watchOS 9でワークアウトが拡張
WWDC22で発表されたApple Watch用OS「watchOS 9」で最も拡張された機能が、「ワークアウト」だ。
特にランニングをしている人には嬉しい機能がたくさんある。
ご説明します。
- watchOS 9でワークアウトが拡張
- 新しい表示
- 心拍数範囲
- インターバルトレーニング
- ターゲットと並走
- 自己ベストと競争
- ランニングフォームをチェック
- ランニングパワー
- 盛りだくさんの機能。他社アプリから乗り換える?
新しい表示
ワークアウトに新しい表示が増えた。Digital Crownを回すことで、アクティビティリング、心拍数範囲、パワー、高度などを表示できる。
今までワークアウト中は、心拍数や距離などは確認できたが、アクティビティリングの進捗はわからなかったので、あとどれぐらい運動すればリングを完結できるかわからなかった。
watchOS 9からはワークアウトの途中でも進捗を確認できる。
心拍数範囲
心拍数によりその運動の強度レベルを確認するのが最近では当たり前になってきている。新しいwatchOS 9では、ワークアウト中の心拍数範囲がビジュアルでわかるようになった。自分がどの程度負荷をかけて運動しているのかリアルタイムでわかるので、もっと速度を上げた方が良いのか緩めた方が良いのか運動中に確認してペースを調整できる。
インターバルトレーニング
今までは1種類の運動しか実施できなかったが、自分で複数のトレーニングを組み込むことができる。例えば、10分走って、1分歩くなどのインターバルトレーニングも組める。
ターゲットと並走
自分が設定したペースから遅れているのか進んでいるのか走りながら把握できる。スーパマリオでベストタイムのキャラを追走しているみたいだ。
自己ベストと競争
ランニングやサイクリングをしている人は、自分のお気に入りのコースがあるもの。そのコースをApple Watchが自動的に把握していて、前回の走りやベストタイムと今の走りを比べてくれる。
ランニングフォームをチェック
ワークアウトの表示に、歩幅の長さ、接地時間、上下動を新たに追加できる。特に「上下動」は新しく、腕時計型で計測できるのはGARMINぐらいか。上下動が少ない方が一般的に効率的な走りとされている。
ランニングパワー
これはWWDC22で説明されていなかった気もするけど、新たな指標「ランニングパワー」が計測できる。歩幅や上下動、心拍数などから計測するのだろうか。
盛りだくさんの機能。他社アプリから乗り換える?
watchOS 9の新しいワークアウトの機能は非常に盛りだくさんだ。ランナーにとって興味をそそられる機能が多い。これらの新機能が他社のランニングアプリで使えるかというと、多分無理だろう。他社にも解放されるAPIもあるだろうが、Apple Watchはバッテリー管理がシビアなため、他社アプリには制限がかかる場合が多い。
じゃあ他社アプリからワークアウトを乗り換えれば良いかというと、そう簡単でもない。ランニングアプリには継続したくなる機能が用意されている。例えばNikeのアプリ「Nike Run Club」では走行距離をカウントするだけではなく、走り方によってさまざまなトロフィーがもらえる。だから、ランニングアプリを乗り換えるのには決断が必要になる。
ただ、Apple Watchで複数のランニングアプリを起動することも可能だ。ちょっと面倒だけど、「Nike Run Club」と「ワークアウト」を起動して、両方で計測することもできる。しばらくはそれで様子を見るのもありだと思う。