突然の発表
先週Appleは新型「MacBook Pro」を突然発表した。
MacBook Proは2006年に登場してから、ほぼ毎年アップデートしている。2016年は筐体を小型化しTouch BarとTouch IDを搭載した新製品のためにイベントを開催したが、CPUなどのマイナーアップデートの場合は事前発表がないサイレントローンチなので、今年が特別ということはない。
過去にも6月・7月に発表した年もあるし、インテルが新CPUを発表した半年後あたりに新製品が登場するケースが多い。
MacBook Proだけ発表
では、今回何が異例かというと、MacBook Proの新型だけを発表したことだ。2017年でいえば、6月のWWDCイベントでMacBook、MacBook Pro、iMacを同時発表した。
イベントでの発表だから同時に多くの新製品を発表したのだろうが、だったら今年も同じようにすればよかった。イベント前はMacBook Proをはじめ多くの新製品の噂が流れて、ファンは期待していた。
ホコリ対策が理由?
この時期に新型MacBook Proだけを発表したのは、バタフライキーボード問題が背景にあると考えて間違いないだろう。
バタフライキーボードは細かいゴミが入ると誤動作する報告があがっており、ユーザーによる集団訴訟も起きている。
Appleも問題を認めており、無償キーボード修理プログラムを開始したばかりだ。だが、修理しても同じ仕様のキーボードなら、また同じ問題が起きてしまう。
新型MacBook Proに搭載した第3世代バタフライキーボードでは、キーの下に薄いシリコンの膜を貼った構造になっている。
引用:IFIX
第2世代より静音性が高まったとAppleは発表しており、実機をレビューした人の感想でも明らかに音が小さくなったそうだ。
Appleは今回の変更がホコリ対策とは言っていないが、ホコリによる不具合をAppleは以前からわかっており、対策が整ったのでキーボード無償修理プログラムと不具合対策を施した新型MacBook Proを発表したのだろう。
Appleは2018年3月にキーの下に膜を貼る特許を取得しているので、初代バタフライキーボード登場後、比較的早い時期から改良を試みていたと思われる。
<追記 2018/07/21:第2世代も無償プログラム範囲でした。下の文を削除します>
取り残された第2世代
気になるのは、第2世代バタフライキーボードを搭載した昨年のMacBook Proだ。今回の無償修理の対象は初代バタフライキーボード搭載機のみ。第3世代で対応したのなら、第2世代でも問題が起きる可能性はあるはずだ。
筆者は第2世代を持っているので、Appleの追加発表があるまでは、掃除をまめに行うことにする。