宝島社より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」 が発売になりました。私にとっては初の商業出版になります。
自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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会社員が守るべきたった一つのルール

会社員時代のことをあれこれ思い出していたら、そのときに自分が守っていたことが頭に浮かびました。当時は、仕事を効率的にこなすために、山ほどあるライフハックを調べて、ビジネス書をたくさん読みました。読んだことはほとんど覚えていないし、実践できたこともあまりないけど、ずっと守り続けていたことがありました。

それは「他人に愚痴を言わないこと」です。なんだか小学生への教えみたいだけど、企業で働いている間ずっと守っていた唯一のことかもしれません。

企業という組織で働くということは、他人と一緒に働くということです。自分の考えるとおりに事が進むわけがないし、他部署との折衝など色々と面倒なことがあります。
うまくいかないとつい愚痴を吐きたくなりますが、僕はおそらく一度も他人に愚痴を吐きませんでした。
他人に愚痴を吐いても問題は解決しませんし、大抵の場合、愚痴を吐かれた人も面白くありません。お互いに愚痴を吐くことで、親密な関係を築く方法もありますが、そういうやり方を僕は好きではありませんでした。
他人に愚痴を吐くのではなく、どうして「嫌だと思うのか」を感情を切り分けして根本原因を探り、解消法を考える方が好きでした。
愚痴を吐きたいと思うということは、何かしら嫌な事があるはずです。ただ「嫌だ」「ムカつく」で終わらせるのではなく、その元になる原因を探ることで、対処方法が見えてきます。

愚痴を吐く行為にも効用はあります。自分の内にマイナスを溜めておくと、心身に悪影響がある気がします。負の感情を抱えているとそのことばかり考えてしまい、他のことが考えられなくなってしまいます。
だから、僕は家族に面白おかしく話すようにしていました。家族は仕事のことをほとんど知らないし、利害関係もありません。だから、思う存分話せるわけです。
ただ、悪口や愚痴は聞いている方も面白くないので、必ずお笑いに変えて話すようにしてました。
基本的に自宅にいるときはくだらないことばかり口にしているので、お笑いのネタのひとつとして、家族も不快に感じず(多分)、聞いてくれているはずです。

どこまで出世や成績に効果があったかわかりませんが、愚痴や悪口を言わないことで、社内に敵を作ることはないし、同僚を不快に思わせることもなかったように思います。