日本のYouTube人気は異常?
YouTubeが人気だ。YouTubeは全世界で人気だが、日本の視聴時間は本場のアメリカを上回る。アメリカではTikTokの視聴時間が伸びているが、日本では特に若者のYouTube視聴時間は伸びていて、一日平均約2時間視聴している。
どうしてこんなに日本でYouTubeが観られているのか理由を考えてみます。
インフラ
日本ではYouTubeがインフラになりつつある。ニュース映像や雑誌の記事、記者会見の生中継などYouTubeが使われ始めている。もともと個人が面白い動画を流すところから始まったYouTubeだったが、大量な動画を流せるようにシステムが増強されてきた。誰でも強固なシステムを自由に利用できるのは大きい。もしも、個人や団体が動画配信システムを用意したら多額のコストがかかるはずだ。最近では、報道機関やメディアが自社のシステムではなく、YouTubeを利用しているケースも大きい。
収益化
YouTubeに多くの動画が集まった背景には「収益化」がある。YouTuberが大金を得た話が広がり、YouTubeは収益が得られるという常識が世間に定着した。
YouTubeに視聴者が増えたことで、動画配信者の収益も伸びている。
テレビ局やラジオ局、雑誌社がYouTubeに動画を投稿するのは、自社のサービスや紙の雑誌で出すのと同じかそれ以上に収益が大きくなっているからだ。
YouTuberのアイドル化
有名人になったYouTuberはアメリカにもいるが、日本ほどアイドル化したYouTuberはいない。アメリカでは特殊な技能で有名な人がYouTubeで有名になったケースが多く、普通の人がYouTubeで有名になったケースは日本ほど多くはない。
日本はゲーム配信やお笑い系で芸能人のようにアイドル化したYouTuberが存在する。
アイドル化したYouTuberが、YouTubeだけではなく、音楽やグッズなどで利益を得ているケースも日本では多い。
ゲーム実況
10代がこぞって視聴しているのがゲーム実況だ。
ゲーム実況はアメリカ発の文化だが、日本では独特の発展を遂げている。ゲームが上手い有名ゲーマーだけではなく、一般に近い人が集団でわちゃわちゃ楽しくゲームをしているシーンを撮影して流している動画が人気だ。
動画を観て自分も上手くなろうというより、推しの人がゲームで楽しんでいる姿が観て楽しむというのは日本特有の楽しみ方だと思う。そういったゲーム実況が日本のYouTube人気を支えている。
YouTubeという巨大メディア
若者がテレビを観なくなったと言われて久しい。若者はアマプラやネトフリよりもYouTubeを視聴している。YouTubeは基本的に無料なので、お金がない若者でも楽しめる。
若者の間では、YouTubeは巨大なメディアとなっている。趣味や娯楽を楽しむ手段として、ニュースや教養を得る手段として、多くの若者がYouTubeを活用している。地上波テレビ局やNetflix、Amazon Prime Videoと同等なレベルか、それ以上の位置にYouTubeはある。
視聴者が増えれば、より多くの動画がYouTubeに集まり、さらに視聴者が増えていく。このサイクルが続く限り、YouTubeの人気が落ちることは当面ないと思われる。