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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

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メタバースがセカンドライフと3Dメガネの轍を踏まないために

メタバースはバズワード?

メタバースがバズワードになっている。連日メタバースへの投資が発表され、メタバースは次世代技術として注目を集めている。

だけど、本当にメタバースを多くの人が今後使うようになるのか。メタバースは以前の3Dメガネと似ているところがある。

メタバースの今後について考えてみます。

メタバースは3Dメガネ

メタバースと聞くとセカンドライフを思い出す人も多いと思う。セカンドライフは2000年代に一時期流行したヴァーチャルワールドだ。今でも利用者がいるらしいけど、多くの人はすぐに辞めてしまった。

メタバースの現状を考えると、3Dメガネを思い出す。3Dメガネは映画や映像を立体的に鑑賞するためのメガネだ。2009年の映画「アバター」で注目を集め、多くの映画やテレビが3D対応になったが、今では3D対応のコンテンツはごくわずかで、3Dメガネをかける人も少ない。

セカンドライフとメタバースとの違いは、VRゴーグルの有無だ。メタバースではVRゴーグルを装着することで、立体的なメタバース(仮想空間)に没入できる。

このゴーグルと3Dメガネというのは見た目も役割もよく似ている。メタバース世界に入るにはゴーグルを装着する手間があり、見た目も良くない。

セカンドライフが一般的なサービスにならなかったのは、セカンドライフではなくても同じようなサービスが受けられるからだ。人とコミュニケーションを取るのはセカンドライフがなくてもチャットや携帯電話でいつでも話せるし、買い物はネットショッピングでできる。

メタバースも同様で、メタバース内でできることはすでに他のサービスで実現できている。メタバースと既存サービスとの違いはVRゴーグルやグローブなどを用いて「リアル」に感じられるところだ。つまり面倒なVRゴーグルを装着しないと現時点ではメタバースを利用する意味がない。

面倒臭さを超えるために

3Dメガネが廃れた理由は装着するのが面倒臭くて、見た目がカッコ悪いからだ。VRゴーグルを装着するのも同様に面倒臭い。この面倒臭さを許容できるほどのサービスが提供されないとメタバースは一般化しないだろう。またはVRゴーグルではなく、もっと簡易にメタバース世界に入れるデバイスが発明されるか。

ここを無視してメタバースが進化していても、セカンドライフと3Dメガネの轍を踏むことになるだろう。

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