一ヶ月に100キロ
僕は一ヶ月100キロ走るようにしています。
一日3キロちょっと毎日走れば一ヶ月で100キロになるので、そんなに難しいことではありません(と思います)。(交通事故に遭ったりして)中断したことはあるけど、もう10年以上この生活を続けています。
走り始めたきっかけ
走るきっかけになったのは、村上春樹さんです。
村上春樹さんは、毎年フルマラソンを走っているランナーでもあり、毎日1時間をランニングに費やすので、1日を23時間と考えているそうです。
小説家になりたいと強く思ったときに、日本で最も有名な作家のひとりである村上春樹さんの真似をすれば小説家になれると無邪気に考えて走りはじめました。
この記事は、村上さんのエッセー「走ることについて語るときに僕の語ること」をひねったタイトルにしています。
走る効用
毎日走ったところで、もちろん小説は1文字も書けません。走る時間があるなら、机に向かって書いたほうが良い気もしますが、この走る時間が小説を書くのに、僕にとってとても大事なんです。
走っているときはスマホが使えないので、情報をシャットダウンすることができます。走りながら街の風景を見ていると、ふと新しい表現が思いついたり、物語の矛盾を解決する方法が浮かんだりします。
なにがどうのように作用しているかわかりませんが、家にいてもこのようなアイディアが出ることは少なく、走っているときに良い解決方法が思いつくことが多いです。
もうひとつの走る効用は、街の風景が見られることです。走っていると、変わった形の家を見つけたり、新しい店がオープンしていたりと新しい発見があります。歩いている人や庭を掃除している人を見かけます。金木犀の香りや頭を垂れる稲穂を見て、季節の移り変わりを感じることもあります。
それらの風景を、すぐに小説に使えるわけではありませんが、書いているときに、ふと過去に見た街の風景が浮かび新たなシーンが生まれることがあります。
オーディオブックも
走ることは小説執筆に効果があるのですが、欠点は時間を消費することです。ランニングに、走る準備とシャワーの時間を合わせると1日1時間程度消費します。その分、小説を書いたり、本を読んだりする時間が減るわけです。
走っている時間を有効活用するために僕がしているのは、オーディオブックを聴くことです。走ってリフレッシュしながら、本を聴くことができて、一石二鳥です。
耳で聴いても場面が浮かばない人もいるらしいので、オーディオブックは向き不向きがあるのですが、僕は幸い”耳読”でも黙読と同じぐらい内容が頭に入ってくるので、オーディオブックは役立っています。
普通の読書と同じように、オーディオブックを聴いているときに小説のアイディアが浮かび、気になるフレーズを発見することがあります。
アイディアが浮かぶのは良いのですが、走っているときは、その場でメモしにくいのが難点です。覚えておこうと思うのですが、走り終えるとすっかり忘れてしまうこともしばしば。
本当に大事だと思えるときには、その場で立ち止まり、スマホに入力するようにしています。
おすすめはしません
ランニングが趣味の人は「走るのは最高だよ。走らないのはもったいない」と他人に走ることを勧めてウザがられることがあるようです。
というわけで、おすすめはしませんが、気になった方はぜひ試してみてください。