ホーム画面が反応しない?
発売されたばかりのiPhone 12 miniに不具合と思われる現象が報告されている。ケースを着用しガラスフィルムを貼っているiPhone 12 miniのホーム画面が反応しないという現象だ。この状態になると、ホーム画面のスワイプ、パスコードの入力ができなくなる。
この現象が起きる原因と対処方法をご紹介します。
原因は?
筆者のiPhone 12 miniではこの現象が発生していない。ケースはつけているがガラスフィルムを貼っていないからだ。
今あがっている報告をまとめると、この現象が発生するのは、
- iPhone 12 mini
- ガラスフィルム着用
- ケース着用
の条件が揃った時のようだ。
現在のタッチパネルは静電容量方式と呼ばれ、静電気を蓄えている画面に指で触れることで静電気の電圧の変化をパネルが感知する仕組みだ。
では、上記の3条件だと指で触れてもどうして動作しないのか。
原因は解明されていないが、静電気に関係がありそうだ。ガラスフィルムのせいで過度な静電気が帯電している可能性がある。通常のタッチパネルは適度な静電気が帯電しているが、ガラスは帯電しやすいのでガラス面にさらにガラスフィルムを貼ることで想定以上の静電気が帯電した結果、指で触れても反応しなくなったのかもしれない。
ケースを着用することで、過度な静電気がディスプレイから逃れるのを防いでいると考えられる。iPhone 12では発生せず、miniだけに発生するのは画面が小さくて帯電しやすいからだと想像できる。
ホーム画面以外では発生しないのは、一度指に反応すれば静電気量が正常な状態に戻るからだと思われる。
対処法は?
抜本的な改善方法は今のところない。対処法は、原因と思われるガラスフィルムかケースを外すことだ。どちらかを外せば、この現象は起きない。
現状は、どちらかの装着を諦めるしかない。ガラスフィルムではなく、プラステイック系のフィルムに変えるのも手だ。
<2020/11/17追記>
動作不良になった場合、カメラの金属部分に触れながらタッチすれば反応するという報告が上がっている。金属に触れることで過度な静電気を除去できるのかもしれない。
Appleは対応するのか?
多くの報告例があるので、この現象は虚偽でも偶然でもないようだ。Appleは不具合として対応するのだろうか。ガラスフィルムとケースの装着はAppleが推奨しているわけではない。ユーザーが勝手に行ったことで、正常動作をAppleが保証するかは不明だ。
思い出させるのは、iPhone 4で起きた問題だ。フレームのアンテナ部分を握ると電波が掴みづらい現象が報告されて、最終的にAppleは誤りを認め、ユーザーにバンパーを無償提供することになった。
他のスマホでも起きた現象なので、Appleだけが悪いわけではなかったが、この問題はAppleのトラウマとなり、AppleはiPhoneの電波状態をチェックする施設を作り、2度と同じ問題を起こさないように神経を使ってきた。
今回の問題はかなりの頻度で発生するのでテストをしていればAppleは事前に把握できたはずだが、ガラスフィルムとケース装着という条件ではテストをしなかったのだろう。あるいは、現象が発生するのを知っていたが、ユーザーの問題だと考え無視したのか。
いずれにせよ、Appleはなんらかの対処を迫られることになりそうだ。それまでの間、ガラスフィルムとケースでの運用を考えている人はiPhone 12 miniの購入を控えた方が良いだろう。