WalmartがMicrosoftと提携
世界最大のスーパーマーケットWalmartがMicrosoftと戦略的パートナーシップを結んだと発表した。
MicrosoftのAzureを導入して社内システムを効率化し、IoTやAIを経営に利用する。クラウドではAWSが一番手だが、AmazonのライバルであるWalmartとしては、Amazonと組むわけには行かず二番手のMicrosoftと提携することになった。
MicrosoftとしてもAmazonを追いかけるためにAzureの顧客が増えるのは大歓迎で、MicrosoftとWalmart両社にとってWin-Winな提携だ。
Walmartの賭け
Amazonはアメリカのオンライン売上の55%を占めていて圧倒的の強さを誇っている。オンラインだけではなく、高級自然食品スーパー「ホールフーズ」無人店舗『Amazon Go」とリアル店舗でも勢力を伸ばしている。
WalmartもいくつかのIT企業やネット通販企業ジェト・ドット・コムを買収し、Amazonとの対決姿勢を鮮明にしている。
日本では西友を売却する噂が流れたが、WalmartとしてはITに投資するためにもプライオリティが低い日本市場から撤退してもおかしくない。
Walmartは売上が51兆円を超えており、Amazonとの小売での売上の差はまだ大きいが、時価総額はAmazonが2倍以上、AWSで稼いだ利益を小売に突っ込めるAmazonは脅威だ。
Amazonがリアル店舗を伸ばす前に、Walmartはオンライン販売を伸ばし、ITを活用することが不可欠だ。
IoTによる物流改革、ディープラーニングによる販売データの解析、AIによる自動販売チャットなど、小売の世界はITが主戦場になりつつある。今回のMicrosoftとの提携は、Walmartにとって最善手だと思う。