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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の 「夏のピルグリム」 が7月18日に発売になります。初の単行本形式の小説です。
興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」の舞台はどこか?

「ふたりの余命」の舞台

最初からクイズ。

10月5日発売の「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」の舞台はどこでしょう?

クイズを出して言うのもなんですが、「ふたりの余命」に特定のモデルの街は存在しません。行ったことがあるいくつかの街のイメージを混ぜて書いています。
小説内に出てくる実在の地名のひとつが「相模湾」です。主人公が通う高校がある場所が、「相模湾に面した小さな街」と表現されています。
相模湾といえば、すぐに思い浮かぶのは湘南だと思います。どこまでが湘南なのか論争が昔ありましたね。
ふたりの余命」の主人公が通う高校は海の近くにありますので、湘南あたりが有力になると思います。

学校の他には、ある登場人物の住む街が「海岸沿いにある学校から電車で十五分ほど離れた丘陵地の街」と描写されています。その街は海岸沿いの街と比べて高級住宅街になっています。湘南周辺の丘陵地帯にある高級渋滞街というと、逗子にある「披露山」がまず思い浮かびます。
披露山周辺は披露山庭園住宅地と呼ばれて、芸能人の家が建ち並び、超超高級住宅地です(この登場人物が住む街よりかなり上級な感じがします)
そうなると、「海岸沿いの街」は逗子も有力です。ただ、逗子から披露山まで「電車で十五分」もかかりませんし、そもそも披露山に最寄駅はありません(お金持ちは電車に乗らないのでしょうか)。
作者のイメージは、披露山よりも川崎の「鷺沼」や横浜の「青葉台」が近いです。もちろん、どちらの街も湘南から電車で十五分では着きませんが。

物語に出てくるもうひとつの具体的な地名は「新宿三丁目」です。ある人の店が新宿三丁目にあったと表現されています。この店がある場所は新宿通り周辺をイメージして書きました。
新宿三丁目は新宿御苑の最寄駅になり、新宿伊勢丹にも近い場所です。新宿寄りは繁華街が広がっていますが、少し離れると落ち着いた店が多い印象です。

仮に主人公の高校が逗子にあるとすると、逗子から新宿三丁目までは電車で1時間15分ぐらいなので、高校生が行けないことはないです。

小説の舞台は実在の街と完全に一致はしませんが、関東の人はなんとなくイメージがつくでしょうか。
ふたりの余命」を読む際の一助になれば幸いです。