新型iPhone SE登場
多くの人が待ち望んでいた新型iPhone SEが発売された。先行レビューが公開されているが、iPhone SEの特徴をざっくり言うと、
- ボディはiPhone 8
- 中身はiPhone 11
- iPhone史上最安値
だ。そう、びっくりするほど安くて高性能。これがわかりやすいiPhone SEの特徴で、非常にお買い得なモデルと言える。
だけど、万人に勧められる製品など存在せず、お買い得なiPhone SEにも欠点がある。
iPhone SEを買ってはいけない理由を挙げておきます。
古いボディデザイン
最初に言及したようにiPhone SEのボディは「ほぼiPhone 8」だ。表面にホームボタンがあり、ディスプレイは四角い。フルディスプレイのiPhone Xが登場して3年が経過しており、多くのユーザーがフルディスプレイを体験している。フルディスプレイに慣れていると、四角いディスプレイは懐かしく感じるかもしれない。
いくら安いとは言え、フルディスプレイのiPhoneからiPhone SEに買い換えると、昔に戻ったような感覚になるかもしれない。
画面が小さい
見た目で分かる通り、iPhone SEのディスプレイは小さい。4.7インチしかなく、現行販売している最小のiPhoneであるiPhone 11 Proは5.8インチだが、iPhone 11 Proよりもさらに小さく、画面サイズはiPhone 11 Proの75%しかない。解像度も異なり、ピクセル密度もiPhone 11 Proシリーズの458ppiと比べて、iPhone SEは液晶モデルということもあり326ppi。同じ液晶モデルのiPhone 11と同等だ。
画面が小さいと画像も文字も小さくなり、老眼が進んでいる人には、きつい。
シングルカメラ
iPhone SEは今時珍しいシングルカメラ。最新チップA13の効果でポートレートモードなどの先進的な撮影も可能だが、できないことも多くある。
まずは「ナイトモード」。夜間でも綺麗に撮影できるナイトモードはiPhone 11シリーズに搭載されたが、iPhone SEでは搭載するメモリ容量の違いのせいか実現できていない(iPhone SZEのメモリは3GB、iPhone 11 Proは4GB)。
超広角レンズもないし、望遠レンズもない。普通に写真を撮るには何の問題もないが、特徴のある写真を撮影しようとすると制限ができる。
貧弱なフロントカメラ
iPhone SEのフロントカメラはiPhone 11とは異なりiPhone 8と同等のものだ。
Face IDを実現したTrueDepthカメラではなく、iPhone SEはFaceTime HDカメラを搭載している。TrueDepthカメラは12MP画質だが、FaceTime HDは7MP画質。4Kビデオの撮影もできない。コロナ禍でiPhoneを使ってテレビ電話をする機会も増えているだろうけど、iPhone SEを使うと、画質がちょっと悪いと相手に思われるかもしれない(画質は使用するアプリによって異なる)。
異なるインターフェイス
ホームボタンがあるということは、セキュリティや見た目だけではなく、インターフェイスが異なるということだ。フルディスプレイのiPhoneは画面下のホームバーをスワイプすることで操作できる。iPhone SEではホーム画面へ戻るためには画面からホームボタンまで指を動かす必要がある。
指の移動量はそれほど大きくはないが、ホームバーは上下左右にスワイプすることでアプリをスイッチできたり、画面を下へずらすことができる簡易アクセスが使えたりできる。iPhone SEでもホームボタンを2回タップすることでアプリ選択画面に移行できるが、ホームバーのように1アクションで別のアプリへ切り替えることはできない。
ホームバーに慣れた人にとっては、ちょっと面倒かもしれない。
短いバッテリー時間
iPhone SEのバッテリー持続時間はiPhone 11シリーズと比べると短い。前モデルよりバッテリーが増量されたiPhone 11 Proのオーディオ連続再生時間は最大65時間だが、iPhone SEは最大40時間。ざっくり半分しか保たない。かなりの差がある。
とは言っても低価格は正義
iPhone SEの欠点をいろいろ見てきたけど、そうは言っても「iPhone SEは安い」。安ければ、多少の欠点には目を瞑ることができる。野暮ったく感じる人も多いホームボタンも、マスクをすることが多いご時世ではFace IDよりTouch IDのほうが使いやすいと感じることも多い(手袋をする冬場はまた別の感想を抱くかもしれないが)。
画面が小さいと見づらいが、携帯性は高い。
欠点と長所をひっくるめて考えて、今のiPhoneから買い替えるかどうか判断しよう。