Lightning端子廃止の計画
iPhone XからLightning端子を廃止する計画があったようだ。
今までAppleはレガシーの端子を排除してきた。スティーブ・ジョブズとジョナサン・アイブのふたりは、廃止が躊躇われてきた古い規格を製品から大胆に排除し、シンプルで美しい製品を追求した。
FDDを持たない初代iMac
最初の成果が、ボンダイブルーの初代iMacだ。まだ周辺機器が出回っていたシリアルポート、SCSIポートを削除し、フロッピーディスクドライブをも取り去った。
当時は気軽なデータ交換にフロッピーディスクをまだ使っていたので批判はあったが、代わりにUSB端子を採用し、USBの普及を後押しした。
LANポートがないMacBook Air
2008年に発表したMacBook Airでは、有線LANポートとCDドライブを取り去った。ビジネスホテルに無線LANがまだ普及しておらず、有線LANポートがないと困る意見が多かったが、Wi-Fiの普及が加速し、MacBookだけでなく多くのノートPCから有線LANポートが消えた。
存在自体がレガシー否定のiPhone
iPhoneは存在自体が、PCの常識だったレガシー端子を否定した製品だが、登場以降も旧規格の排除に励んできた。iPodから使ってきたDockコネクタをiPhone 5で廃止し、記憶に新しいところではiPhone 7でイヤホンジャックを取り去った。イヤホンジャック廃止も批判を浴びたが、Bluetoothイヤホンが流行し、同時に発表したAirPodsのヒットでワイヤレスイヤホンが標準化した。
いずれなくなるLightning
今回話題にあがったLightning端子の廃止も、いずれ実行されるだろう。ワイヤレス充電とWi-Fiでのデータ更新が可能になっているので、Lightning端子がなくても実質的に問題はない。 ただ「あったほうが便利かもしれない」から残しているだけで、旧規格が新しい規格の発展を阻害していることをAppleは知っている。