Pixel 3a登場
Googleのイベント「Google I/O」で「Pixel 3a」が発表された。注目はなんと言っても価格で、4万8,600円! 最近のスマートフォンの中でもかなりお安い。安くても使えないぐらい性能が低いと意味がないので、すでに発売されているフラグシップモデル「Pixel 3」と比較してみます。
サイズ
左がPixel 3、右がPixel 3a。Googleのサイトからピクチャーしたけど、日本語表記になっていないね。
Pixel 3aのサイズは、151.3×70.1×8.2mm。Pixel 3と比較して、一回り大きい。ざっくり言うと、幅はiPhone XS、高さと厚さはiPhone XRって感じ。
面白いのは、Pixel 3aのほうがPixel 3よりも少しだけ軽いことだ。少し大きなサイズの廉価版というと重くなるのが通常だが、Pixel 3aの背面はガラスの代わりにプラスティックを使っているのでその分軽いと思われる。
高さ | 幅 | 厚さ | 重さ | |
Pixel 3 | 145.6mm | 68.2mm | 7.9mm | 148g |
Pixel 3a | 151.3mm | 70.1mm | 8.2mm | 147g |
比較 | 5.7 | 1.9 | 0.3 | -1.0 |
ディスプレイ
Pixel 3aのディスプレイは5.6インチで少しだけ大きい。両モデルとも有機ELディスプレイだが、Pixel 3aのほうがドットピッチがわずかに粗い。見た目は比較しないとわからない程度だろう。
バッテリー
サイズが大きいのでPixel 3aの方がバッテリー容量は大きい。Pixel 3はワイヤレス充電に対応していたが、Pixel 3aは非対応。その代わりに背面をプラスティックにできたので、Pixel 3aの軽量化に繋がっている。急速充電機能は堅持している。
デザイン
大きく異なるのは、Pixel 3aの背面がポリカーボネート製だということだ。Pixel 3は耐水(IPX8)だが、Pixel 3aには表記がない。水滴がかかるぐらいなら大丈夫らしい。
メモリとストレージ
廉価版のPixel 3aだけどメモリは4GBで変わらない。もっともAndroidスマートフォンのフラグシップモデルとしては、Pixel 3の4GB RAMが少ない方なので、Pixel 3aの4GB RAMはモデルのイメージと合っている。
Pixel 3aのストレージは64GB固定。SDカードも内蔵できないので、64GBという容量に不満な人もいるだろう。Googleとしては、Googleフォトなどのクラウドサービスを使ってくれと言うことなのだろう。
プロセッサ
価格差に最も影響を与えているのが、プロセッサの差だろう。クアルコムが昨年8月に発表したSnapdragon 670をPixel 3aは搭載してきた。
廉価版ではあるが、画像処理などに利用するDSPは、Pixel 3搭載のSnapdragon 845と同一で、通常使用であれば遜色ないだろう。
カメラ
Pixel 3aはPixel 3と同一のカメラを搭載している。ただ前面デュアルカメラは省略されていて、シングルカメラのみ。
Pixel 3の売りの一つだった「夜景モード」はPixel 3aでも利用できる。前面デュアルカメラがなく広角ではないので、「グループ自撮りモード」がPixel 3aにはない。
音声
スピーカーは異なる。Pixel 3の「デュアル前方放射型ステレオスピーカー」は以前のモデルより出力が40%向上しているそうなので、Pixel 3aが従来のスピーカーだとすると、違いがわかるかもしれない。スマートフォンのスピーカーを重視する人は購入前にチェックした方がよいかもしれない。
注目はPixel 3aではオーディオジャックが復活していることだ。コストを下げなければいけないミッドレンジスマホなら、省略しておきたいところだが、あえて復活したのはそれだけニーズが大きかったのだろう。
それともミッドレンジスマホを使う人はオーディオジャックが必要だというデータをGoogleがもっているのか。
価格
Pixel 3aは48,600円からで、Pixel 3のざっくり半額。Pixel 3が背面シングルカメラ、4GB RAMのスペックの割に高かったので、Pixel 3aの価格はリーズナブルで競争力がある。
まとめ
Pixel 3aのスペックは、現代のミッドレンジスマホとしては非常によくまとまっている。ワイヤレス充電や防水など省かれている機能はあるが、そこを重要視しないユーザーには、48,600円という価格は魅力的だ。
シンプルで安いNexus以来のGoogleスマホの伝統に回帰したモデルと言えるだろう。