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IT・ガジェットをあれこれ語ります。Appleネタ多めです by 高山環

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コロナ禍でディズニーランドが変わったこととIT

4年ぶりのディズニーランド

久々に東京ディズニーランドへ行ってきた。コロナ禍ということもあり、しばらく行かない間に変わった点がいくつかあった。

ディズニーランドをインパークして気がついた点をご報告します。

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事前予約

コロナ禍で入場者数を制限しているので、ディズニーランドへインパークするためには事前にネットで予約する必要がある。

人数は公表されていないが、おそらく今現在(2022/01/05)2万5000人前後の入場者数だと思われる。通常時は平均4万5000人程度なので、半減近い人数に制限していると思われる。

通常時と比較して競争率が2倍なので、予約開始直後はネットに繋がりづらくなる。ネット以外に電話でも予約できるが、予約開始直後はやはりつながらない。

それでも、予約しない限りは入場できないので、頑張ってリロードして予約を取る必要がある。

ファストパスの休止

並ばずにアトラクションに乗れるファストパスがコロナによる休園をきっかけにして休止している。コロナ前のファストパスは公式アプリに対応し、発券場所へいかなくてもアプリでファストパスを取得できた。有効活用すれば、ほとんど並ばずにアトラクションへ乗れて、パーク内でのゲストの満足度は改善していた。

コロナでファストパスが休止した理由は、キャストの負担軽減だと言われている。ファストパスがあるとキューライン(待ち行列)が2列になるので、キャストの人数が2倍近く必要になる。コロナに感染したキャストは当然出勤できないので、人手不足を考えてファストパスを休止した可能性はある。

ただ、理由としては少々弱い。ファストパスがあれば人が並ばないので、感染予防に有効なはずだ。それなのにコロナ禍を理由にファストパスを休止したのは解せない。

調べてみると、どうやら海外でも無料のファストパス提供を休止して、有料化しているようだ。お金を支払うことで、ファストパスチケットが取得できる。USJでも同様の措置が行われているし、日本のディズニーランドでもバケーションパッケージと称してオフィシャルホテル宿泊とセットでファストパスを実質「販売」されている。

コロナ禍で入場者数を制限しているため、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドの収益は悪化している。少しでも売上を伸ばすために、日本のディズニーランドでもファストパスを有料化したとしても不思議ではない。

コロナ禍から回復しても、ファストパスは復活しないかもしれない。

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スタンドバイパスの開始

ファストパスに代わり登場したのが「スタンドバイパス」だ。スタンドバイパスは簡単に言えば時間指定の整理券で、指定された時間帯だけ特定のアトラクションに並ぶことができる。時間帯によってはスタンドバイパスがないとアトラクションに並ぶことすらできない。もちろん、乗ることもできない。人気アトラクションだと朝のうちにスタンドバイパスがなくなってしまう。

取得方法はファストパスと同じで公式アプリから行う。

スタンドバイパスはなぜ導入されたのだろう。やはりコロナ禍が理由だろう。一定数以上に人を並ばせないための措置だと思われる。現在のディズニーランドでは並ぶ際も他のゲストと間隔をあけることが推奨されている。必然的に並ぶ列は長くなり、通行している人の妨げになってしまう。

それを防止するためにスタンドバイパスが導入われたと思われる。スタンドバイパスの効果としては、行列が制限されるので、アトラクションに長く並ぶことがなくなった。人気アトラクションでも平均45分間前後が上限になっている。ただ、ファストパスよりは長く並ぶことは大幅に増えた。

コロナ禍から回復したら、スタンドバイパスはどうなるのだろう。おそらく今後も継続すると思われる。並んでいる間というのは買い物も飲食もできない。オリエンタルランドからしたら、できるだけ並んでいる時間を減らした方が売り上げを伸ばせる。ファストパスも列に並ばせない効果はあるが、前述の通りファストパスが有料化するなら、ファストパスの代替として無料のスタンドバイパスが今後も継続すると思われる。

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キャッシュレス決済

スポンサーのひとつであるJCBに配慮していたのか、ディズニーランドではクレジットカード以外のキャッシュレスが使えなかった。

2018年に導入されたキャッシュレス決済が、コロナ禍で推奨されるようになった。パーク内のほとんどの販売施設でキャッシュレス決済が利用できるようになり、自動販売機にも導入された。交通系電子マネー他にQUICPay、iDなど非接触型のキャッシュレス決済に対応している。

夢と魔法の国と言っておきながら、現金を使うのは興醒めだと思っていたので、この変化は喜ばしい。

消毒スプレー

パーク内の各所に消毒スプレーが設置されている。興味深かったのが、アトラクションの出口に消毒スプレーが設置されていることだ。店舗だと入店時に消毒するのが一般的だと思うが、アトラクションの場合はライドから降りた後に消毒するスタイルをとっている。

見える範囲では、ライドで握るバーなどを消毒している様子はなかった。ゲストが次々に乗り込むので、消毒する時間がないのだろう。だから、アトラクションから降りてすぐに消毒してもらうことで、感染を拡大させないようにしていると思われる。

お土産がない

ディズニーランドというとお菓子をお土産に買うのが定番だが、現在はパーク内でお菓子を買うことができない。コロナからの経済復興で、生産が間に合わないらしく、お菓子の購入は通販のみになっている。

これはオリエンタルランドとしてかなりの痛手だ。オリエンタルランドはディズニー本社へライセンスフィーを払って運営しているが、お土産などの物販にはフィーがかからないので、オリエンタルランドの重要な収益源となっている。それが満足に販売できないのは厳しい。

厳しくなったパーク運営

開演後最長となる休園、長く続く入場者制限とコロナ禍でパーク運営は厳しさを増している。ディズニーランドの収益に貢献してきたお土産も現状は充分に売ることができない。

そんな厳しい状況の中で、ファストパスが休止されてスタンドバイパスが導入された。おそらくファストパスが無償で提供されることは、もうないのだろう。アプリでファストパスが取得できるようになり、アトラクションを並ぶ時間がかなり節約できたのに、ファストパス休止はゲストの満足度を大きく低下させることになった。

それでも、ファストパスを休止しないといけないほどに、オリエンタルランドは追い詰められているのかもしれない(ディズニー本社の要請もあるかもしれない)。入場制限がいつまで続くかわからない状況では、顧客単価を上げることが必要だからだ。

コロナ禍で、ディズニーランドの夢と魔法が少し翳りが見えた気がした久々のインパークでした。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は小説家です。
ブロックチェーンなどITを題材とした小説の他に、ミステリー、恋愛物、児童文学など様々なジャンルの作品を取りそろえています。
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