PayPay登場
ソフトバンクとヤフーが始めた新しい電子決済サービス「PayPay」。昨年の100億円キャンペーンで一躍有名になった。
PayPayとは一言で言えば「バーコードとQRコードを使った電子決済サービス」だ。
EdyやiDなど従来の電子マネーと大きく違うのは、ユーザー側が専用チップを用意しなくても良いことだ。EdyもiDもセキュリティで保護された電子チップがないと使えない。チップ搭載カードか、いわゆる「おサイフケータイ」が必要だ。
しかし、PayPayはアプリが生成したQRコード・バーコードを使用するので、ユーザー側は無料のアプリだけを用意すれば良い。またユーザーはキャンペーン以外でも、支払額の0.5%がポイントとして還元される。
店舗側も同様で、QRコードを書いた紙を用意すれば導入が可能だ。今までの電子マネーだと専用の読み取り機が必要だったので、導入コストを抑えることができる。
クレジットカードや電子マネー決済の場合、決済額の数%の手数料を店舗側が負担するサービスがほとんどだが、PayPayは今のところ手数料ゼロ円。
ユーザー・店舗双方がコストを抑えて導入できるので、普及が加速すると言われている。
このPayPay、確かに便利だが、いくつか気をつける点があるので紹介します。
- PayPay登場
- 残高不足の場合は、全額別の支払い手段で支払われる
- PayPayボーナスの受け取りは翌月の20日以降
- アプリトップのバーコードはPayPay残高
- クレジットカードからはチャージできない
- 三菱UFJ銀行ではチャージできない
- JCBブランドのカードは利用できない
- 現金でのチャージもできない
- アプリを立ち上げる必要がある
- PayPayを使うメリット
残高不足の場合は、全額別の支払い手段で支払われる
PayPayには3つの支払い手段がある。PayPay残高、Yahoo!マネー、クレジットカードだ。PayPay残高はEdyのようにチャージして使用する。
残高が不足していたら、自動で別の支払手段で支払われるのは便利のようにみえるが、「全額払い」というところが注意点。PayPay残高とクレジットカードを併用できないのだ。
たとえば、1000円のPayPay残高があり、1100円の商品を買うと残高不足のためPayPay残高は1円も使われず、Yahoo!マネーかクレジットカードから全額支払うことになる。
気をつけなければいけないのは、「PayPayボーナス」だ。昨年の100億円キャンペーンでPayPayボーナスとしてポイントを受け取った人も多いだろう。PayPayのポイントは、PayPay残高に含まれる。
受け取ったポイント範囲内の支払いなら他に1円もかからないが、1円でもオーバーすると全額他の支払手段で支払うことになる。
残高不足の時にPayPay残高は使えず、クレカで全額支払うことになる。PayPayを使うのに最も気をつけなければいけない点だ。
PayPayボーナスの受け取りは翌月の20日以降
PayPayボーナスはすぐには受け取れない。PontaポイントやTポイントは貯めたポイントをすぐに使えるが、PayPayボーナスは翌月の20日前後にならないと付与されない。
下の画面は2月2日の支払いだが、付与予定日は翌月3月の20日前後とある。お金に関することなのに日付が曖昧なのが少々気持ち悪い。
たとえば、パソコンなどの高額商品を購入して、貯まったポイントでケーブルなどを購入しようとしてもポイントをすぐには使用できない。
アプリトップのバーコードはPayPay残高
アプリトップに表示されるバーコードは記載の通りPayPay残高だ。このページのバーコードで支払うとPayPay残高から支払われる。ただ、前述のようにPayPay残高が支払額に満たないと自動でチャージされず、クレジットカードなどから全額支払うことになる。
残高不足の時は支払う前に、PayPay残高にチャージする必要がある。
クレジットカードからはチャージできない
PayPay残高にチャージできるのは、銀行口座か「Yahoo!Japanカード」のみだ。通常のクレジットカードからはチャージできない。PayPay残高が不足しているからクレジットカードからチャージして支払えないので、高額商品を購入する場合、PayPay残高が不足していると、PayPay残高を利用することできないことになる。
三菱UFJ銀行ではチャージできない
登録した銀行口座からチャージできるが、三菱UFJ銀行は利用できない。三菱UFJ銀行は海外の株式市場に上場しているのが理由と言われるが、定かではない。
他にも、一部の地方銀行はPayPayに非対応だ。
JCBブランドのカードは利用できない
日本では保有者が多いJCBブランドのクレジットカードは利用できない。主なところでは、VISAとMasterCardのみが対応している。JCBの他にAMEX、ダイナースも利用できない。
現金でのチャージもできない
EdyのようにコンビニでPayPay残高に現金でチャージもできない。PayPay残高ではないが、Yahoo!マネーならコンビニでチャージできるので、PayPay残高への追加はできないが、PayPayは利用できる。
Yahoo!マネーは三菱UFJ銀行を登録できるので、三菱UFJ銀行からYahoo!マネーにチャージしてPayPayを使うことは可能だ。
アプリを立ち上げる必要がある
PayPayで支払うためには、アプリを立ち上げてQRコード・バーコードを提示しないといけない。当たり前だけど、デバイスを端末にかざせば良いApple Payよりも手間がかかる。
PayPayを使うメリット
PayPayを使うメリットはどこにあるか。
ひとつはクレジットカードを保有していない人でも使えることだ。銀行口座からチャージできるので、クレジットカードは不要だ。Edyのように物理的なカードを持ち歩く必要もない。
クレジットカード保有者にもメリットがある。支払額の0.5%のPayPayポイントが付与されることだ。クレジットカードのポイントと二重取りができるので、通常のクレジットカード払いよりも得をする。
PayPayは端末を設置する必要がないので、個人経営の店舗でも導入が進んでいるのは、PayPayの魅力のひとつだ。クレジットカードが使えない個人経営の店舗も多いので、キャッシュレスを好み人には有力なアイテムとなる。
Apple Payより手間はかかるが、ポイント取得では有利なので、Apple PayとPayPayを併用するのが良いと思う。