WatchのBluetoothのバージョンは4.2。Apple WatchのBluetoothは5.0。Bluetooth 5.0は省電力なので、バッテリーの保ちに関係してくるはずだ。Apple WatchのCellularモデルはApple Watch単体で通信可能だ。Galaxy WatchにはCellularモデルは用意されていないので、通信するためにはスマートフォンが必要になる。ただ、ワークアウトやライフチェックは単体でも動作する。
Galaxy WatchはNFCを内蔵しているので、他のデバイスと容易に接続できる。将来的には電子マネーに使える?
容量
- Galaxy Watch: 4GB
- Apple Watch:16GB
容量は随分異なる。これは製品のコンセプトの違いによる。Galaxy Watchはスマートウォッチでよく使われる「通知」「トラッキング」をメインの機能にしている。Apple Watchは音楽や写真を格納して、スマートフォンの代わりとして使用することも意図している。
カラー
偶然かどうかわからないが、カラーの種類は同じくシルバー、ブラック、ゴールドの3種類。ただApple Watchはステンレスとアルミニウムの2種類のケースがある。
初期はラグジュアリー路線を押していたApple Watchは、世代を経る毎にアスリート向けに軸足を移してきたが、今でもステンレスモデルを用意している。
バッテリー稼働時間
- Galaxy Watch:最大5日間
- Apple Watch 4 :18時間
Galaxy Watchの大きなアドバンテージポイントがバッテリー駆動時間だ。Apple Watch登場時から「バッテリーが2日保たない」「毎日充電が必要」とずっと指摘されているバッテリー駆動時間問題をGalaxy Watchは解消している。
バッテリーが保てば就寝状態のチェックにも使えるし、旅行先に充電器を持っていく必要がなくなる。
インターフェイス
- Galaxy Watch:ベゼル、サイドボタン、タッチパネル
- Apple Watch 4 :デジタルクラウン、サイドボタン、タッチパネル
Galaxy Watchの特徴のひとつがベゼルでの操作。ベゼルを回転させることでメニューを選択することができる。全体を覆うベゼルは形状が大きいので動かしやすいだろう。Apple Watchは従来の腕時計の文法に則ったデザインであるクラウンで操作するが、形状が小さいのと腕に近い部分なので動かしづらい(特に運動時)。
Galaxy Watchは円形ディスプレイの利点をフルに生かしている。
OS
- Galaxy Watch:Tizen Based Wearable OS 4.0
- Apple Watch 4 :watchOS 5
Galaxy Watchが搭載するTizenは、インテルなどが主導して、Android、iOSに対抗する目的で開発したオープンソースのOSだ。サムスンはTizenの普及に力を入れていたが、スマートフォンの開発は昨年中止になった。Tizen搭載の製品は今後登場しないと思ったが、スマートウォッチは前モデル「Gear S3」からTizenを踏襲してきた(かなり改良はしているが)。
マイナーなOSの課題はソフトウェア数だが、UberやSpotifyなど主要なアプリをサムスンは用意している。
価格
- Galaxy Watch (46mm): 42,984円
- Apple Watch 4 (44mm・GPSモデル):48,800円
Galaxy Watchの方が約6,000円安い。Galaxy Watchはメモリ容量などスペック的に劣る部分もあるが、価格はリーズナブルだ。
まとめ。スマホを補完するGalaxy Watch
サイズはGalaxy Watchの方が大きくメモリ容量は少ないが、価格は安い。前述したようにスマートフォンの代替として使えることを目指すApple Watchと、通知やセンサーなどでスマートフォンの補完を目的とするGalaxy Watchではコンセプトが異なる。
スマートフォンを使う最も大きなメリットである通知とライフログのために使うなら、稼働時間が長いGalaxy Watchは優秀だ。ただ、Galaxy Watchの方が厚みもあり重い。
身につけるスマートウォッチは試しに装着して、自分にあっているかどうか確認してから選ぶのが良いだろう。