宝島社より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」 が発売になりました。私にとっては初の商業出版になります。
自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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1900日間ブログを書いて分かったこと

ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」」が発売される数日前から、このnoteを開設しましたが、昨年までは「はてなブログ」にほぼ毎日ブログを投稿していました。その数約1900記事。内容は、ITに関する記事がほとんどです。

会社を辞めてから5年の間、ほぼ毎日欠かさずブログを投稿していました。
ブログを書きはじめたのは、毎日を規則正しく過ごすためでした。
退職して毎朝どこにも出勤する必要がなくなり、自堕落になってしまうのが怖かったので、朝起きたらブログを投稿することをタスクに設定しました。しばらく続けたら、ブログを書かないと気持ち悪く感じるぐらい習慣化したので、五年間続けることができました。
もうひとつの理由は、文章力の向上です。小説を書いても文章は上手くなりますが、小説を完成させるためには取材と推敲、改稿も必要なので、新しい文章を毎日書くわけではありません。
ブログではITに関する話題を取り扱ったこともあり、小説とは異なりブログの文章は説明文に近い文体でした。
僕の小説は、描写がわかりやすく、場面が頭に浮かぶという感想を受けることが多いのですが、逆に説明文はちょっと苦手でした。
だから、ブログを毎日投稿することで説明力をつけようと考えたわけです。

小説は描写と説明の繰り返しだといわれます。乱暴に言えば、会話や風景など登場人物がいる現在の描写と、これまでの経緯を伝える過去の説明を組み合わせたものが小説だといえます。
ブログで説明文を毎日書くことによって、小説内で状況説明をする文章を書く力を養えたと思います。

やると決めたら、僕はしつこいので、ブログの投稿を五年間続けることができました。
1900のブログを投稿したことで、小説内で状況を説明する文を書くことが苦にならなくなりました。

どうして昨年でブログの更新をやめたかというと、「第12回ポプラ社小説新人賞」の奨励賞を受賞したからです。
賞をいただいたことで、今まで以上に集中して小説家を目指すことを決意し、小説の執筆に専念するために、IT関連のブログの更新をやめることにしました。
当時は「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」の出版する話もありませんでしたから、プロの小説家になれると決まっていませんでしたが、チャンスを逃さないために、ブログをやめて小説に一本に絞った次第です。

小説執筆に専念すると言っておきながら、今はnoteを毎日更新するのはどうかと思いますが、一人でも多くの方に「高山環」を知ってもらい、自著を手に取ってもらうために投稿しています。
作者に興味を持ってもらえれば、名もなき新人小説家の本を読んでもらえるかな、と。

偉そうに言っていますが、小説家になってnoteを更新するアイディアは、岩井圭也さんのnoteを読んで思いついたことです。作家である岩井圭也さんは5年前にデビューしてから多くの著作・ヒット作を残しています。岩井さんは毎日「活字ラジオ」という記事をnoteに投稿しています。

様々なジャンルを描く岩井さんには以前から勝手に親近感を抱いていました。
複数の連載を抱えて、ご多忙な岩井さんが毎日更新できるなら、自分でもできると思い、noteの投稿を始めました。
今後も毎日投稿できるかわかりませんが、生暖かい目で見守っていただければ幸いでございます。