完全体ではないiOS 16とwatchOS 8
9月13日にiOS 16とwatchOS 8が公開される。WWDCで発表された新機能の多くが内包されている。
ただ、明日アップデートしてもまだ使えない機能がいくつかあるので、ご紹介します。
- 完全体ではないiOS 16とwatchOS 8
- iCloud共有写真ライブラリ
- Matterに対応
- CarPlay
- 共同作業アプリ
- 過去の自分とレース
- ホームの変更
- ちょっと心配なAppleのソフトウェア開発
iCloud共有写真ライブラリ
iCloudを使って写真ライブラリを共有できる機能。今までの共有アルバムと違い、アルバムを作成する手間をかけなくても、家族内で写真を共有できる。
この機能は明日のアップデートには含まれておらず、年内に登場する予定。
Matterに対応
家電をコントロールするスマートホームの共通規格である「Matter」への対応も年内に登場する予定。AmazonのAlexaやGoogleのGoogle Nestが人気で、規格が複雑だからか、いまいち盛り上がっていないAppleのHomeの復活の嚆矢になるはずだけど、もう少し待つ必要がある。まあ家電側が対応してくれないと意味がないので、あまり困らないけど。
CarPlay
次世代のCarPlayは来年後半に登場する予定。来年の後半だったら、iOS 16ではなく、iOS 17が登場する時期に入ってしまう気もするけど。来年に向けて少しずつ新しい機能が発表されるらしいけど、どうしてこんなに早く発表したのか。「対応車種は2023年後半に発表」とあるのがちょっと怪しい。ひょっとしてApple Car?
共同作業アプリ
Appleアプリ・サードパーティ製アプリを複数のアカウントで共同作業ができるはずはずだったけど、こちらも年内に登場予定。
過去の自分とレース
ここからwatchOS 8の新機能。過去にランニングやサイクリングで走行したタイムと競争できる機能は年内に発表予定。
ホームの変更
ホームアプリに子供を招待して、誰でも家電を操作する機能。こちらも年内登場予定。
ちょっと心配なAppleのソフトウェア開発
過去にも後から新機能が追加された例はあるが、ここまで多いのは前例がないと思う。以前はiOSと同時にアップデートされていたiPadOSは遅れて10月にアップデート予定だ。今年のiPadOSの目玉であるステージマネージャはまだバグが多く、そのためにiPadOSの公開が延期になっているともいわれている。
現在のAppleは、macOS、iPadOS、iOS、watchOS、tvOSと5種類のOSを抱えている。OS内でもProと標準モデルなどモデルによって機能に違いがある。Appleが開発・アップデートしなければいけないソフトウェアは、OSだけではなく数多くの純正アプリもある。いくらAppleが強大な企業であっても、これだけのソフトウェアを開発し続けるのは困難だ。
一部機能の発表の遅れは、Appleのソフトウェア開発能力が限界に達しているからかもしれない。毎年新しいOSを発表するのもそろそろ限界に近づいているとも言える。