宝島社より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」 が発売になりました。私にとっては初の商業出版になります。
自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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新人小説家は次回作になにを書くべきなのか

昨日のnoteに書いたように、新人小説家がやるべきことは「次回作を早く書くこと」だと思います。
では、次回作にどのような小説を書くべきなのでしょうか。

デビュー後の2冊目の本は「デビュー作に似たジャンルの作品」を書くパターンが一番多いように思います。そりゃあそうですよね、ベタベタのロマンス小説を読んで、その作家のファンになった人が次回作を読んだらバリバリホラーだったら腰を抜かすでしょう。

ホラー作家の巨匠スティーヴン・キングは、超能力少女が主人公の「キャリー」でデビューした後、吸血鬼が登場する「呪われた街」を編集者に見せたところ、「超能力ものの次に吸血鬼ものを書いたら、君はそういう作家だとレッテルを貼られることになるよ」と言われたそうです。
この編集者が言ったように、2冊目の本はその作者のキャラクターを強く印象付けることになるわけです。その後、キングはモダンホラーの第一人者となるので、何の問題もなかったでしょうが。

僕の場合、デビュー作の「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」は、高校生の恋愛ミステリーなので、定石で行くなら、若い人が主人公の似たジャンルを書くのが無難だと思います。
ただ、本当にそれが読者が望んでいるのかは、ちょっとわかりません。名もなき新人小説家(このフレーズをちょっと気に入っています)には、そんなに多くのファンがいないわけですから、デビュー作と同じ作品を書けばヒットするとは限らないわけで、思い切って全然違うジャンルの作品を書くのもありかもしれません。

ちょっとややこしいのは、僕の場合、Kindleで多くの作品を出版していることです。
ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」の元になった「ふたりの余命」は、元々Kindleで出版していた作品でした。
Kindleでは、恋愛もの、SF、ミステリー、ファンタジー、サスペンス、家族もの、時代もの、純文学など様々なジャンルを書いて出版してきました(書いていないジャンルはホラーだけかも)。だから、書こうと思えば多分どのジャンルも書けます。
すぐに出版したいなら、過去の作品を改稿するのが一番早いですが、「デビュー前の作品に固執するな」という先輩方の教えもあるので悩ましいところです。

幸いなことに、昔から小説のネタに困ったことがなく、書きたい物語は常に10個近くストックがあります。過去の作品は忘れて、新しい作品の完成を目指した方が良いように思います。

大前提として、名もなき新人小説家が「この作品を本にしたい」と言っても、出版してくれる出版社がいなければ、本を出すことはできません。
編集者の方がOKと言ってくれる作品を書く必要がありますけどね。

あまり深く考えずに、とにかく色々アイディアを出してプロットを作るべきなのでしょう。というわけで、次回作を色々と考えつつ作業を進めているところです。