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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の 「夏のピルグリム」 が7月18日に発売になります。初の単行本形式の小説です。
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スマホは消費目的、パソコンは生産目的というのは本当?

スマホは消費目的?

電車に乗れば、ほとんどの人がスマホをいじっている。昔電車で長距離通勤しているときは、ノートパソコンを膝に載せて小説を書いていたけど、今では電車内でパソコンをいじっている人はほとんど見ない。

スマホでみんな何をしているのだろう。WebかSNSを見ているか、ゲームをやっているか。最近は動画を観ている人も多いと思う(Kindleで小説を読んでいる人が増えると嬉しいけど)。

スマホはコンテンツを消費するのがメインで、パソコンはコンテンツを生産するデバイスという意見がある。だから、スマホでの使用を限定して、パソコンを使うべきだというが、本当だろうか。考えてみます。

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 インプットも大事

確かにスマホをコンテンツ消費に使っている人は多い。ゲーム、音楽、動画など誰かが作ったものを観たり聞いたり遊んだりしている。

パソコンなら、プログラミングでゲームを作ったり、作詞作曲したり、動画の編集ができたりと、パソコンはクリエティブな作業ができる。

ただ、良質なものをクリエイトするためには、よい作品を吸収する必要がある。現代ではサブスクで気軽にお音楽や映画を楽しめる。スマホでの映画鑑賞には反論もあるだろうが、時間がない現代でいつでもどこでも良質なコンテンツに触れられることは、良いアウトプットするためには大事だ。

効率よく良質なコンテンツをインプットするためにスマホは不可欠だ。

クリエイティブ機能を強化するスマホ

「スマホは消費目的」という概念がもう古いのかもしれない。ここ数年のスマホメーカーは「消費」ではなく「クリエティブ」機能を強化している。消費部分を強化するのに画面を大型化すれば携帯性に支障がでるし、ディスプレイの高画質化にも限界がある。高音質化するにもボディサイズの制約があるし、音楽はスマホのスピーカーからワイヤレスイヤホンでの鑑賞に変わってきている。

コンテンツ消費系の機能では他のスマホと差別化が難しい。画面を折りたためるスマホも差別化の一環だが、まだ一般化していないし、ボディは大きく重くなってしまう。

そこで各社はカメラ機能を強化し、「クリエティブ」機能を強化し始めた。CPUも強化されて4K動画でもスマホで編集できるほどになった。

クリエティブな作業にはキーボードとマウスが不可欠だが、iPhoneもAndroidもBluetoothキーボード、ワイヤレスマウス、タッチパッドに対応している。キーボードとマウス、外部ディスプレイを用いれば、パソコンと同じクリエイティブな環境を構築できる。

スマホOSで集中力アップ?

キーボードやディスプレイで武装したスマホとパソコンの違いはなんだろう。もっとも大きな違いはOSだ。パソコンOSは、WIndows 95以降マルチタスク、マルチウィンドウを基本としている。マルチタスクは複数のソフトを同時に動作し、複数の画面をチェックできる。ウィンドウを入れ替え画像のコピー&ペーストが容易にできて、コンテンツ制作するのに便利な機能だ。

ディスプレイが小さいスマホはマルチタスク、マルチウィンドウが苦手だ。iPhoneのマルチウィンドウ機能はiOS 14から導入されたピクチャ・イン・ピクチャだけで、対応しているのは一部のアプリにとどまっている。

スマホのOSもマルチタスクには対応しているが、複数アプリの画面を表示できないので、画面に表示されなくても状況を教えてくれる「通知」機能が発展してきた。今ではWindows・macOSでも一般的に使われている「通知」は画面が小さいスマホで工夫して発展してきた機能だ。

マルチウィンドウができないのは、クリエティブな作業を行うには不便ではあるが、逆に考えると一画面に集中できるとも言える。

パソコンだとさまざまなソフトを同時に立ち上げて表示できるので、他のアプリの誘惑に負けがちになる。ウィンドウの端にTwitterアプリを立ち上げていると、気になるツイートがタイムラインに流れると、ついみてしまう。マルチウィンドウやPIPで動画を観ながらの作業も容易だ。

基本的にワンスクリーンのスマホは、ひとつの作業に集中しやすい。通知さえ止めておけば邪魔をされることもない。

マルチウィンドウによる効率化も大事だが、誘惑が多い現代では集中して作業できるワンスクリーンも貴重な機能だ。

ワンスクリーンの効用に気づいたMicrosoftとAppleは、パソコンの世界にもフルスクリーン機能を導入している。集中できる環境が作業に大事だと知っているからだ。

作業によって使い分ける

以上見てきたようにスマホだからクリエイティブな作業に不向きということはない。ワンスクリーンで集中して作業するときはスマホの方が有用なこともある。

スマホとパソコンどちらがよいのかは、作業用途によって決まる。複数のアプリを立ち上げてコピーアンドペーストを多用する作業にはパソコンに一日の長がある。文章を書くなど単数のアプリでひとつのことに集中する作業にはスマホでも遜色がないし、いつでもどこでも集中できるスマホの方が作業時間を捻出することができるともいえる。 

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は小説家です。
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