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海外移住する前に国内の外資系企業へ就職しよう

若者の海外移住がブーム?

経済の退潮を伴い、日本に見切りをつけて海外へ移住する若者が増えている話をよく聞く。アメリカのカフェで働くと年収1000万円みたいなニュースを観て、海外移住に興味を持った人も多いと思う。ところが、海外移住を考えて海を渡っても数年で日本へ戻ってくる若者もいる。

海外移住する前に考えておくことをご紹介します。

相当な訓練が必要な外国語習得

最近は減ったけど英語が得意だから海外で働きたいという人も昔は多かった。外国語が喋れるからといって海外で働けるわけではない。当たり前だけど、日本人にとっては外国語でも現地の人は全員が流暢に話せる。外国語ができても現地ではアドバンテージにならない。

日本で生まれ育って、現地の人並みに話せるようになるには相当の訓練が必要だ。言語というのは単語を覚えて発声ができればOKというものじゃない。その国の文化や歴史を知らないとネイティブのように話すことはできない。例えば「ヨドバシで買い物」と聞けば、日本人は「ヨドバシカメラで買い物をした」と考えるが、「ヨドバシカメラ」の存在を知らなければ「地名」だと思ってしまう。

「アメリカは移民国家だから不慣れな英語にも慣れているから多少カタコトでも問題ない」と言う人もいるが、本当にアメリカの社会に溶け込み働くためには、ネイティブ同様の言語能力が必要だ。

同じ程度の能力を持った人なら、流暢に話せてコミュニケーションが取れる人と働きたいのは人情だ。

アメリカに何十年と住んでいても英語の勉強を続けている日本人は大勢いる。それほどまでに言語を身につけるというのは大変なことなのだ。

言語は武器にならない

そこまで頑張って言語を習得しても、現地の人と比較してアドバンテージにならない。完璧に話せるようになって初めて現地の人と肩を並べることができる。

外国で高給の仕事を得るには、現地の人に負けない技能が必要になる。人種差別はもちろん許されないし禁止されている。だが、同じ程度の技能を持つ人ならコミュニケーションが取りやすく自国民を採用したくなる企業は多い。

外国で働くためには、そのハンディキャップを上回るほどの技能が求められる。

苛烈な競争社会

日本より苛烈な競争が繰り広げられている国が世界には多い。移民が多い国では移民同士の競争も激しい。韓国の学歴社会は有名だ。受験に失敗するとリカバリーするのはとても難しい。

業績が悪化すればアメリカ企業は簡単にリストラする。日本では雇用は守られていて正社員は容易に解雇できない(その代わりに非正規雇用社員が増えて、正社員になれない問題がある)。

日本社会は、外国に比べればまだまだ「ぬるま湯」なのだ。

治安

日本の治安が悪化していると言われるが、犯罪率は低下しているし、日本は世界有数の治安が良い国だ。殺人発生率で日本は世界の144位で、韓国の4分の1、アメリカの25分の1以下だ。多くの国には治安が悪く、歩くだけで危険を感じる地域がある。自分の身は自分で守らざるを得ず、守るためにはコストがかかる。

安心して暮らせるのは日本の大きな特徴であり、貴重な財産だ。日本を離れるということは、その安全な柵から飛び出すことでもある。

戻りづらい日本社会

今まで日本の良い点を挙げてきたけど、悪い点も当然ある。転職が一般的になってきたとはいえ、外国に比べて日本の企業はまだまだ新卒社会だ。新卒が優遇され、半数以上の会社員が転職をすることなく一社で定年を迎える。転職で入社し相当の地位を得るのはまだまだ困難だ。

まずは外資系企業がおすすめ

よほどの才能と言語能力がないと、いきなり海外へ移住するのはリスクが大きい。また日本社会は出戻りに厳しい。

それでも海外を志向する気持ちもわかる。日本よりもオープンで成果主義に身を置いて勝負したいのは理解できる。

そういう人は、日本にある外資系企業でまずは働いてみるのが良いと思う。ネイティブと一緒に働くことで海外文化が学べるし、グローバル人材として自分が通用するかどうかも見極められる。

多くの外資系企業は、日本で働きながら海外への転勤を狙える制度がある。日本企業と違い、企業の命令ではなく企業内転職みたいな形式で海外勤務を応募することになる。

自分が外国暮らしに合っているか見極めるためにも、まずは外資系企業への就職をおすすめします。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は高山環(たかやま かん)というペンネームで小説を書いています。
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