発売から20日
宝島社文庫「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」が発売されてから20日が経ち、いくつか感想をいただきました。
この感想がKindle版と違うのが興味深いのでご報告します。
異なる感想
「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」(以下、宝島社文庫版)は、Kindleで出版した「ふたりの余命」(以下、Kindle版)が元になっています。
Kindle版は、「ふたりの想いに感動した」「ラストで泣いた」という感想が多かったです。
「ふたりの余命」は男女高校生が主人公なので、比較的若い人が多い印象です。
宝島社文庫版では、途中にでてくる男との会話が印象的という感想をいただきました。恋愛の話ではなく、仕事や生き方の話です。一年以上販売している「ふたりの余命」では数多くの感想をいただきましたが、この箇所に言及した感想はゼロでした。
宝島社文庫「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」は、働いている人の読者も多いようです。
異なる読者層
感想の違いは、電子書籍と書籍の読者層の違いといえるかもしれません。スマホやタブレットで読む人はデジタルデバイスに慣れた若者層が多いのでしょうか。
「電子書籍ビジネス調査報告書2023」の調査によると、10代20代では電子書籍の利用率は50%を超えていますが、40代50代の電子書籍利用率は50%以下です。
こちらの調査でも、やはり若年層の電子書籍利用率が高く、年代が高まるにつれて、紙の本だけを読む人が多い結果になっています。
この調査結果からわかる通り、従来から紙の本を読んできた人が宝島社文庫版を購入してくれているのかもしれません。
宝島社文庫版は文庫だから文字は比較的小さく、若い層に受けいられそうな表紙をしていますが、それでもKindle版よりも読者層は高めになるのですね。
サンプル数が少ないので、確定した情報ではありませんが。
今まで僕はKindleだけで出版していたので、比較的若い人をターゲットに書いていたつもりですが、書籍で出版するなら、もう少し高めの年代を意識して執筆した方が良いかもしれません。