Netflixと連携
KDDIがNetflixとのセット料金を発表した。
20GBのデータ利用量にプラス1,000円で、Netflix(ベーシック)、ビデオパスと5GBのデータ利用量が追加できる。
お得かどうか分析
これはお得なのだろうか。20GB以上利用する人であれば、5GBの追加料金は5,000円になるので、確かにお得だ。30GBのプランは20GBより2,000円プラスなので、ちょうど25GB使いたい人には1,000円プラスで他のサービスがついてくることになる。25GBピッタリ使いたい人がどれだけいるかわからないが。
ビデオパスとNetflixの両サービスが付与するのはどうなのだろう。詳しく確かめていないが、重複する作品もあるだろうし、Netflixだけを視聴したい人にはビデオパスは不要だ。
しかもNetflixのベーシックプランはSD画像なので、テレビ画面で視聴するならHD画像が選べるスタンダードプランが必要だろう。そうなるとプラス月額300円だ。
サービスに活路を見出す携帯キャリア
各携帯キャリアは格安SIMに押されて、回線使用料だけではなく、サービスの拡販に活路を見出している。
携帯最大手NTTドコモは、dポイントを中心にdTV、dマガジンなどのサービスを促進している。スポーツネット中継のDAZNと提携し、通常料金より約800円安い「DAZN for docomo」を提供して好評だ。
auもビデオパスなどを展開しているが、ドコモとは差が開いている。auは販売サイトと連携して効果を出てきている。動画配信サービスでも「DAZN for docomo」の対抗として、今回のNetflixとの連携があったのだろう。
USを中心に世界を席巻するNetflixだが、日本ではドコモのdTVと大差がついており、追いつくためにもauとの連携は渡りに船だったわけだ。
思惑が見え隠れする料金プラン
ただ、筆者の感想では、あまりお得な感じがしない。Netflixの通常料金よりも支払う金額が大きいので、「DAZN for docomo」と比べてお得感が低い。
ビデオパスも広めたいauとあまり値引きをしたくないNetflix双方の思惑が絡み合い、あまり有用だとは思えない5GBを追加して無理やりパッケージにした印象を受ける。
このauとNetflixの連携が成功するかどうか注視したい。