新型iPad 登場
新しいiPadが発表された。第10世代になる新型iPadは前モデルから大幅アップデートされて、初代から続いたホームボタンを廃止し、フルディスプレイモデルになった。
フルディスプレイのiPadといえば、今まではiPad Airだったが、今回のモデルチェンジにより新しいiPadはiPad Airと見た目は非常に似てきた。
第10世代の新型iPadとiPad Airを徹底比較してみます
- 新型iPad 登場
- ディスプレイサイズ
- チップ
- カメラ
- コネクタ
- モバイル通信
- Apple Pencil
- キーボード対応
- ディスプレイ
- サイズと重さ
- バッテリー持続時間
- スピーカー
- セキュア認証
- ワイヤレス通信
- カラバリ
- 価格
- まとめ
ディスプレイサイズ
ホームボタンが廃されフルディスプレイになったiPadはiPad Airのディスプレイと同サイズの10.9インチになった。
ディスプレイサイズが同じなので、見た目も非常に似通っている。iPadとiPad Airはボディカラーが異なるが、正面から見た場合、見分けがつかない。
チップ
iPadはA14 Bionicチップに進化した。現行の最新チップはA16 Bionicなので、2世代前のチップになる。iPad AirはM1チップなので、性能差は大きい。
とは言え、A14 BionicはiPhone 12に搭載されていたチップなので、今でも充分使える性能を誇る。動画処理など負荷の高い作業をしないなら、A14 Bionicチップ搭載のiPadで問題ないと思う。
カメラ
iPadとiPad Airは同じ12MP広角カメラ。スペック表を見る限り、両モデルに違いはないので、同じユニットを搭載していると思われる。
コネクタ
両モデルともUSB-Cコネクタを搭載。前モデルはLightningコネクタだった。これで現役iPadファミリーはすべてUSB-C搭載になった。
汎用性が高いUSB-Cに変わったのは嬉しいが、問題はApple Pencilだ。iPadは第1世代Apple Pencilに対応しているが、第1世代のApple PencilはLightning端子で充電する。
第10世代のiPad販売に伴い、第1世代Apple Pencilにはアダプタが同梱されるようになったけど、充電する度にアダプタを使うのは面倒だ(Lightning充電器を用意すればいいけど、それもね)。
モバイル通信
新型iPadは5Gに対応した。eSIMにも対応しているが、デュアルeSIMには非対応。
Apple Pencil
新型iPadは第1世代、iPad Airは第2世代Apple Pencilに対応している。チップ以外で、iPadとiPad Airの最も大きな違いが、このApple Pencilだ。第1世代と第2世代では性能が異なるし、充電方法も違う。第2世代ならiPad Airのボディ側面にマグネットでくっつけて充電できる。
第1世代のApple PencilはLightning端子を内蔵している。EUの規制に伴い充電コネクタは2024年末までにUSB-Cに統一されるので、そのタイミングで第1世代のApple PencilはUSB-Cコネクタに切り替わるのか、または消滅するに違いない。
ただ、現在iPadでApple Pencilを使うにはLightningコネクタをアダプタに繋げて充電するしかない。
キーボード対応
新型iPadはMagic Keyboard Folioに対応した。
新しく登場したMagic Keyboard Folioは、無段階で角度を変えられるスタンドをマグネットに装着して、キーボードは別パーツに分かれている新しい仕組みのキーボードだ。収納時はキーボードをディスプレイに取り付けられてiPad全体を巻きつけるようになる。
スペックの詳細はまだわからないが、Magic Keyboard Folioは、Magic Keyboardの特徴である無段階スタンドとSmart Keyboardの特徴である軽量さの両方の良い点を取り入れたように見える。
さらに、過去のiPad用キーボードにはなかったファンクションキーがMagic Keyboard Folioにはある。今後はMagic Keyboard Folioがスタンダードになるのでは?
ディスプレイ
解像度など同スペックな部分は多いが、反射防止コーティングなど表面処理が異なる。
サイズと重さ
正面から見ると、幅が1mmだけiPad Airが大きく、高さはiPadの方が1mm高い。ほとんど誤差の範囲で、正面からでは見分けがつかないかもしれない。
厚さは7mmと6.1mmなので0.9mmの差があり、iPadの方が10g重い。おそらく持ったら重さの違いがわかると思う。と言っても、比較しなければ使用感はほとんど変わらないと思われる。
バッテリー持続時間
いずれのモデルもバッテリー持続時間は最大10時間で同一。
スピーカー
スピーカーの数は同じ。
セキュア認証
フルディスプレイになったiPadはトップボタンにTouch IDが移動した。この仕様はiPad Airと同一。
ワイヤレス通信
新型iPadはWi-Fi 6にも対応。Bluetoothは5.2にアップグレードし、iPad Airよりも優れている少ない点だ。Bluetoothの最新企画は5.3なんだけど、どうして5.2なんだろう。
カラバリ
iPadは前モデルのシルバーとスペースグレイの2色から大きく変わって鮮やかな4色から選べるようになった。iPad AirはiPadよりパステル調を中心とした5色で、この2モデルは1色とも被っていない。シルバーモデルが欲しいならiPad、スペースグレイならiPad Airを選ぶしかない。
価格
iPadとiPad Airの価格差は24,000円。フルディスプレイになったiPadは過去モデルの最低価格49,800円から68,800円へ大幅値上げとなった。同じ名称のモデルなのに、4割近い値上げをするのは珍しいのでは。
まとめ
スペックを細かくみてきたが、新型iPadとiPad Airは見た目も性能もかなり似てきた。主な違いは、A14 BionicとM1チップ、対応するApple Pencilの世代だ。
動画処理など重たい作業をする人、Apple Pencilを頻繁に使用して絵を描く人はiPad Airを選ぶべきだろう。逆に、Apple Pencilをあまり使わず、重たい作業をしないなら無印iPadでも全然問題ないと思う。
ただ無印iPadはかなり値上げして、エントリーモデルとはちょっと言えなくなった価格帯になってしまった。64GBでは心許ないので、容量を増やしたくても128GBモデルがなく、256GBの92,800円を選ぶしかなくなる。
円安ドル高傾向は今後も当分続くだろうから、当分この高価格帯が続くと思われる。
エントリーモデルと考えると高価になった新型iPadは選びづらいが、Magic Keyboardにも対応し、iPadを標準モデルと考えれば、iPad Airより安くてお得だと捉えることもできる。
Apple Pencilを使わなければ、性能的には文句がないので、新型iPadは今選んでも損はしないモデルだと思われる。