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好調な任天堂に忍び寄る4つの脅威。激変するゲーム業界

好調な任天堂

任天堂が好調だ。廉価版「Nintendo Switch Lite」を追加し、クリスマスシーズンに入り週に18万台を販売している。

ソフトでも「ポケットモンスター 」の新作がシリーズ過去最高の売り上げを記録している。このあとも「どうぶつの森」、「ゼルダの伝説」の新作が控えている。

海外でも、12月10日から中国でSwitchの販売を開始した。中国は世界最大のゲーム市場で、ゲームソフトが揃う来年以降は売り上げを伸ばすと予想されている。

来年といえば、USJに任天堂のエリア「SUPER NINTENDO WORLD」がオープンして、任天堂のゲーム世界を浸透させる良い契機になる。

一見、順調そうな任天堂だが、死角はないのだろうか。考えてみます。

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ゲーム日照り

任天堂のゲーム機は、任天堂のゲームの売り上げが圧倒的に強いという特徴がある。ファーストである任天堂がゲームを作らないと、ハードの人気も落ちてしまう。

来年以降に「どうぶつの森」「ゼルダの伝説」の続編は出るが、全くの新作というわけではない。過去のゲームの続編だ。今回のクリスマスシーズンの目玉も「ポケモン」に「ルイージマンション」になっている。

完全新作のゲームで売れたのは、Wii U時代のスプラトゥーンまで遡らないといけない。任天堂も「新しい遊び」を提案しようと「ニンテンドーラボ」「リングフィットアドベンチャー」を開発したが、大ヒットとまでは至っていない。また、どちらも新たな「周辺機器」を必要とするのが気になる。

Wii時代に付属の「リモコン」の他にWii Fitボードなどの様々な周辺機器を増やしていき、それらの周辺機器が場所をとることになり、家庭で敬遠されるようになった。まだWii Fitボードが置いてある家庭もあるだろう。それだけが原因ではないが、Wiiは失速し、Wii Uに続く任天堂の低迷がはじまるきっかけになった。

「ニンテンドーラボ」と「リングフィットアドベンチャー」は面白い企画だが、新たな周辺機器を使うことでWiiの失敗を想起させる。

eスポーツ

eスポーツは、ただの流行から本物のスポーツとして認知されはじめている。全世界で高額賞金をかけたゲーム大会が行われ、次のアジア競技大会では正式種目に登録されている。

「スプラトゥーン」「スマッシュブラザーズ」とeスポーツで使われている任天堂のゲームもあるが、どちらも子ども向けのデザインで、大人が賞金を賭けて戦うにはちょっと弱い。

任天堂はファミリーコンピューターの頃から、「子どもと家族」のためにゲームを開発してきたので、数千万円の賞金を賭けて大人が戦うにはそぐわないイメージがある。

 eスポーツの主力として使われているデバイスはSwitchではなくPCだ。eスポーツがゲームの主流になると、子どもたちもPCでゲームをはじめ、ゲームコンソールをわざわざ買わなくなる。

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無料ゲーム

無料ゲームはスマホの主流になっている。大部分のゲームを無料で遊べて、広告と一部ユーザーの課金で利益を得るモデルだ。

この流れがスマホをだけではなく、ゲーム機の世界にも入ってきている。

PCでも大人気の「フォートナイト 」がSwitchでも人気になっていて、小学生の間で大流行している。フォートナイトは基本無料で遊ぶことができ、オンラインで遊ぶ場合も「Nintendo Switch Online」に加入する必要もなく、チャットしながら遊ぶことができる。

本来「フォートナイト 」は15歳以上が対象だが、多くの小学生が遊んでいる。無料で遊ぶことに小学生が慣れてしまうと、自社ゲームを売る任天堂のビジネスモデルに傷がつく可能性がある。

また、スマホの低価格化が進み、スマホ所有者の低年齢化が進んでいる。災害時や防犯のために位置情報を取得でき連絡が取れるスマホは小学生にも必携になるだろう。

そうなると、ゲーム機さえ売れなくなる可能性もある。

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クラウドゲーム

鳴り物入りではじまったGoogle、Appleの定額クラウドゲームは、今のところ静かな出足となっている。遊べるゲームがまだ少ないのが、原因のひとつだ。

ITの巨人である両社がこのままで終わらせるわけがなく、今後もラインナップを整え、ゲーム資産を増やしていくだろう。

今後、映画や音楽のようにゲームは買う物ではなく、定額で遊ぶのが主流になるかもしれない。

サブスクリプション型の波に任天堂も何もしていないわけではなく、有料会員サービスである「Nintendo Switch Online」に加入するとファミリーコンピューターのゲームで遊ぶことができるが、ネット対戦ができるおまけ要素でしかない。

任天堂の時価総額は約5兆円だが、AppleとGoogleレベルの巨大IT企業の時価総額は100兆円に迫る。企業の体力では勝負にならず、Appleが任天堂を買収する噂もあった。

今後グローバル企業の攻勢に任天堂は勝つことができるのだろうか。

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来年は正念場

以上、任天堂を脅かす様々な要素を見てきたが、任天堂の将来は順風満帆とはいかないようだ。

任天堂が目指してきた「ゲームで子どもを楽しませる」という定義が揺らぎ始めている。国内で言えば少子化が進み、子ども自体の数も減ってきている。スマホ、無料ゲーム、eスポーツ、クラウドゲームと、ゲームを取り巻く環境は様変わりしている。

この変貌に任天堂はついていくことができるのだろうか。

 

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