新型MacBook Pro登場
完全に新設計の14インチ・16インチMacBook Proが発表された。
高性能チップ「M1 Pro」「M1 Max」の搭載、MagSafeやHDMIコネクタなど一度廃止になった機能の復活、細くなったベゼルとノッチ、ProMotion対応の高機能ディスプレイと「これでもか!」と全部入りのマシンにMacBook Proは生まれ変わった。
この意欲的な新型MacBook Proを買わない理由をあえて考えてみます。
高性能すぎる
発売前なのでベンチマークなどはわからないが、高性能と言われたM1チップ版の2倍以上のパワーがあるといわれている。
ハイパワーなのは結構だけど、一般ユーザーがここまでの性能を使いこなせるかは疑問だ。昨年のMacBook Airでも大抵のことはできたし、M1チップ搭載のMacBook Proでファンを盛大に回すような高負荷の作業は4K動画を複数編集するなどしないと難しかった。
ざっくり言えば4K / 8K動画を高速で複数処理しない人にはProモデルはオーバースペックと言える。
もちろん、スリープからの解除など日常の動作でも高速を実感できると思うので、そのためにいくらお金をかけても良いと思う富豪は迷わずProモデルを選んでも良いとは思う。
レガシーポートの存在
Appleは長年かけてレガシーポートを削除してきたが、新モデルではHDMI、SDCSカードスロットを復活させてきた。
Proモデルというからには様々な機能を全部入りして標準モデルと差別化したかったのか、あえて内蔵してきた。
だけど、MacBook ProがUSB-Cコネクタだけになってから、すでに5年が経過している。そういったレガシーなものを使わないオペレーションに慣れてしまっているし、どうしても必要な人はUSB-Cに他のコネクタを繋げられるドックを購入しているだろう。
今更、復活しても使う機会がない人には無用の長物だ。当然、その無用なものにはコストが掛かっていて価格に反映されている。
逆に、そういったコネクタがあることでドックを持ち歩かなくてもすむというユーザーには嬉しい復活だろう。
ノッチ
iPhoneではお馴染みだったノッチがMacにも採用された。画面を少しでも広く使うための工夫だが、気になる人は気になるだろう。メニューバーを真っ黒にすれば目立たなくはなりそうだが、標準のOSの機能ではメニューバーを黒一色にできない(多分)。
メニューバーを自動的に隠す設定にして、壁紙をブラックにすれば、ノッチを目立たなくできそうだが、ちょっと不自由。
Face IDがない
新しいMacBook Proは、ノッチが追加されたが、Face ID機能はなく、Touch IDのみだ。マスク姿ならTouch IDの方が便利だが、テレワーク中なら画面を開くだけで認証してくれるFace IDの方が良い。
Apple Watchを装着していれば、画面を開くだけで認証できるので不要な機能だけど。
Touch Barがない
登場以来、不人気だったTouch Barがようやく廃止になった。だけど、カスタマイズができて好みのファンクションキーを設定したり、アプリを入れると「たまごっち」を飼えたりと多種多様な使い方ができるTouch Barが恋しい人もいるかもしれない。
自分がTouch Barを使っていないなら、喜ばしいことでしょう。
重い
新しいMacbook Proは重い。前モデルより0.2g重くなった。高性能でも連続駆動時間を維持するためにバッテリーを増やしたのが重くなった主な理由だ。
iPhone 13一台分は重くなっているので、比較すれば確実にわかる。
でも、持ち運ばないなら、気にする必要なし。
価格が高い
新しいMacbook Proの価格は高い。高性能チップを搭載しているし、最小構成でも16GBメモリ256GBストレージが標準なので、高価なのは当然だけど、MacBook Airの2台分の価格は購入がためらわれる。
結局、この性能が必要かどうか
新しいMacBook Proは、Proモデルにふさわしい高性能だ。性能に伴い重量は増え、価格も上昇している。MacBook Proを買う判断基準は、シンプルにこれだけの高性能が必要かどうかだ。
M1チップでも問題ないという人はMacBook Airで良いだろうし、それ以上のパワーが必要な人はProを選べば良い。
M1チップしかなく、AirもProも性能に違いはほとんどなかった昨年よりは選択肢が増えたのは良かったと思います。