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Qrio Lockの不具合でわかるクラウドサービスの落とし穴

Qrio Lockに不具合

スマートロック「Qrio Lock」のサーバーに不具合が発生して、11月27日から12月1日まで生姜が続き、12月2日にようやく改善した。Qrio LockはQrio Hubを通してサーバーと通信して、リモートで鍵を操作できるが、そのサーバーに問題が起きていたようだ。

Qrio LockはBluetoothでも通信できるので、鍵に近寄れば開けることができるが、遠距離にいたら鍵を操作できないし、確認ができない。

銀行や携帯電話キャリアの不具合は大きな話題になっているが、この件は大きく報道されていない。銀行や携帯電話に比べてユーザー数が少ないことが理由だが、この件はクラウドサービスの危険性を示唆しているかもしれない。

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自宅に入れない危険性

Qrio LockはBluetoothで接続して鍵を操作できるから、クラウドサービスに不具合が生じても家に入れるが、もしもBluetooth接続ができずにクラウドサービスに頼る状況だったらどうなるだろう。家に入れなくなる。

リモートで操作できるということは、クラウドシステムに問題が起きた場合、その操作ができないことを意味する。物理的障害ならハードウェアを交換すれば復旧するが、ソフトウェアのバグだとすると、バグが見つかり修正しないと復旧しない。

もちろん、このようなことにならないために、インフラベンダーは慎重に慎重を期してシステムを構築し、メンテナンスを実施している。重要なシステムは二重化、三重化されていて、ハードの不具合が生じてもシステムはダウンしないようになっている。

今回問題が起きていたQrioはどうだったのだろう。

Qrioの発表では、サーバーへの一時的な負荷増大が原因だったとある。Qrio Lockのユーザー数が急に増加するとは思えないので、何らかの不具合によって作業がループ、サーバへのアクセスが一時的に急増して、サーバーがダウンしたと考えられる。サーバーがダウンしたらリブートするか、バックアップへ移行すれば良いはずだが、障害発生から復旧まで一週間かかった。バックアップが用意されていなかったのか、バックアップへの移行に失敗したのか。

長時間復旧しなかっただから、Qrioのシステムのバックアップが貧弱だったと言わざるを得ない。

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Qroはソニーの子会社ではあるが、会社の規模は小さく、使える資金もそれほど多くはないのだろう。そういった企業のシステムを使うにはリスクがあることを頭に入れておかないといけない。

企業規模だけが問題?

銀行や携帯電話会社に比べて、Qrioは小さな会社だ。だけど、みずほ銀行やNTTドコモなどの日本を代表する巨大企業のサービスでも問題が起き、サービスが数時間使用できなかった。

企業の大小に関わらず、どのサービスも障害が発生し、使えなくなることがあることを心に留めておかないといけない。

クラウドなど中央集権的なシステムだと、システムに問題が起きたときに多くのユーザーがサービスを使えず困ることになる。どんなにバックアップを用意しても、不具合は起きるし、不具合から復旧するまでに時間がかかる。

自分がどのサービスにどの程度依存しているか、そのサービスの代替手段を自分が持っているのか(Qrio Lockの場合なら物理キーを持ち歩くこと)確かめておく必要がある。

クラウドは万能ではないし万全でもない。バックアップは企業だけではなくユーザーも準備する必要があると思います。

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