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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の 「夏のピルグリム」 が7月18日に発売になります。初の単行本形式の小説です。
興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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EvernoteからUpNoteへ移行する際に気をつけること

16年使ったEvernoteからお引越し

2008年からEvernoteをずっと使ってきました。Evernoteは、クラウドメモアプリで、2010年ごろに一世を風靡したアプリです。
僕は全ての情報をEvernoteに集約しています。日記や小説の原稿、紙の書類もスキャンしてEvernoteに格納しています。

ずっと有料会員で使ってきたのですが、値上げに次ぐ値上げが続き、現在はPERSONALプランで年間9,300円かかります。
また、同期ができないなどの障害も多く、ここ数年はそろそろ乗り換えたいなと検討していました。

色々あるクラウドメモアプリの中から、UpNoteを選択しました。
選んだ理由は、Evernoteのインターフェイスに最も近いことと、買い切りだったからです。
UpNoteのUIは、Evernoteにかなり似ています。Evernoteを参考に開発したのでしょうね。UpNoteを使っても違和感はほとんどありません。
UpNoteは買い切りで、現在の価格は4,000円前後(契約するタイプによって微妙に違います)です。Evernoteの年間料金の半額以下で永久に使えます(契約が切れたEvernoteから40%オフをオファーされて、ちょっと心が動きましたが、それでも一度支払えば永久に使えるUpNoteはポイントが高いです)。
インポートも簡単です。Evernoteからの移行を想定しているようで、UpNoteはEvernoteのノートをノートブックごとインポートできます。
UpNoteを使い始めてしばらく経ちますが、大きなトラブルはありません。キーボートショートカットが異なるなど戸惑うことはありますが。徐々に慣れてきました。
ただ、EvernoteからUpNoteへ移行するのに気をつける点がいくつかありましたので、ご紹介します。

一回のインポートには上限がある

EvernoteからUpNoteへのノートの移行は容易で、Evernoteをノートブックごとエクスポートして(拡張子enexファイル)、そのファイルをUpNpoteにインポートできます。ただし、1つのファイルは4GB未満の容量制限があります。Evernoteのノートブックが4GB以上の場合は、エクスポートの際にファイルを分割する必要があります。

ショートカットはハッシュタグで

EvernoteからUpNoteへ移行すると、気になるのが「ショートカット」がないこと。Evernoteには、目立つ場所にノートのリンクが貼れる「ショートカット」という機能があります。
ショートカットと同等な機能が必要なら、ハッシュタグで代用しましょう。ハッシュタグ「#ショートカット」を該当するノートに書けば、ショートカットに表示していたノートだけをまとめることができます。
UpNoteはハッシュタグを任意で並べ替えることができるので、「ショートカット」タブを先頭に並べることができます。
ただ、Evernoteのようにサイドバーに展開するなどはできません。

AND条件検索は単語間に半角スペースを挿入する

UpNoteは、ラベルなどの表示項項目は日本語化されていますが、ローカライズ化が完璧ではない点があります(創業者が日本好きで東京にオフィスがあったEvernoteは日本語に完璧に対応しています)。
というわけで、UpNoteを日本語環境で使用するときは、いくつか注意が必要です。特に日本語で検索するときは気をつけなければいけません。
UpNoteでAND条件検索したいときは、全角スペースで単語を空けて入力するとうまくいきません(Evernoteでは正しく検索できます)。
UpNoteの場合は、全角スペースの代わりに半角スペースを用いると、正しいAND検索ができます。

OCRは「メモ」で

UpNoteにはOCR機能はありません。
書類をスキャンすることはできますが、スキャンした画像から文字起こしをすることができません(Evernoteには「文字起こし」機能があります)。
iPhoneの「メモ」やMacの「プレビュー」で画像から「文字起こし」ができるので併用しましょう。

「クイックノート」は「新しいノート」

すぐにメモが残せる「クイックノート」に該当する機能がUpNoteにはありません。MacならメニューバーからUpNoteのアイコンをクリックして「新しいノート」で代用できます。

ゾウが恋しい

UpNoteのレイアウトはシンプルで美しいのですが、悪く言うと無味乾燥です。アイコンもシンプルです(少し前のアイコンは青の矢印でした)。

Evernoteのアイコンは緑の象です。長らく使っていたので、像のアイコンには愛着があります。慣れるでしょうけど。

まとめ

UpNoteに移行して大きく困った点はありませんでした。
一方でEvernoteよりUpNoteが優れている点もそれほど多くありません。
UpNoteの方が多少キビキビ動く印象はありますが、文字起こし機能がないなどEvernoteより劣る機能もいくつかあります。
以前のEvernoteには不具合がありましたが、最近のEvernoteはバグも少なく同期も問題ないので、現行Evernoteの課題は、高い価格だけです。
毎年のお布施が払えるなら、Evernoteを使い続けても良いかもしれません。

著者初の単行本形式の小説「夏のピルグリム」がポプラ社より発売中です。「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作です。よろしかったら書店で手に取ってみてください。善い物語です!