小説とIT

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の 「夏のピルグリム」 が7月18日に発売になります。初の単行本形式の小説です。
興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

MENU

新型MacBook Airが広げるAppleの空

Macbook Airの新型モデル発売の情報が流れている。

www.itmedia.co.jp

MacBook AirはMacBookシリーズの最廉価版として、エントリー層や大学生に人気を博しているが、近年はモデルチェンジも遅れ気味で、当初MacBook Airの代名詞だった薄型モデルのポジションはMacBookが占めている。

新型iPadやAirPodsの情報も流れており、WWDCに向けて新製品発表の期待が高まるが、MacBook Airが存続するのは筆者には意外だった。

従来のAppleの戦略

古くはiPod Classicのようにモデルチェンジがない機種はいずれディスコンされるのがAppleのやり方で、近年ではMac miniとiPad mini、MacBook Airがその対象だと考えていた。

iPhone Xでもわかるとおりハイエンドの製品から高いマージンを得るのがAppleのビジネス戦略であり、アップデートに投資してまで廉価版を維持することは従来はしなかった(アップデートしない旧機種を廉価版で販売することはある)。

報道のとおり、MacBook Airをアップデートして、今よりも安い価格で提供するなら、Appleの方針が変わり、エントリー層も重要視するようになったことになる。

Surfaceの存在

方針を変更する一つの理由はMicrosoftのSurfaceだろう。Surfaceはエントリー層、特に大学生に浸透しており、Windows PCを使い始めるきっかけとなっている。もともとSurfaceはOSとハードを一体化した製品を作るAppleの手法をMicrosoftが真似して生まれた製品なのだが、圧倒的なWindowsのシェアを背景に売上を伸ばしている。

Appleとしては将来的にMacを使用するユーザーが減っていくのを恐れているに違いない。

規模の拡大を目指す? 

もうひとつの理由は、シェアを獲得し、総売上を伸ばす戦略を取る必要がでてきたことだ。最大の売上を誇るiPhoneの台数が伸び悩んできており、高価格帯のiPhone Xでも台数の停滞を補えないことが予想される。

今後もApple全体の売上を伸ばすためには、ハイエンドユーザーだけではなく廉価帯のユーザーも確保する必要がある。MacBook Airだけではなく、新型iPhone SEの噂もあり、Apple全体が規模を志向しはじめているのかもしれない。

気になるのは品質

安くて良い製品の登場は歓迎すべきことだが、心配なのは品質だ。以前のエントリーでも書いたように、最近のApple製品の品質は中途半端で販売計画に遅れも生じている。

製品ラインナップを廉価帯に広げることで、開発チームにはより負荷がかかることになる。

品質が落ちAppleブランドに傷がつくようなら、Appleのビジネス全体に支障をきたすことになるだろう。